2025年11月18日(火)
プレスリリース
【プレスリリース】外山区「古文書レスキュー隊」の学生が解き明かす 江戸時代も行われたワクチン集団予防接種 11/23(日・祝)
帝塚山大学(所在地:奈良市帝塚山7-1-1、学長:奥村由美子)文学部日本文化学科の岡島永昌准教授と学生・大学院生は、桜井市外山区に伝わる古文書の調査・整理を進めています。2025年6月から月1回のペースで実施してきた「古文書レスキュー」活動で明らかになった内容を、11月23日(日・祝)に宗像会館(桜井市)で地域住民向けに報告します。
■ 外山区有文書の特徴とこれまでの成果
外山区有文書の総量は約1,500点と見込まれ、現時点(2025年11月)で680点の整理を完了しました。全体の整理には今後1年ほどを要する見通しです。村の運営や意思決定が詳細に記された文書が多数含まれ、地域史の新たな側面が見えてくることが期待されます。
現時点で判明している主な内容は、年貢の推移、村人の変遷、土地所有の状況、用水路の維持などの行政文書で、当時の暮らしや地域運営を具体的に示すものです。小学校の建物建設に関する決議書も含まれています。
文書の中のひとつ、『嘉永七年(1854)御触書写帳』には、「植疱瘡(天然痘の予防接種)」に関する記録が10月から12月にかけて繰り返し登場します。10月24日の記述には、桜井町での疱瘡流行を受け、津(現・三重県津市)から外山に医師が派遣される旨が記されています。「寄集所」に接種対象者を連れてくるような指示も見られ、当時の予防接種が“集団接種”的な形で実施されていたことが読み取れます。
■ 外山歴史講座(中間報告会)~古文書からふるさとを見よう~
日時:2025年11月23日(日・祝)
会場:宗像会館(奈良県桜井市外山870)
【第1部 報告会】13:35〜14:35
13:30 開会あいさつ
13:35 ① 外山村の概要と大和・山城の藤堂藩領
荒賀野ノ香(文学部日本文化学科4年)
13:45 ② 外山区有文書『嘉永七年御触書写帳』について
宮本夏乃(文学部日本文化学科3年)
13:55 ③ 外山区有文書の来歴
― 外山の古文書はどこから来たのか
岡島永昌(文学部 准教授)
14:15 ④ まぼろしの長谷鉄道・外山停留所
松田 丈(桜井市立桜井中学校)
【第2部 トークの会】14:35〜15:00
14:35 ① 発表者からのコメント
14:40 ② 会場からの質問タイム
14:50 ③ 学生発表者・関係者からのひと言
15:00 閉会
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