本展では帝塚山大学所蔵の浮世絵を紹介します。浮世絵は江戸時代前期に浮世、すなわち世俗を描く絵画として誕生し、その一つのジャンルとして役者絵が展開しました。役者絵とは日本の演劇文化を代表する歌舞伎の役者姿を、主として版画技法で描いたものです。今でいう歌舞伎役者のブロマイドでもあり、役者の美しい立ち居振る舞い、独特の見得を切る形、華やかな衣装の色使いなどが特徴であるとともに、連作として歌舞伎の舞台の一場面を目の当たりにするかのような構図にも表しました。
本展では江戸時代後半、文化文政期(1804~1830)の役者絵に大きな足跡を残した歌川派の一世豊国、二世豊国、国貞(五渡亭国貞)の作品を紹介します。また、歌川国貞と同時期に活躍した鳥居清峰の美人画の版木を展示し、多色刷り版画による浮世絵の制作過程についても紹介します。さらに柳亭種彦の長編物語として江戸庶民の人気を博し、国貞が挿絵を描いたことで知られる『偐紫田舎源氏』を参考展示します。
江戸時代の文化・文芸を鮮やかに彩る浮世絵の世界をお楽しみください。
展示/開催期間 |
平成25年1月15日(火)~ 2月2日(土) |
休館日 |
日曜・祝日 1月18日(金)・1月19日(土)・1月30日(水)・1月31日(木) |
展示解説 |
1月26日(土) 15:45~
1月29日(火) 13:45~
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その他・資料 |
その他・資料
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- 歌川豊国 役者絵(市川團十郎・市川門之助)