特別展示


第8回 特別展示 「都の緑釉瓦」

わが国で瓦の生産が始まったのは崇峻天皇元年(588)のことでした。すでに1400年の長い歴史をもっております。そして、奈良時代に入りますと、新しい技術を取り入れまして釉をかけた瓦が作られるようになりました。これを施釉瓦と呼んでおり、その多くが緑色をした緑釉瓦ですが、二彩釉や三彩釉のものも見られます。緑釉瓦は奈良・平安時代に特殊な瓦として生産され、主として平城宮や平安宮などの宮殿や 政府が建立した大安寺や西大寺、そして平安京の西寺などの寺々の屋根に葺かれました。
それらの瓦のうち、平安宮豊楽殿跡から出土した緑釉瓦が国の重要文化財に指定されました。こうした資料を後世に伝えていくことは大切なことであり、大学の附属博物館としましては、将来を担う学生に貴重な資料の存在と、その意義を知ってもらう責任があります。
今回、文化庁の御指導と京都市文化財保護課の絶大な御協力をいただいて、重要文化財に 指定されました資料も展示することができました。そして、平城・平安の二つの都の施釉瓦を一堂に展示することができました。関係者の皆様方に厚く御礼申し上げます。
展示/開催期間 平成19年10月22日(月)~ 11月24日(土)

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