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2013年6月6日(木)

【日本文化学科】学外実習で天平文化の中心スポット「奈良公園」を散策しました

5月18日(土)、学外実習の「奈良公園散策」を行いました。学外実習は、帝塚山大学が奈良に立地しているという利点を生かした「本物体験型授業」で、1年生全員が履修しています。年間を通して30回近くの企画があり、学生はその中から自分が行きたいと思うものを選んで参加します。

ただし、今回の「奈良公園散策」は特別で、1年生がさらに学生同士や教員との絆を深められるように、また、日本文化学科の学生として、奈良中心部の歴史や文化を知って基礎にできるように、という目的で、全員参加を原則としています。

 

午前10時、興福寺五重塔を目印に集合しました。基礎演習のクラスごとに分かれて、担当教員が引率しました。そのうち2つのコースを紹介しましょう。

中谷克己教授(近代文学)、源城政好教授(中世史)、鷺森浩幸教授(古代史)のクラスは合同で興福寺と東大寺を見学しました。興福寺の国宝館では、阿修羅像をはじめとする八部衆や、十大弟子像など、天平期を代表する仏像を間近にみることができました。学生たちはゆっくり時間をかけて見学していました。その後、東大寺ミュージアムへ行き、そこでも貴重な文化財を見学しました。

昼休憩をはさんで、東大寺の東塔跡に向かいました。鷺森教授の「当時の瓦がある」という言葉に、学生たちが熱心に探し始め、瓦を発見するという場面もありました。さらに、三月堂、二月堂へ向かいました。二月堂からは奈良が一望できます。お水取りの松明によってできた天井の煤という、細かな見どころに目をこらす学生もいました。それから講堂跡を通り、転害門まで行きました。東大寺の大きさを実感するコースでした。

 

鈴木博子准教授(芸能史)のクラスは、興福寺と春日大社を見学しました。はじめに、興福寺で特別公開されている南円堂を拝観し、秘仏の不空羂索観音坐像(国宝)に結縁しました。続いて北円堂に入り、八角の形のお堂をゆっくり回りながら、運慶が制作した仏像を拝観しました。続いて、学生の希望の多かった国宝館を見学しました。やはり阿修羅像は人気です。

奈良公園のあずまやでお昼を食べてから、春日大社に向かいました。参道を歩きながら、教員から南都八景の「南円堂の藤」「春日野の鹿」の話を聞いていると、鹿が寄ってきます。勢いにおされて、皆で鹿せんべいをあげることになりました。

春日大社では本宮に特別参拝し、学生は神様の気配を近くに感じたようでした。藤原氏の氏寺、氏神として大きな意味を持ち続けた興福寺と春日大社の歴史をかいま見るコースでした。

 

 

瓦を探し始める

二月堂から奈良を一望

鹿せんべいをあげる

一休みしてソフトクリーム