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2016年10月27日(木)

【日本文化学科】リレー講義「日本文化への多角的アプローチ」第4回は古代史分野でした

日本文化学科教員が「占い・まじない」をテーマにリレー講義を行う特殊講義「日本文化への多角的アプローチ」第4回(10月20日)は、鷺森浩幸教授(古代史)が担当しました。

「占いが重大な意義をもった時代」ということで、古代の人びとがいかに真剣に占いを行っていたか、『延喜式』『日本書紀』などの史料を使いながら、さまざまな事例を紹介しました。

亀の甲羅を使った占いに優れた者を登用したり、天文や風水によって都を定めたり、占いによって国事を運営し、一喜一憂していた様子が窺われます。平安時代には時を表示するための木の棒が烏に持ち去られただけで「兵乱の予兆」だと恐れたといいます。

鷺森教授から、「私たちと彼らはどう違うのか」、占いを信じて頼っていた古代の人びとのメンタリティーについて考えてみよう、という課題が投げかけられ、学生たちは相談しながら取り組みました。

学生から出た意見からは、次のような2つの論点が浮かび上がりました。

「彼らが畏れた力の原因や正体を私たちは知っている」

─ 隠された力やルールはほとんど解明されている

「現代では食べ物が豊富で輸入もできるが、古代は飢饉になると大勢の人が死ぬ」

─ 生活が豊かで生存が脅かされることがない