2021年12月16日(木)
帝塚山大学と心理学(9) さらなる前進へ
平成23(2011)年にスタートした心理学部も、平成24(2012)年3月の三木善彦先生(内観療法)のご退職を皮切りに、平成26(2014)年には玉瀬耕治先生(カウンセリング心理学)、平成27(2015)年には森下高治先生(産業カウンセリング)、平成29(2017)年には山本隆宣先生(神経科学)と、学部や大学院を牽引された「第1フォワード」と呼ばれる先生方が次々と退職され、心理学部は世代交代の時代に入ります。
大御所の先生方が退職されると、非常に心細いものがありましたが、時代はそれとはお構いなしに刻々と変化していきます。そして、学部はその変化に対応すべく、さらなる前進が求められました。
そこで、平成27(2015)年度にはカリキュラムの大幅な改変を行いました。心理福祉学部時代から開講された1年次必修科目の「基礎演習Ⅰ・Ⅱ」は「心理学基礎演習Ⅰ・Ⅱ」へと様変わりしました。現在では学部教員がそれぞれの専門領域をリレー方式でレクチャーし、1年生の段階から心理学のさまざまな領域を学ぶことができます。「情報システム論Ⅰ・Ⅱ」は「心理学のための情報処理Ⅰ・Ⅱ」となり、心理学とよりリンクした情報教育を目指すこととなりました。「日常生活の心理学」はこの年度から新たに開講されましたが、この授業を通して、新入生のみなさんは心理学を身近に感じることができたようです。「発達心理学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ」では、乳幼児から高齢者までの生涯発達について、たっぷりと時間をかけて学ぶことができます。そのほかにも、「医療現場の心理学(現、「健康・医療心理学Ⅱ」)」や「消費者行動論」などの科目も新たに開講しましたが、これらも学生のみなさんには人気の科目となっています。
また、平成27(2015)年には、奈良県主催の「平成27年度県内大学生が創る奈良の未来事業」公開コンペにおいて、『不登校の子どもたちに大学生ができること~大学間の垣根を越えて~』が優秀賞を獲得しました。この事業は現在も形を変えつつ継続しています。
その他、平成28(2016)年には、心理学部教員らが執筆した『心理学概論』が、心理学系の専門書などを多く手がけておられるナカニシヤ出版から発刊されました。この書籍は今でも心理学部各科目の参考書として用いられています。
入学式直後の新入生ガイダンス(平成27(2015)年4月)
ゼミナールⅡ授業風景(平成28(2016)年6月)
卒業論文発表会の様子(平成29(2017)年2月)
心理学実験実習Ⅰ(現、心理学実験Ⅰ)での一コマ(平成29(2017)年5月)