研究・社会貢献

考古学研究所

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2016年2月9日

郡山城天守台出土金箔瓦復元プロジェクト

平成26年12月に始動した郡山城天守台出土金箔瓦復元プロジェクトは奈良県瓦センター株式会社と共同で、大和郡山市教育委員会による郡山城天守台の発掘調査で出土した金箔瓦片の全体像を復元するという試みでした。 金箔瓦の復元は、当研究所で金箔瓦の小さな破片を二次元、三次元に図上復元し、その図をもって奈良県瓦センター株式会社で瓦を制作、その後、金箔職人による金箔貼りの工程を経て、平成27年11月に完成に至りました。完成した金箔瓦の輝きは数百年間、地中に埋もれていた金の輝きとは全く違うとの印象でした。そう感じることが出来たのも金箔瓦を復元したからのことであります。金箔瓦を復元することによって、在りし日の郡山城天守の輝きをもイメージすることができるのではないでしょうか。 復元した金箔瓦は平成28年2月6日、やまと郡山城ホールでおこなわれた寄贈式において大和郡山市および公益財団法人郡山城史跡・柳澤文庫保存会に寄贈いたしました。また、寄贈式の後には大和郡山市教育委員会と共催で第19回こおりやま歴史フォーラム「きらめく瓦 かがやく城-金箔瓦と豊臣郡山城-」を開催し、300名のご来場を得ることができました。 当研究所では今後も古瓦を中心とした文化財の研究によって地域と連携し、地域の歴史の解明や活用に協力していきたいと思います。 なお、帝塚山大学附属博物館では2月8~13日(11日は休館)の日程で復元した金箔瓦や同館所蔵の金箔瓦のミニ展示「金箔瓦展」(詳細はこちら)を開催しています。この機会に輝く金箔瓦の姿をぜひご覧ください。