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2023年6月1日(木)

【授業紹介】リレー講義「日本文化への多角的アプローチ」第6回は花田卓司准教授(中世史)が担当しました

日本文化学科では歴史、文化、文学、日本語教育など多彩な専門分野を学べるのが魅力です。それぞれの専門分野について知る入門的な意味と、分野を横断して多角的な視点で学ぶ楽しさを経験することを目的として、リレー講義「日本文化への多角的アプローチ」を開講しています。今年度の共通テーマは「移動/交流」です。
5月25日(木)は第6回目で、花田卓司准教授(中世史)が担当しました。薩摩の戦国大名島津義久の弟家久の京都旅行について記した『中務大輔家久公御上京日記』を取り上げました。勇猛な武士であった島津家久は、薩摩から京都への旅の道中、さまざまなトラブルを強行突破しました。京都では織田信長軍の装備を観察したり、明智光秀の坂本城に招かれて籠城戦への備えに感心したりしています。一方で文化人としても知られた家久は、京都で当時の文芸の第一人者である里村紹巴(じょうは)と親しく交流し、『源氏物語』『平家物語』のゆかりの地を訪れたり、祭礼や芸能を見物したりしていました。
日記から、島津家久の旅の様子を生き生きと読み取ることができる面白さに、学生たちも引き込まれていました。日本文化学科では、体験型授業「学外実習」で文学ゆかりの地を訪れたり、祭礼や芸能を見学したりしているので、家久が同じように文化を楽しんでいた様子が特に印象に残ったようです。