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2018年11月15日(木)

第7回実践的中小企業経営法務(弁護士事務所の事業形態)

11月13日(火)5限の「実践的中小企業経営」の第7回目の講義では、奈良弁護士会所属の学園前総合法律事務所共同代表 馬場智巌様を講師にお迎えし、「変わらないために変わり続ける~お役に立ちたい!を追求した弁護士事務所経営~」をテーマに講義をしていただきました。

馬場様は、大学院生時代の平成12年に司法試験に合格し、平成14年に奈良弁護士会に登録、平成28年に独立して学園前総合法律事務所を開設しました。近年では、会社や地方自治体に勤務する組織内弁護士が増えたり、広告等で全国の紛争事件を集めて事務所内の弁護士に業務を割り振るセントラルキッチン方式などがとられていたりする中で、馬場様は「無料相談を通じた依頼、知人からの紹介、裁判所からの依頼、社外取締役の業務などで収益を上げる伝統的な事業モデルとなっている」とおっしゃっていました。また馬場様は、交通事故や家事事件(離婚訴訟など)、刑事裁判、中小企業の法的支援など、幅広く業務を請け負っており、「人のために役に立ちたい」という自らの信念を変えないためにも、どんな事件にも対応できるように自らが変わり続けなければならないと語っておられました。

学生たちは、電車内で痴漢の容疑で逮捕され無罪を主張する被告人を弁護したケースで、電車の車両を借りて再現検証を行うなどして無罪を勝ち取った話に加えて、過払金請求事件が減った代わりに、弁護士費用特約による交通事故の訴訟件数が増えていることや、1人で法律事務所を運営する割合が50%に上ることなど、弁護士事務所の経営という滅多に聞くことができない話に興味深く聞き入っていました。

グループディスカッションでは、「あなたはなぜ勉強するのですか?」をテーマとして話し合いました。人生で損をしないため、恥をかかないため、伝える力を身につけるため、自らの選択肢を増やすためなど、活発な意見交換がなされました。

奈良弁護士会HP(馬場智巌):http://www.naben.or.jp/meibo/banba/