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2015年2月24日(火)

お知らせ

春日大社式年造替記念シンポジウム

春日大社で来月から本格化する20年に1度の本殿大修理「第60次式年造替」を記念したシンポジウム「神に抱かれた聖地~奈良」(主催:産経新聞、特別協力:春日大社、後援:奈良県、奈良市)が2月23日、奈良市西大寺東町の秋篠音楽堂で開催され、会場には約300人が参加しました。

この式年造替を機に奈良の魅力をどう発信すべきかを探るパネルディスカッションでは、岩井学長ら4人のパネリストが「京都・大阪にはない包容力のある奈良を売り出そう」と熱い議論を交わしました。

シンポジウムでは、春日大社の花山院弘匡宮司(本学特定教授)が「第六十次式年造替を迎えて」というテーマで講演。20年ごとに行われる式年造替の意味を解説しました。続いて、神職唄い手・涼恵さんのライブパフォーマンスが行われた後、パネルディスカッションが行われ、岩井洋学長(専門:宗教学、社会学)がパネリストとして登壇しました。

パネルディスカッションの議論の中で、宗教学、社会学を専門領域にする岩井学長は、今回の式年造替を機に設置された「御蓋山(みかさやま)遙拝所(ようはいじょ)」は、春日大社のご神体が御蓋山であることを再認識する意味で重要であると述べました。

また、春日大社の神饌(しんせん:神様に供える食事)には、中国(大陸)から、当時最先端の油で揚げる技法を取り入れたものがあり、その新しさに元祖・グローバル都市奈良を見出すことができるという興味深い指摘がありました。

そして、世界の聖地の中でも、他を排除しないという観点で、奈良はとても包容力のある神の聖地であるという岩井学長の言葉には、奈良のポテンシャルの大きさを強く感じました。

シンポジウムでのパネルディスカッションの様子

パネリストとして熱弁をふるう岩井学長