2014年11月12日(水)
【日本文化学科】1年生による「正倉院展」見学記
10月31日(金)、学外実習で「正倉院展」を見学しました。4限の授業が終わってから、混雑がやわらぐ夜間の時間帯をねらって見に行けるというのが、奈良に立地する本学ならではの強みです。
学外実習に先立って、10月28日には日本文化学科の教員による「正倉院特別講座」が実施されました。しっかり事前学習をした学生たちは、閉館時間まで熱心に見学していました。
参加した日本文化学科1年の女子から、「正倉院展見学記」が届きました。本物を見ることができた感動をわかりやすく伝えてくれます。
「正倉院展見学記」
私は初めて正倉院展を見学し、奈良時代の文化や生活、当時の状況を感じることができました。
私が特に印象に残っているのは「鳥毛立女屏風」です。今年は第二、四、五、六扇が出陳されており、私は第五扇に注目しました。なぜなら、正倉院展を参加する前のガイダンスで第五扇について詳しい説明をしてもらっていたからです。
みなさんは知っていましたか。
第五扇に描かれた女性の唇には、下書きの痕跡が残っていることを。私は自分の目で見たいと思い、必死で目を凝らしました。それを見つけたとき鳥肌が立ちました。
次に北倉の宝である聖武天皇と光明皇后の御床です。今年は聖武天皇の御床が出陳されていました。これには、当時、白く塗られていたと考えられる痕跡が残っていました。
また、聖武天皇が履いていたとされる御礼履も出陳されていました。これは、東大寺大仏開眼会で使われたとされ、靴のさきにある金具には真珠が使用されています。実物を見ると真珠の色が少し濁っていて、そこからも歴史を感じました。
他にもたくさんの素晴らしい宝がありました。めったに見られない宝をしっかり目に焼き付けました。改めて日本の歴史、時代の素晴らしさを感じ、考えさせられました。今回参加することができて本当によかったです。