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2023年1月16日(月)

心理学部でのデータサイエンスの取り組み

昨今の科学技術やAIの発展に伴い、私たちの様々な心理状態や行動がビッグデータとして集積され、多様なニーズに答えるために活用されるようになりました。このような社会情勢の中で、大学においても学生に対するデータサイエンス教育の必要性が高まっています。

目には見えない「こころ」を扱う心理学においては、いかに「こころ」を客観的なデータとして可視化するかがとても重要です。そのため、心理学部においてもデータサイエンスは非常に身近な存在といえます。

今年度より心理学部では、オムロンソフトウェア株式会社様のご協力の下、データサイエンス教育の実践に力を入れています。この取り組みは経済経営学部と合同で行われていますが、特に心理学部では、谷口教授・森泉講師のゼミに所属する3年生計16名が主体となって、オムロンソフトウェア株式会社様から貸与した機材を使用し、ビッグデータの取得・解析を実際に行いました。

具体的には、2022515日(日)に開催されたあかね祭に約30分間、機材を所持した状態で自由参加し、各自で取得したデータをゼミの授業の中で解析してみることで、実際の行動パターンと自身の性格特性などとの関連を検討しました。

今回使用した機材では、GPS位置情報や歩行速度、軌跡などのデータについて0.1秒間隔でデータを取得可能です。今回は、機材を所持した30分間について5分ごとに「歩行速度」や「歩行距離」などのデータを抽出・処理しました。

学生たちは取得された膨大なデータに驚きつつも、自分の行動がデータとして可視化されること、またその背後にある心理要因について自分なりに理解を深めることができたようです。

ビッグデータを取得するのみでなく、自身が理解・解析できるレベルまで自力で処理できるようになるにはまだまだ慣れが必要ですが、学生にとっては非常に有意義な経験になったのではないかと思います。心理学部では引き続き、データサイエンス教育に力を入れていきます。

機材説明の様子

使用した機材

歩行軌跡の自己評価

機材から取得された歩行軌跡