2025年1月26日(日)
【日本文化学科】「奈良県住みます芸人」安田善紀さんの講演会を行ないました
1/21(火)2限の「基礎演習B」(1年次必修科目、全クラス合同)では、現在、講談師としても活動している、吉本興業所属の「奈良県住みます芸人」安田善紀さんをお招きして特別講演会を実施しました。
今年度は文学部をあげて當麻寺の歴史・文化遺産に関する教育研究活動「當麻寺プロジェクト」(開学60周年記念事業)を実施しており、今回の講演会もその一環で企画されました。講演会の前半には中将姫伝説をモチーフとした創作講談「当麻寺物語」を実演いただきました。受講生は講談初心者ばかりでしたが、これまでの當麻寺関係の学びを通して馴染みのある中将姫の語りに多くの学生が聞き入っていました。
後半は安田さんと教員の座談会形式で行なわれ、①講談ならではの魅力(他の古典芸能に比べて)、②「奈良県住みます芸人」としての活動を通して見えてきた奈良の課題と可能性、③話芸のプロが実践する人前での話し方のコツという3つのテーマについて議論が交わされました。
受講生のコメントをいくつか紹介します。
「半年ぐらいぶりに中将姫の物語に触れ、また當麻寺に行ってみたくなりました。春の練供養がすごく待ち遠しいです。」
「講談をはじめて聞いたのですが、とてもおもしろかったです。自分で読むと情景が浮かびにくい場面でも話してもらうことでわかりやすくなっていましたし、とても聞きやすかったです。」
「講談と落語の違いについて 講談が笑いを取り払った喜劇だということに驚いたが、話を聞くうちに納得した。」
「(緊張との向き合い方について)失敗しても問題ないという心構えで挑むというのがとても心に刺さりました。」
「語り口が軽快で、話が入ってきやすくて面白かったです。話を聞くなかで失敗してもいいという考えをもってもいいんだと気付かされました。」
今後、安田さんは講談師として奈良の歴史を題材とした新たな物語づくりに挑戦されたいとのこと。「奈良学」を重視する文学部といたしましては、様々な専門分野の知見を活かしつつ安田さんの創作活動に協力させていただけたらと考えています。