News

2018年6月15日(金)

【日本文化学科リレー講義「日本文化への多角的アプローチ」第9回

 

180614多角⑨-2.JPGのサムネール画像

歴史や文学など様々な分野を学習できる、日本文化学科の特色を活かしたリレー講義「日本文化への多角的アプローチ」は、6月14日(木)に後藤博子准教授(近世文学・演劇)による第9回の講義が行われました。共通テーマは「花」です。

後藤准教授は、「花や木に心を見る日本人の精神性-文学・演劇の表現から読み取る-」と題して、非情の草木にも情(こころ)ありと考え、情(じょう)=想いを大切にする日本人の内面性を、古典文学の読み解きを通して示しました。

話題の中心となったのは、近世の浄瑠璃作品である『三十三間堂棟由来(さんじゅうさんげんどうむなぎのゆらい)』で、女人姿で登場した柳の精と、まわりを取り巻く人々との情愛と悲しい別れという筋立てを、配布資料と映像を見せながらたどった上で、登場人物のセリフからうかがわれる、当時の日本人の草木に対するイメージとはどのようなものであったか、受講生に質問を投げかけました。

また、これより以前、授業の前半に、草木を擬人化して登場させる古典作品の先例として、室町時代の御伽草子『かざしの姫君(菊の精物語)』を紹介し、全体として、中世から近世へと伝流していく古典文学における「草木の精」というモチーフの系譜をたどりました。