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2016年10月17日(月)

【日本文化学科】「特殊講義(日本文化への多角的アプローチ)」「占い・まじない」第3回が行われました

日本文化学科教員によるリレー講義「日本文化への多角的アプローチ」(共通テーマ「占い・まじない」)第3回(10月13日)は、中島一裕教授(日本語学)が担当しました。

中島教授の講義は、「占いは合理的ではないから自分は嫌いで、テレビで星占いなどをやっていたらチャンネルをかえる」という話から始まりました。しかし、古代の日本において、星の動きを観測して災害を予測するといった占いはきわめて合理的であり、陰陽寮の長官であった安倍晴明も仕事として占いに従事していました。その安倍晴明が没後100年、200年と経るうちに、子孫や弟子筋を名乗って各地で活動した怪しい陰陽師たちによって、スーパー陰陽師として、いかに伝説化されていったか、『ホキ内伝』などを示しながら講義を進めました。さらに、文献に見られる各種の「まじない」についても紹介しました。

学生からは「安倍晴明がスーパー陰陽師だという現代のイメージの元になった話がわかっておもしろかった」、「吉備真備が阿倍仲麻呂の霊に助けられた話に興味を持った」、「『ホキ抄』を読んでみたい」といった感想が聞かれました。