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2022年7月1日(金)

プレスリリース

【プレスリリース】地域史とは異なる奈良県の空襲被害が一目瞭然 学校史や市町村史を調査し奈良県戦跡デジタルマップを作成

地域史とは異なる奈良県の空襲被害が一目瞭然
学校史や市町村史を調査し奈良県戦跡デジタルマップを作成
7/2(土)近鉄奈良駅周辺フィールドワーク時から公開

 帝塚山大学(学長:蓮花一己 所在地:奈良市帝塚山7-1-1)法学部法学科の末吉洋文教授(専門:国際法、平和学)とゼミ生が、奈良県の戦争被害を可視化することを目的に、空襲被害や戦跡、戦争関連のエピソード、場所やモノなど、学校史や市町村史、体験記から拾い上げた記録をGoogle mapに反映し「戦跡デジタルマップ」を作成しました。7月2日(土)に実施の「帝塚山大学生ガイドによる戦跡フィールドワーク」に合わせてマップを一般公開します。
 デジタルマップ作成の過程で、今回の調査数字と奈良県の空襲被害数で引用されることが多い地域史『奈良県の百年』での数字は、件数が異なることがわかりました。『奈良県の百年』では空襲が15件、死者は32名であったのに対し、今回の調査では日時不明のものを含めて、空襲は少なくとも91件(90か所)、死者は40名に上りました。(2022/6/24時点)

【本件のポイント】

■末吉洋文教授とゼミ生が学校史や市町村史、体験記などをもとに「戦跡デジタルマップ」を作成。7/2(土)のフィールドワーク時から公開。(https://sueyoshi0.wixsite.com/tzk-peacestudies
■調査から、地域史「奈良県の百年」に記載される空襲被害に比べて、はるかに多い数の空襲があったことがわかった。
■「戦跡デジタルマップ」作成の目的は、奈良県の戦争被害(空襲など)の可視化。教育現場で平和学習の教材として活用してもらうことを視野に入れている。

報道発表全文はこちら

【本件の背景】

正確な数字がわからない第二次世界大戦の空襲被害

 空襲被害の全国調査は、復員省第二次調査(1946年)、経済安定本部による「太平洋戦争による我国の被害総合報告書」(1949年)、全国戦災都市連盟が空爆死没者慰霊等に記した死者数(1956年)などが知られ、近年では、朝日新聞による調査(1991年)、東京新聞による調査(1994年)も行われています。奈良県での空襲被害及び死者数は、地域史である『奈良県の百年』や東京新聞による調査の数字を参照することが通例です。しかしながら、いずれの調査も数字が異なり、どれが正確であるかは現在もよくわかっていません。
  今回の調査結果から、戦争による被害がさほどではなかったと思われている奈良県でも、少なくはない数の空襲を受けていたことが明らかになりました。末吉教授とゼミ生は、平和学習教材として活用してもらうことを目的に、この調査結果をGoogle mapに反映。奈良県だけでなく、戦争激戦地だった東京都、大阪府、広島県、長崎県、沖縄県などの情報も加え、デジタルマップとして公開します。

7/2(土)に戦跡フィールドワーク、7/9(土)にマップ利用のワークショップ

【帝塚山大学生ガイドによる戦跡フィールドワーク】
日時:7月2日(土) 近鉄奈良駅東口に10:00集合、12:30解散予定
興福寺(集合場所、軍事教練の写真)⇒入江泰吉旧居(戦時中のプロパガンダ紙の写真を撮影、前を通過)⇒森奈良漬店(戦時下の食や産業について)⇒奈良ホテル(防空壕、銅鑼)⇒ホテル尾花 会議室(戦時下の娯楽、奈良からも見えた大阪大空襲)
 ★ホテル尾花の先代社長の中野重宏氏(94歳)が尾花座の歴史から見た戦時下の娯楽や終戦前後の厳しい時代についてお話くださいます。
⇒ROKKAN ROOM(防空壕、※行ける人だけ参加) 

                                                                                                          
【高校生とのディスカッションワーク】

日時:7月9日(土)(10:30~12:00) 実施場所:帝塚山大学 東生駒キャンパス 図書館内シーキューブ
   戦跡デジタルマップを使用しつつ、フィールドワークのまとめを発表