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2011年5月27日(金)

東日本大震災の災害ボランティア参加学生による報告会を行いました。

4月27日、奈良市が募集した東日本大震災の「災害支援ボランティア」の第一陣が宮城県気仙沼市に向って出発しましたが、それに参加していた地域福祉学科4年生の山下志津佳さんが5月25日(水)にそのボランティア活動体験の報告会を行いました。

開始早々、報告会の参加者からさまざまな質問が飛び交い、今回の震災への関心の強さがうかがえました。ボランティアに参加した学生は写真などを示しながら体験を語りました。

宮城県気仙沼市鹿折地区にボランティアが入るのは初めてという状態での活動で、活動期間中はずっと同じ一軒のお宅に入り、汚れた食器などの洗浄作業が主な仕事であったとのこと。また、現地の方々のやるせない心情などに触れ、何とか活気づけたいと思い活動をしたこと。帰る頃にはボランティア先のお宅の方が少しずつ笑顔を見せて下さるようになったことなどの体験が語られました。

TVの映像だけでは分からない匂いや空気、被害を受けたところと受けていないところのギャップのひどさを目の当たりにし、津波の恐ろしさが感じられた。今回の活動から、一軒ずつのお宅に入りこむような地道な支援こそボランティアとしての重要な仕事なのだと感じたという話もありました。

一緒に報告会に参加した友人からは、出発するまでの本人の、参加するかしないかの心の迷いも聞くことができました。普段のおしゃれな姿とは違う出で立ちの姿も語られ、釘を踏んでも通さないような靴や持ち込んだ食料などの大きな荷物にも話が及びました。「やるときはやる」という意気込みで出発したいきさつも話してくれました。

参加した学生は、今では「参加してきて良かった。また機会があれば絶対参加する。」と話していました。

最後に、これからも被災地にはボランティアによる長い期間での支援活動が必要なことが話し合われ、みんなで支援のあり方を考えて行こうということで閉会しました。

4月27日 奈良市役所で出発式(最後列の手前が山下さん)

5月25日 現地の様子を写真で見ながら体験報告会

自らの体験を語る山下さん

皆が真剣な面持ちで報告を聞きました。