2025年9月27日(土)
イベント・講座
2025年度FDフォーラム「就労の現場で支援を要する学生の特徴とその支援方法」を開催しました
9月17日(水)、2025年度FDフォーラムを開催しました。障害のある方の就労移行支援を行うウェルビー株式会社から講師に迎え、「就労の現場で支援を要する学生の特徴とその支援方法」と題してウェビナー形式で実施しました。100人を超える教職員が参加し、障害のある学生への支援ニーズや課題について理解を深めました。
就労移行支援とは、さまざまな特性を持つ人が自分らしく働くために受けられるサポートのことを指します。障害者総合支援法に基づき、最長2年間の訓練を通じて企業への就職をめざし、相談や行政・職場への同行、就労定着までを一貫して支援するものです。
フォーラムでは、障害の診断の有無にかかわらず、学業や就職活動に困難を抱えた気になる学生」へのかかわり方が取り上げられました。授業に集中できない、孤立しがち、提出物の遅れが続くといった特徴を例に挙げ、見た目には分かりにくい困難を抱える学生に対し、教職員がどのように接するべきか解説。声かけの際に、共感を示し、具体的に伝えることが大切であるとのアドバイスがありました。また、同社の支援を活用した学生の事例も紹介され、学生が自身の特性を理解し、面接練習や職場実習を経て自信をつけ、就職につながった経緯が示されました。
「特別なことをするのではなく、『困っているかもしれない』という視点を持ち、支援につなげることが大切」と講師は語り、教職員一人ひとりの小さな気づきや声かけが、学生に安心を与え、支援につながる第一歩になることを強調しました。
講演の最後に、本学キャリアセンター課長の島本英一郎氏が、「就職活動に行き詰まってからキャリアセンターに相談してくることも多い。さまざまな支援方法があることを早めに知ることが肝要」と話し、「早期支援の実現には、周囲の理解と協力が欠かせない。気になる学生がいれば、ぜひキャリアセンターへ連絡してほしい」と呼びかけました。
特性を抱える学生や、いわゆるグレーゾーンの学生への就職支援について、本フォーラムを通じて参加者は貴重な知見を得ることができました。本学は今後もこういった学生支援にかかわる最新の事例を学び、「面倒見のよい大学」として、さらにきめ細やかに学生に対応してまいります。