2026年8月4日(火)
【法学部】授業紹介:「法学への第一歩」(第14回 末吉教授)
末吉洋文 教授(国際法・平和学)
法学部1年生を対象とした「法学への第一歩」では、国際法・平和学を専門とする末吉洋文教授が、「国際法・平和学とは何か」をテーマに講義を行いました。授業では、サッカーワールドカップで注目を集めたイングランド対アルゼンチン戦を導入に、両国の対立の背景にあるフォークランド(マルビナス)諸島の領有権問題を取り上げ、スポーツのニュースから国際法や平和学の考え方を学ぶことができることが紹介されました。
また、末吉教授自身が国際法の研究を志すきっかけとなった旧ユーゴスラビア紛争についても触れ、紛争や国際問題を法の視点から考えることの重要性が説明されました。さらに、国際法が領土問題だけでなく、人権、環境、安全保障、国際機関など幅広い分野を対象とする学問であることも紹介されました。
平和学の講義では、「平和学は戦争を研究する学問ではなく、平和をつくる方法を研究する学問である」という考え方を中心に解説しました。その一例として、平和学の第一人者ヨハン・ガルトゥング博士が提唱した「トランセンド法(超越法)」を紹介。「きのこの山」と「たけのこの里」のどちらが好きかという身近なテーマを題材に、勝者と敗者を決めるのではなく、双方が納得できる新たな解決策を考えるワークを実施しました。学生たちは、紛争の背景や当事者の思いを考えながら、多様な解決策を提案し、平和的な問題解決の考え方を体験しました。
講義の後半では、国際法・平和学ゼミの活動についても紹介しました。戦争遺跡のフィールドワークや小中学校での平和学習、ジェンダーギャップを考えるカルタの制作・展示など、地域社会と連携した実践的な活動をはじめ、卒業生が取り組んできた卒業研究のテーマについても説明し、大学での学びが社会課題の解決につながることを伝えました。
「法学への第一歩」は、法学部1年生が法学部で学ぶ各専門分野の概要を理解するための導入科目です。専任教員がリレー形式で自身の専門分野や研究内容を紹介し、学生が今後の学びやゼミ選択について考えるきっかけとなる授業となっています。