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2021年10月21日(木)

イベント・講座

特別客員教授 寺島 実郎 氏による特別公開講座「コロナ後の世界と日本」を開催しました

10月16日(土)、本学特別客員教授 寺島 実郎 氏による特別公開講座「コロナ後の世界と日本」を近鉄学園前駅前の奈良市西部会館市民ホール(学園前ホール)で開催し、一般市民や学生を含む約150人が聴講しました。

寺島氏は、日本の経済や世界情勢を理解するために必要な知識についてテキストを用いて解説しました。新型コロナウイルス危機の中間総括として、「新型コロナウイルスは、日本が抱える問題をあぶり出したといえる」と強調。国産ワクチン開発の遅れや病床不足を解決できなかった日本の医科学政策の拙さに触れ、危機的状況の政策判断には専門知を全体知に高めて対応することが重要であるとの見解を示しました。

また、アベノミクスによる日本の好況感は「株価幻想」に支えられていたにすぎず、実体経済の中核である国民生活には恩恵をもたらさなかったと指摘。世界で埋没してしまった日本が今後取るべき針路はDXによるビジネスモデルの再構築であるとし、防災や医療、食や農に関する産業に注力すべきと提言しました。

参加者は、寺島特別客員教授の現状分析に裏付けられた講義に引き込まれ、熱心にメモを取っていました。