2013年11月20日(水)
「警察組織と警察実務」において、生活安全部 犯罪抑止対策室長による講義が実施されました
奈良県警察とのコラボ講義「警察組織と警察実務」において、第3回となるリレー講義が11月15日(金)に行われました。
今回のリレー講義は、「犯罪抑止対策」というテーマのもと、生活安全部犯罪抑止対策室長兼文化財保安官の奥村直樹警視に講義をご担当頂きました。
奥村室長には、実務的なお話を中心として、奈良県警察が取り組んでいる犯罪抑止対策に関する講義をして頂きました。
講義では、冒頭に、ご自身の自己紹介を含めて、これまでに経験してきた職務について簡単に触れられました。その中でも、文化財保安官としての職務や警察官としての誇りを大事にしているというお話が印象的でした。
次いで、犯罪抑止対策について詳細に説明をされました。
まず、刑事警察は「悪い人を捕らえる」ことが目的であり、犯罪抑止は「悪い人から守る」ことが説明されました。そして、犯罪抑止対策は、警察の本来的業務の1つであり、①広報啓発活動[マス・メディアを利用した対策] ②自主防止活動[ボランティアによる対策*] ③防犯CSR活動[企業への働きかけによる対策**] を柱として犯罪抑止対策に取り組んでいるという説明がなされました。
講義の終盤には、特殊詐欺の現状にも触れられました。
詳細なデータを示されながらの説明であり、受講生たちも特殊詐欺に関する課題等を再認識できた様子でした。
また、特殊詐欺をどのように防止するかという観点から、奈良県警察の取り組みを紹介していただきました。特に、対面による啓発活動やテレビ・ラジオによる広報が効果的であり、巡回連絡による個別啓発やテレビ番組での特集などの実例を見ることができました。
今回の講義では、犯罪抑止対策の業務や取り組みを学べたほか、質疑応答の時間には、捜査指揮や取り調べの経験など現場の最前線で活躍されている現職警察官の生の声を聞くことができました。
* ボランティア活動の中でも学生による防犯活動である「あっぷりけ戦隊!奈良まもりたい」があります。帝塚山大学法学部の学生も多数参加しています。 ** 防犯CSR活動の1つとして、本学OGが代表取締役を務めている「梅乃宿酒造株式会社」の取り組みが紹介されました。振り込め詐欺防止を目的として、酒瓶のボトルネックにカードを取り付けた啓発活動や川柳コンテストを開催して入賞作品を利用したポスターの作成が紹介されました。
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