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2022年10月7日(金)

イベント・講座

令和4年度 第1回教職課程FDフォーラムを開催しました

9月21日、学園前キャンパスで教職課程FDフォーラムを開催し、教職員と教員を志す学生ら約30人が参加しました。本フォーラムは、教職課程の質の保証や向上を目的としたもので、教職課程独自のFDとしては初めての実施となります。

奈良県立教育研究所 教育情報化推進部の村上賢一氏を講師に招き、「奈良県における教育情報化の現状」と題して、奈良県におけるICT活用指導力向上に向けた取組みや実際にICTを活用した授業について詳しく解説いただきました。

奈良県では教育DXを旗印にさまざまな教育情報化が進められています。全国的にも先進的な取組みで知られる奈良県は、令和2年に行われた文部科学省による調査「学校における教育の情報化の実態等に関する調査」で、「ICTを活用して指導する能力」や「児童生徒のICT活用を指導する能力」などの主要5項目すべてにおいて伸び率で全国1位を記録しています。

村上氏はそれらの環境が実現できた要因として、奈良県立教育研究所が取り組んでいるGoogle®との連携による教育ビッグデータの収集分析や、ICTを活用した授業を実践できる教員を育成する研修制度などの取組みを紹介されました。そのほかにも、ネットワーク環境の最適化や、各校への電子黒板の配置やICT活用授業には必須の著作権処理など、教育情報環境の整備についても説明されました。

また、タブレットをフル活用した理科の実験授業動画を見せながら、児童生徒の理解を促す数々の工夫について解説されました。端末活用により学習が短縮でき、思考や対話の時間が取れるようになったことが一番の効果であるとし、「端末を使用することが目的ではなく、いかに主体的かつ対話的な深い学びが実現できたかが重要である」との認識を示されました。

本学は今後もFDに注力し、教員の教育方法の改善を通して、質の高い授業の実践に取り組んでいきます。

工夫を凝らした理科の実験に皆が熱心に見入った

質疑応答の様子。質問者は教員をめざす学生