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2011年11月15日(火)

高齢自転車利用者への交通行動調査

心理学科応用心理学研究室(蓮花一己教授)では、10月17日に、大和郡山市の奈良交通自動車教習所において、高齢の自転車利用者に対するフィールド調査を実施しました。本研究は、公益社団法人・国際交通安全学会の研究プロジェクト『子どもから高齢者までの自転車利用者の心理行動特性を踏まえた安全対策の研究』の一環として実施されたものであり、研究の目的は、高齢者の自転車事故の原因を調べて、事故防止に役立てることです。

当日は、65歳以上の地元の高齢者20名にお越しいただいて、日常生活での自転車利用の意識と実態を尋ねる質問紙調査を行った後に、教習所のコースをお借りして、自転車で走行してもらいました。また、調査後には自転車の安全走行への教育も実施しました。走行中は写真(写真2)にあるようなジャイロセンサ(角速度センサ)とGPS、さらにビデオカメラを装着したヘルメットをかぶって頂き、自転車走行中の左右への安全確認行動や走行速度などを記録しました。

調査には、帝塚山大学の研究室の院生と学生が多数参加しただけでなく、大阪大学、大阪市立大学、中京大学の院生を中心としたスタッフにも協力頂きました。さらに、今年12月には三重県鈴鹿市の自動車教習所において、中学生への自転車調査も実施される予定であり、帝塚山大学の学生たちが大勢参加することになっています。応用心理学研究室では、毎年全国各地で交通行動調査を行っていますが、他大学の学生や院生との交流も含めて、貴重な実践教育の場となっています。

写真1 参加者へ調査の説明をする蓮花教授(中央)と学生スタッフ

写真2 走行調査の準備をする調査参加者とスタッフ

写真3 調査後の自転車安全教育の様子