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2023年8月1日(火)

【日本文化学科】作家の仁木英之先生による授業を実施しました

日本文化学科では「創作文芸・出版プログラム」の一環として、特殊講義「創作を学ぶ」を開講しています。作家の仁木英之先生が6月24日(土)と7月8日(土)の2回にわたって授業を実施してくださいました。学生たちは先生のご著書『奏弾室』(令和4年・徳間文庫)を読むなど、準備してきました。
一回目の授業では設定をおおまかに決めるところから始まり、情報を足していく手順について解説されました。タイトルと設定、人物、物語の概要を決めて、結末の文章を書くところまで指導され、学生たちは先生に励ましていただきながら、それぞれ書き上げました。
二回目の授業では物語を創っていく具体的な方法について指導され、いくつかの名作の冒頭文を参照して、表現の方法を読み解いてくださいました。学生たちは一回目の授業で書き上げたプロットをもとに冒頭文を書くことに挑戦しました。仁木先生は学生一人一人に寄り添って、細やかに指導してくださいました。また、早くに書き上げた学生にはBing AIを使って設定を入力して冒頭文を書かせてみるように指示され、やってみた学生たちからは「ありがちな内容になる」「自分の意図をAIに伝えるのが難しい」「自分のよりも詳しく書けている…」といった声があがっていました。先生は、比較することによって自分の冒頭文に抜けている要素がないかを確認したり、自分ならではの表現に気づいたりできることを教えてくださいました。最後の質問の時間には、学生から「連載形式の1話ばかり書いてしまって先に進めない」など、踏み込んだ相談や質問が出ました。
学生の感想から一部を紹介します。
「授業の内容を少し取り入れるだけで物語に深みが出るのでとても面白いと感じた。個人的には小説を書く上でどういったおしゃれな文を書くかで迷っていたので、先生に難しい文を書く必要は無いとおっしゃっていただいて少し気持ちが楽になった。」
「書いていくとどんどん物語が生まれ、自分もこのお話を最後まで読んでみたいと感じました。最後まで書けたら、仁木先生に読んでいただきたいです。たくさん情報と感情を入れられるように、いろんなものを読んで、身につけたいです。」
「実際に文章を書きながら教えていただけたので、大きく成長できたと思います。自分の小説のスタイルを客観的に考えることができ、たくさん活かせる技術を習得できました。」