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2026年7月28日(火)

【法学部】授業紹介:「法学への第一歩」(第13回 関准教授)

関誠 准教授(政治学・国際政治学)

法学部1年生を対象とした「法学への第一歩」において、政治学・国際政治学を専門とする関 誠(せき まこと)准教授が登壇しました。

授業ではまず、「法学部で、なぜ法律科目ではない政治学を学ぶのか」という問いからスタート。法律と政治は決して別々のものではなく、法律がどのような政治的・社会的背景のもとでつくられ、運用されているのかを理解するうえで、政治学の視点が重要であることが説明されました。あわせて、政治学を学ぶことの面白さや、現実の社会や国際情勢を読み解くうえでの意義についても紹介されました。

関准教授の主な研究対象は「インテリジェンス」です。ここでいうインテリジェンスとは、単に多くの情報を集めることではありません。さまざまな情報を収集・分析し、意思決定に役立つ知識へと変えていく営みを指します。
授業では、昨年度の内容をさらに発展・充実させ、太平洋戦争やウクライナ情勢など、過去と現在の具体的な事例を取り上げながら、政治やインテリジェンスが世界に大きなインパクトを与えること、そしてその研究の醍醐味について説明がありました。

また、「国際政治は決して遠い世界の話ではない」という点も、身近な事例を通じて示されました。たとえば、国際情勢の影響による「ナフサ不足」を理由にポテトチップスのパッケージが白黒印刷となった事例を紹介。世界で起きている政治的・経済的な変化が、私たちが日常的に手に取る商品の姿にまで影響を及ぼし得ることが説明されました。学生にとっても、国際政治と日常生活とのつながりを実感できる内容となりました。

さらに、政治や国際政治、その歴史を学ぶ面白さについて、「群像劇」という視点から説明がありました。スポーツや映画、漫画などに多様な登場人物の思惑や葛藤、協力、対立が描かれるのと同じように、政治や国際政治の世界にも、さまざまな立場に置かれた人々による複雑な人間ドラマがあります。国家の指導者、外交官、軍人、情報機関の担当者など、それぞれが異なる情報を持ち、異なる立場や目的のもとで判断し、行動する。その選択が時に歴史の流れを大きく変えることもあります。まさに「事実は小説よりも奇なり」ともいえる出来事の連続であり、こうした多様な人間ドラマを読み解くことも、政治学・国際政治学を学ぶ大きな魅力の一つであることが語られました。

さらに、情報を「集める」「分析する」「活用する」という考え方は、政治学や国際政治学の世界だけにとどまらないことも強調されました。ビジネスの現場やスポーツ、さらには日常生活においても、必要な情報を幅広く獲得し、その意味を考え、適切な判断につなげる力が重要であることが示されました。

世界情勢から身近な生活までを「情報」という共通の視点でつなぎ、さらに歴史を動かしてきた多様な人間ドラマへと視野を広げる講義に、受講した1年生からは「面白く、興味を持った」「具体例が多く、わかりやすかった」といった感想が聞かれました。法学部で学ぶ法律を、より広い社会や政治、国際情勢の中で捉え直すとともに、政治学・国際政治学、そしてインテリジェンス研究の奥深さと面白さに触れる授業となりました。

「法学への第一歩」は、法学部1年生が法学の全体像を理解し、今後の学修への見通しを持つことを目的とした導入科目です。法学部の専任教員がリレー形式で登壇し、それぞれの専門分野の魅力や学びの面白さを分かりやすく紹介しています。