展示解説 | 帝塚山大学附属博物館は博物館学芸員の資格課程を学ぶ学生の授業への利便性と地域の人々との交流を目的として、平成16年4月に博物館相当施設として開館しました。 博物館には帝塚山大学がこれまでに収集してきた約一万点の収蔵品があり、その内容は 考古・民俗・美術など様々な分野に及びます。そうしたなか、博物館の収蔵資料の特徴として考古資料、なかでも古瓦が多い点をあげることができます。その数は平成28年3月 現在で約7500点にのぼり、中国・朝鮮半島、日本をはじめとしたアジア各地の古代から現代までの古瓦が揃っています。 本学の古瓦コレクションは、帝塚山考古学研究所が昭和57年と昭和60年に購入した 井内功氏の朝鮮瓦コレクションを核として、その後にご寄贈いただいた故・西上昇氏 の大和古瓦コレクション(平成20年)、法隆寺長老・高田良信氏の中国瓦コレクション (平成21年)、廣海春木氏の朝鮮瓦コレクション(平成25年)や故・小林章男氏の日本瓦コレクション(平成25年)などから成り立っています。その質、量はともに東アジア有数であるといえます。 博物館では開館10年を迎え、平成26年度に常設展示をリニューアルしました。「瓦の来た道~東アジアの瓦の歴史~」と題する常設展示の中心となるのは東アジア各地域の古瓦です。常設展示は当館が所蔵する中国、朝鮮半島、日本の古瓦を地域ごと時代順にならべ、コンパクトに東アジアの瓦の歴史が通覧できるように構成しました。展示を通じて、三千年をさかのぼる東アジアの瓦の歴史や古瓦の魅力をご堪能していただければ幸いです。 |
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