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2010年10月21日(木)

ACAP提供講座 第2回―株式会社ワコール

10月13日(水)にACAP(社団法人消費者関連専門家会議)提供講座を開催しました。今回は株式会社ワコールより「お客様センター相談責任者」の中村元繁氏を講師としてお迎えし、「広告における法規制――消費者取引の最初のステップ=顧客誘引における課題」についてお話いただきました。

中村講師は、広告に関する法規制について実務の立場から様々なエピソードや業界の実話を交えつつ、「虚偽表示」や「優良誤認」、そして「不実証広告規制」等に関して、関連する企業行動憲章や不当景品類及び不当表示防止法、薬事法、健康増進法、そしてJAS法にいたるまでの様々な法律に言及。その経験にもとづく豊富な実例やビジネスにおける実務の知識は、受講生にとって現場の実情を知るとともに、企業活動と大学での授業との接点を見出す良い機会となったのではないでしょうか。

受講生の感想としては、「会社の実務がよく理解できた」(4年生・男子)という声や、「留学生にとって決して身近でない日本の会社のことがよくわかった」(3年生留学生男子)という声がありました。

以上のように、法学部/法政策学部では、ACAPのご協力の下、後期から特殊講義「企業実務と顧客満足」がスタートしました。

この講座では、日本を代表する企業の「お客様相談窓口」等で活躍されているプロの講師をお招きし、企業と顧客との間で生じる問題や、それに対する企業の取組はどのようなものかを、リレー講義形式でお話いただくものです。

顧客・消費者に対する対応は、いまや業種を問わず、多くの企業が関心を向けている課題です。また、一消費者としても企業の消費者に対する対応を学ぶことは大切です。その意味で、この講座で「お客様相談窓口」の現場を知ることは、一市民として消費生活をおくる上でも、また企業実務を知り就職活動を行う上でも、学生にとって貴重な経験となることでしょう。

警察官実務講座など、公務員志望者へのサポート体制に注目が集まっている法学部ですが、「公務員コース」のみならず、「企業コース」や「暮らしの法コース」の学生に対しても本講座をはじめとする様々なサポートを行っています。

様々な実例を挙げながら話を進める講師の中村元繁氏

「消費者法」担当のタン・ミッシェル教授も興味津津の様子でした