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2015年3月31日(火)

第7回帝塚山大学・中京大学合同心理学研究会を実施しました!

3月3日(火)に、中京大学心理学部の教員と大学院生を本学学園前キャンパスにお迎えして、第7回の「帝塚山大学・中京大学合同心理学研究会」を開催しました。

帝塚山大学心理学部では研究活動や教育活動をこれまで以上に盛り上げるために一昨年度より、中部地区に所在し、心理学の分野で著名な伝統を有する中京大学との間で連携事業を開始しています。

研究会は毎年2回開催しておりますが、昨年は中京大学にて応用心理学会が開催され、本学大学院の大学院生や教員も多数参加し、研究交流したことから、夏の研究会は実施しませんでした。そのため、今回の研究会は昨年3月以来となりました。今回も前回の帝塚山大学にて開催されました第6回研究会に引き続き、両大学の大学院生、教員が1名ずつ発表しました。

中京大学心理学部からは首藤祐介助教に「うつ病者に対する行動活性化療法の適用:個人及び集団への実施について」と題して発表を行って頂きました。「第3世代の行動療法」のひとつである行動活性化療法について、その概要とご自身の実践報告についてでした。構造化されたプログラムに基づき、うつ症状を改善するというプロセスを実証的なデータも含めて解説していただきました。抑うつ的な行動の一つである回避的行動を改善させようとする心理学教育の説明は非常に明快で、臨床実践だけでなく、他の場面での応用可能性を感じさせる内容でした。

帝塚山大学大学院心理科学研究科からは博士後期課程3年次の小畑周介さんが「ワーク・エンゲイジメントと働く目的を中心としたンタルヘルスに関する量的・質的研究」と題して発表を行ないました。小畑さんは職場におけるメンタルヘルスの問題を取り上げ、膨大な数のデータをもとに、単に「生活のため」に働くのではなく、「社会貢献」や「やりがい」がワーク・エンゲイジメント(仕事に対して、持続的な「活き活き」したこころの状態)を高め、メンタルヘルスに寄与することを明らかにしました。また、小畑さんは先日、博士論文を提出し、審査の結果、この3月に心理科学研究科発足後初の博士号を取得することが決まりました。その博士論文の概要について今回は発表を行いました。働く目的という永遠のテーマについて真摯に向き合った完成度の高い研究内容でした。副査を担当された中京大学の松本友一郎講師からは、厳しい指摘を含めながらも温かい激励のメッセージがありました。

研究会には両大学の教員に加えて、帝塚山大学大学院、中京大学大学院の大学院生が多数参加し、大変盛り上がった研究会となりました。発表者とフロアとの間でも活発なディスカッションが行われ、盛況のうちに会を終えることができました。

さらに、研究会終了後には懇親会も行われ、こちらにも多くの教員と大学院生が参加し、交流を深めました。

第8回の合同心理学研究会は今年の夏に開催する予定で、次回は中京大学にて行うこととなっています。

心理学部では今後も月1回のペースで研究会を開催する予定にしています。学内のみならず学外の皆様の参加も歓迎致しますので、よろしくお願い致します

小畑さんの発表

首藤先生の発表

松本先生の質問

懇親会の様子