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2022年10月7日(金)

合同基礎演習B「ものと歴史学習」を実施しました

令和4年10月4日(火)、歴史・文化財系の1年生の基礎演習Bを合同で実施しました。「ものと歴史学習」をテーマに開催され、史資料の読み解き方や研究方法について、「実際の『もの』を見る」という観点から、「実物」の史資料を間近で見て考える実習が行われました。
まず、花田卓司准教授(中世史)が、本学所蔵の『寂心田地売券』(建長2年(1250)12月15日)について、関連文書から田地の所有者変遷を明らかにし、もともとは東大寺に所蔵されていた文書が流出したものであることを説明しました。
次に杉﨑貴英教授(美術史)が「久留春年」という人物について、仏画を得意とする日本画家であり、古代日本の美術に明るい研究者であったことを文献や資料を駆使して紐解きました。
最後に、鷺森浩幸教授(古代史)が、天皇の山陵を描く「山陵図」について、「聖武天皇陵」と「元明・元正天皇陵」の2つに焦点を当てて紹介しました。
講義を受けた上で、学生たちは教室内と廊下に展示された文書や絵図の「実物」を各教員による詳しい解説を聞きながら間近で見学しました。学生たちはそれぞれ熱心に見学し、「実物」に触れて情報を得るという体験に驚きの表情を見せていました。