帝塚山大学出版会
書籍の紹介
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本書は奈良県東部高原の山里、天理市福住町の永井清繁氏(明治三十八年~平成十一年)によって描かれた生活図と解説文から成る。永井氏は昭和五十年代、社会が急速に変化していく中で、一昔前のふるさとの生活を子どもや孫たちに伝えたいとの思いから、昔を回想しながら絵筆を執られた。生活図編には明治末期から昭和三十年代までの農作業、茶製造、山仕事、炭焼き、人生儀礼、年中行事、職人などの画百二十余点を収めた。解説編には永井氏が残された画の解説原稿を収録した。色鮮やかに描かれた画と詳細に説明された解説文は後世に伝えるべき貴重な絵画民俗資料である。今ではみられない奈良山里のくらしの風景をご堪能いただきたい。