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2023年4月7日(金)

プレスリリース

【プレスリリース】神社所蔵の古絵馬185点の調査報告書 フシンダ遺跡の発掘物をモチーフにした絵馬とともに奉納 4月9日(日)、今井堂天満神社の式年造営祭で

帝塚山大学(学長:奥村由美子 所在地:奈良市帝塚山 7-1-1)文学部日本文化学科(学部長:河口充勇)考古学ゼミ (指導教員:清水昭博 教授 専門分野:考古学)の学生7人と 人文科学研究科の大学院生1人が、昨年10月より取り組んできた今井堂天満神社(奈良市日笠町710)所蔵の古絵馬に関する調査報告書が完成。同時に制作を進めてきた日笠フ シンダ遺跡の絵馬の図象をモチーフとした絵馬とともに、 4月9日(日)に同社で行われる式年造営祭で奉納します。  

報告書はA4判、オールカラー40頁。今井堂天満神社にあった古絵馬184点に、奉納絵馬1点を加えた全185点の 絵馬が収録され、今回の調査内容と絵馬制作に関しても詳しく解説されています。 今回の調査を通じて、同社が所蔵するほとんどの絵馬の図像、制作年、奉納者、奉納目的などを明らかにすることができただけでなく、同社でこれまで最も古いとされていた文政元(1818)年の絵馬よりも古い 寛政6(1794)年銘絵馬が見つかるなど、新たな発見もありました。

この寛政6(1794)年銘絵馬は顔料や 墨の残りが悪かったため、部屋を真っ暗にした状態で絵馬に強い斜光線を当て、図像の細かな凹凸を確認・図化し、図像を復元しました。同絵馬については、今後も図象や図象の原典の調査を継続し、11~12月 には、調査の成果をもとに本学附属博物館で今井堂天満神社絵馬展を開催する計画です。

【令和4年度地域連携活動『天平絵馬プロジェクト』今井堂天満神社絵馬調査報告書】        

A4判、オールカラー40ページ

編集・発行 帝塚山大学考古学研究所

発行日   2023年4月9日(予定)

掲載内容 プロジェクトの概要、今井堂天満神社の絵馬について(同社絵馬の概要、江戸時代の絵馬(大学院生担当))、寛政6年絵馬について、絵馬考察、式年造営奉納絵馬の制作、今井堂天満神社周辺の古代遺跡(学部生担当)、絵馬目録

【古絵馬調査および奉納絵馬制作の主な流れ】 
2022年 3月ごろ  日笠フシンダ遺跡の天平絵馬をモチーフにした奉納絵馬の制作開始 
2022年10月31日 絵馬現地調査 写真撮影、計測、観察 
2022年11月28日 絵馬現地調査 奈良文化財研究所の協力による赤外線写真撮影 
2022年12月29日 今井堂天満神社周辺の古代遺跡踏査 
2023年 1月31日 書家・土井一成氏による奉納絵馬への文字入れ 
2023年 2月11日 大阪電気通信大学の協力によるデジタル測定、フォトグラメトリの手法を用いた測定、絵馬観察 
2023年 2月24日 デジタル測定、絵馬観察 
2023年 2月27日 デジタル測定、絵馬観察、絵馬と同じ寄進者の石灯籠確認 
2023年  3月1日 2/24に発見した絵馬の赤外線動画撮影 
2023年  3月3日 今井堂天満神社で絵馬奉納奉告祭  
2023年 3月7日 2/24に発見した絵馬の写真および赤外線写真撮影
 2023年 4月9日 式年造営祭 制作した絵馬および報告書を奉納

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