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2012年9月18日(火)

イベント・講座

紀の川市教育委員会共催シンポジウム「那賀郡の軒瓦に見られる東アジアとの交流」を開催しました

帝塚山大学附属博物館は、8月22日から10月14日の期間、博物館が所蔵する日本・中国・朝鮮半島の古代瓦を、紀の川市歴史民俗資料館に初の学内展示として展示しています。

そのことに関連して、9月16日、紀の川市教育委員会と共催でシンポジウム「那賀郡の軒瓦に見られる東アジアとの交流」を同資料館にて開催しました。

シンポジウムでは、まず、紀の川市教育委員会から立岡和人氏が「荒見廃寺の発掘調査」、本学考古学研究所から甲斐弓子特別研究員が「神祇と佛教が共存する国・紀伊」、本学から清水昭博人文学部准教授が「紀伊の軒瓦にみられる新羅的要素」と題して、それぞれ発表しました。

続いて行われた討論では、森郁夫教授(帝塚山大学附属博物館長)司会の下、紀伊国における仏教の始まりや東アジアとの歴史的関連について迫り、会場からも質問が相次ぐなど、白熱する議論に参加者は熱心に耳を傾け、盛況のうちに終了しました。

9.18シンポジウムの様子.JPG

荒見廃寺の発掘調査について発表する立岡氏。

紀伊国の繁栄の要素に、忌部氏との関わりを指摘する甲斐特別研究員。

紀伊国の上野廃寺等から出土している軒瓦に見られる外縁珠文に、新羅的要素が見られると指摘する清水准教授。

シンポジウム後、本学の学外展示に足を運ぶ参加者ら。