帝塚山大学出版会
書籍の紹介
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南都寺院の仏舎利信仰、葬祭儀礼、盆行事、さらに南都を含めた大和の村々の地蔵信仰、 念仏信仰などを検討し、中世大和の仏教民族信仰の史的展開を究明するとともに、中世 日本人の先祖信仰の実態を探った著書。
釈迦・地蔵・阿弥陀信仰と先祖信仰との相関性、各種仏事や盆行事に見られる霊祭り、地蔵講衆・一結衆、六斎念仏講衆による講碑の造立と浄土往生志願などを詳細に分析。
文献史料や金石文史料を駆使して論じた論文集であり、中世の先祖信仰を知る上で必読の書。
目 次
第一編 仏舎利信仰の展開............................................................1
第一章 南都寺院の仏舎利相伝...................................................3
はじめに 3
第一節 東大寺の仏舎利相伝 5
第二節 大安寺の仏舎利相伝 16
第三節 西大寺の仏舎利相伝 16
第二章 南都寺院の仏舎利相伝と納骨信仰....................................25
はじめに 25
第一節 興福寺の仏舎利相伝 26
第二節 元興寺の仏舎利相伝と納骨信仰 32
第三節 薬師寺の仏舎利相伝 34
第四節 法隆寺の仏舎利相伝 35
第三章 唐招提寺の仏舎利信仰と釈迦念仏会.................................41
はじめに 41
第一節 仏舎利相伝と釈迦念仏会の展開 42
第二節 釈迦如来像造立と一万人交名納入 61
第四章 法金剛院道御と高山寺明恵の釈迦・舎利信仰.....................65
はじめに 65
第一節 法金剛院道御の仏舎利信仰と十一面観音造像結衆 66
第二節 高山寺明恵の釈迦信仰と春日信仰 71
さいごに 83
第五章 中世後期南都の舎利信仰................................................87
はじめに 87
第一節 仏舎利の相伝と舎利殿の造立 89
第二節 仏舎利の申請と分与 106
さいごに 115
第六章 生駒山の霊場形成過程について.......................................119
はじめに 119
第一節 湛海の修行と真言律宗への開眼 120
第二節 生駒山入山と堂宇の建立 128
第三節 修法・法会の展開と諸規式の制定 143
第四節 生駒山霊場の確立 153
さいごに 156
第七章 生駒宝山寺湛海の仏舎利信仰..........................................159
はじめに 159
第一節 宝山寺湛海の仏舎利信仰 160
第二節 釈迦信仰と涅槃図開眼供養 176
さいごに 178
第二編 地蔵信仰の地域定着.........................................................181
第一章 中世大和の地蔵信仰......................................................183
はじめに 183
第一節 金石文にみる中世大和の地蔵仏塔碑の造立 184
第二節 木造地蔵菩薩像銘文にみる地蔵信仰 188
さいごに 203
第二章 金石文にみる中世大和の地蔵信仰....................................205
はじめに 205
第一節 中世石造地蔵仏塔碑の造立とその分布 209
第二節 宗門個別寺院の地蔵信仰と葬祭儀礼 232
第三節 石造地蔵仏塔碑の造立目的と造立者 241
第四節 地蔵諸仏神習合信仰 253
さいごに 260
第三章 中世大和の講衆による地蔵信仰.......................................279
はじめに 279
第一節 講衆による石造地蔵仏塔碑の造立とその分布 280
第二節 講衆碑の類型と地蔵信仰 289
さいごに 298
第三編 葬祭儀礼と念仏信仰.........................................................301
第一章 中世後期における一条家の葬送と追善儀礼........................303
はじめに 303 第一節 一条家の系譜と兼良の家族 304
第二節 一条兼良の出家と葬送 313
第三節 一条兼良の追善儀礼 329
第四節 後長岳寺殿慈尋の葬祭儀礼 334
さいごに 346
第二章 戦国期美濃国における禅院の建立と小林寺殿の葬祭儀礼......351
はじめに 351
第一節 小林寺殿の美濃下向と兼良の美濃訪問 353
第二節 土岐・斎藤両氏の臨済寺院建立 357
第三節 小林寺殿の葬祭儀礼 363
第四節 小林寺殿の祥月命日の法要 378
さいごに 380
第三章 中世後期における大乗院奉公人の葬祭儀礼........................383
はじめに 383
第一節 愛満丸の出自と奉公生活 384
第二節 愛満丸の出家と葬祭儀礼 392
第三節 中童子春菊丸の葬祭儀礼 403
さいごに 408
第四章 中世後期南都の盆行事について.......................................411
はじめに 411
第一節 大乗院仏壇における盆の霊魂祭祀 412
第二節 南都の盆の念仏風流と辻念仏 428
さいごに 433
第五章 中世大和の念仏信仰......................................................437
はじめに 437
第一節 百万遍念仏と念仏行事 440
第二節 四十八日別時念仏と不断念仏 453
さいごに 457
第六章 中世大和の講衆による念仏信仰.......................................465
はじめに 465
第一節 中世石造念仏講衆碑の造立とその分布 466
第二節 中世石造念仏講衆碑の造立者と造立目的 473
第三節 阿弥陀信仰と講衆碑の推移 486
さいごに 487
あとがき 491
初出一覧 495