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2010年11月11日(木)

ACAP提供講座を開催しました。 第3回-関西電力株式会社、第4回株式会社ノーリツ

特殊講義「企業実務と顧客満足」の第3回、第4回講義を、10月20日と27日にそれぞれ実施しました。

第3回の講師は関西電力株式会社お客さま本部の西村陽副部長。テンポよく、軽快な口調で話す西村講師は、環境とエネルギーに関する国際的な情勢を、豊富な資料に基づいて紹介しつつ、CO2排出量を削減し低炭素社会を目指す関西電力の取組みを、家庭用太陽光発電、エコキュート、電気自動車のインフラ整備など身近な実例を挙げて説明されました。その話を通じて、省エネを推進することによって市民の心に訴えていくという、「顧客満足」を高めるもう一つの手法がみえてきただけではなく、学生たちは低炭素社会の実現に向けた一人ひとりの参加意識の重要さも理解したことでしょう。

また、西村講師は現場での生の経験に基づいて、関西電力が求める人材像についても語られ、その情報は就職活動を控える学生たちにとって大変参考になったに違いありません。

第4回は、株式会社ノーリツお客様相談センターの大浪善弘氏を講師に、消費生活用製品安全法(消安法)の解説と、同法を踏まえたノーリツの対応をお話いただきました。講義ではまず、ノーリツのお客様相談センターの体制、顧客の声の企業活動へのフィードバックの方法、さらにはお客様相談センターの人材育成の方法が説明されました。

これらの説明からは、企業活動の改善のために顧客の声がいかに大きな役割を果たしているかを知ることができました。次に、消安法の解説とノーリツのこれに対する対応について言及されました。過去のガス器具関連の事故と企業の対応を例に挙げたその解説は、普段教室で学んでいる消費者法の理解をより一層深いものにしてくれたことと思います。また、消費者の安全は企業の取り組みだけではなく、消費者の協力なくしては実現できない点も指摘されました。私たち一人ひとりの「主体的な」消費者としての意識が、消費者保護の局面でも重要であることを学生は学ぶことができたのではないでしょうか。

今回の講義では、ノーリツと同業他社の違いも丁寧に説明してくださいました。講師のお話から、自らの就職活動における業界研究のやり方のヒントを学び取った学生も多かったのではないかと思います。

学生にとっては第3回、第4回の講義も、一消費者として、また就職活動を目前に控えた者として、学ぶべきところが多いものでした。各々の学生が講義で学んだことを今後の自らの成長に十分に生かすことを期待します。

詳細な資料に基づいて説明する西村講師

大浪講師の話に聴き入る受講生たち