ニュース

2013年10月31日(木)

お知らせ

「どんぐり林道かちかちウォーキング」 公開授業週間、さまざまな授業が参観されています

帝塚山大学は、教育内容・方法等の改善を図るための組織的な活動「FD」の一環として、10月21日より、「公開授業週間」を設けています。教員が相互に授業を参観し、授業運営等について意見を出し合うことで、授業の手法や技術を高めることに努めています。

10月30日に行われた授業「健康科学B」(担当:髙木祐介講師)には教員のみならず、職員、さらには岩井学長も参観に来ていました。現代生活学部食物栄養学科および同居住空間デザイン学科の学生が履修する本科目は「健康」に関連する様々な行動・活動について、医学的、保健学的、社会学的な観点から理解することを目的として開講しており、健康に関する専門的知識を学習するだけでなく、実践的調査も行われます。今回は「ウォーキングと健康の維持・増進」をテーマとした内容の授業でした。

【トピックス使用】IMG_9893.JPG

髙木先生は学生が授業に親しみをもちやすいようにと、今回の調査活動を「どんぐり林道かちかちウォーキング」と命名。自然豊かな本学 奈良・東生駒キャンパス周辺にある「どんぐり林道」を 「カウンタ」で「かちかち」と歩数を数えながら歩き、どのくらいカロリー消費するかを計算します。学外に出て、野山を歩くことになるので、学生が誤った山道を進んでいかないよう、ペアを確認する手法も伝授するなどリスク管理をしっかりと行ったうえで、一団は「どんぐり林道」へ出発しました。

【トピックス使用】IMG_9914.JPG

準備を終え、教室のある奈良・東生駒キャンパス6号館前に集合した学生たちは、教室で視聴したイメージトレーニングのビデオのせいか、歩く気持ちは十分に高ぶっています。念入りな準備運動のあと、記念すべき第1歩を踏み出しました。キャンパスを出て、いよいよどんぐり林道の入口に到着。早速、急な登り坂が迫ってきました。

ここで脈拍数を測定。教室で計っていた数値より高くなっていることを確認しました。さらに深い山道に入ると、足元の木の根や垂れ下がる枝が行く手を遮るので、注意しながら、足を進めていきます。アップダウンも激しくなり、学生たちは、遅れまいと必死に背中を追っていました。

歩くこと数10分。いよいよ、帝塚山大学の敷地内に入りました。険しい道はまだまだ続きますが、正確な歩数を把握するため、カウンタを「かちかち」することだけは忘れませんでした。やがて、キャンパス内のグラウンドが見えてくると、学生たちは安堵の色を見せていました。この達成感を共有しようと、髙木先生は、山道を担いで持ってきたカメラと三脚を出しました。集合写真に収まる学生たちには、疲れの色は全く見られませんでした。

どんぐり林道終点記念写真(縮小版).JPG

教室に戻り、4度目の脈拍測定。今回計測した歩数等の測定指標から、計算によって推定のカロリー消費量を算出しました。正確な数値を弾くため、体重だけでなく、携帯電話やタオル、飲み物、「かちかちカウンター」にいたるまで重さを細かく測定し、シートに書き込みました。そこで算出された値は、ウォーキングの努力を裏切る低いものでした。髙木先生は、体重を減少させるためには、もちろん運動も必要だが、それだけではなく、やはり食事管理こそ徹底しなければならない、と学生たちに指導していました。授業を終えた学生たちは、「大学周辺にあんな山道があったことに驚いた。友達に自慢できる」とキャンパスの新たな発見を体験するだけでなく、実際に自分でデータをとり、計算することを通して、健康管理の必要性を深く認識していました。

参加した教員は、「座学ではなかなかここまでの授業はできない」「学生自身が授業に参加しているという意識をもてている」など、感想を述べていました。公開授業週間は11月2日(土)まで続きます。

帝塚山大学は今後も、より充実したFD活動を推進してまいります。

これまでの授業内容を生かし、慣れた手つきで脈をとります

岩井学長(右)も授業参観・ウォーキングに参加しました

「どんぐり林道」の看板。大阪中心部から30分足らずでアクセスできる自然豊かなキャンパス

手荷物の重量を細かく計測します