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2024年7月5日(金)

【日本文化学科】作家の仁木英之先生による授業を実施しました

日本文化学科では「創作文芸・出版プログラム」の一環として、特殊講義「創作を学ぶ」を開講しています。作家の仁木英之先生が6月8日(土)と6月22日(土)の2回にわたって、授業を実施してくださいました。学生たちは先生のご著書『君に勧む杯【文豪とアルケミスト ノベライズ】』(令和4年・新潮文庫)を読むなど、準備してきました。
一回目の授業では小説の設定・ルール、人物(キャラクター)、物語について例を挙げながら解説されました。課題として、主人公ともう一人の登場人物の設定を考えて、それぞれのキャラクターの要素や行動原理を書き出すところから取り組むように指導されました。「どんなキャラにも人生がある。それを大事に思って書いていく」という先生の言葉を受け止めて、学生たちは丁寧に書き上げていました。
二回目の授業では自分をモデルとする登場人物のプロフィールを作成するという課題に取り組みました。その上で、先生があみだくじで二人一組を決めてくださり、その相手をモデルとする登場人物のプロフィールを想像しながら書いていくことに挑戦しました。学生たちはときどき頭を抱えながらも、先生に励ましていただいて、それぞれ完成させるに至り、充実感でいっぱいの表情を見せていました。先生は授業が終わった後も学生からの質問に温かくご対応くださっていました。
学生たちの振り返りから一部を紹介します。
「小説を書いていく上で最も重要であり、核である設定・人物・物語の作り方、組み立て方について2週にわたって教えていただき、その内容全てがわかりやすく頭に入ってきたので、自分の中の理解が大幅に広がったと実感しました。知識や技術をインプットするだけに留まらず、授業内でアウトプットする機会を与えてもらい、頭の中に入れてすぐに使うことで、感覚を理解できました。先生の授業を受けることができてよかったと心から思います。」
「小説を書くうえで大切なことは、人間観察によるキャラ設定であることがわかった。参照力と取材力が大切。自分自身と向き合う機会はあまりない為、今回自分について書くことで向き合うことができ、良い体験をしたなと思いました。2日間の授業で得た力や思いや考えを、今後の生活に役立てていきたいと思います。」
「自分の書く人物に対する解像度を高めるコツや考え方、人物の魅力を引き出す方法を学びました。今後の創作活動に活かそうと思います。」
「自分や別の人を基に人生を書くことは思っていた以上に難しかったですが、自分のことを書いてもらったのを読むのは楽しかったです。」
「自分の経歴や相手の経歴を深堀りするのが面白くて勉強になりました。」