News

2011年11月8日(火)

【日本文化学科】「伝統生活文化論B」:お琴と日本舞踊から日本文化の魅力を体験

日本文化学科専門科目「伝統生活文化論B」(担当:野々村恵美子講師)では、10月28日、箏曲(そうきょく)奏者の丹野ゆう子さんを特別講師にお迎えして、特別授業を実施しました。

この日の授業は、東生駒キャンパスの和室で行われました。はじめに、日舞西川流師範の野々村講師(西川影鸞)と、丹野さんの箏とのコラボレーションで「茶音頭」を披露していただきました。「茶音頭」は茶道の言葉を織り込んで恋を歌った優しい曲です。丹野さんの典雅な箏の音色としっとりした唱歌に合わせ、表千家講師でもいらっしゃる野々村先生が、まるでそこに茶道具があって実際にお茶を点てておられるかのような所作を見せてくださいました。まさに日本文化の粋を集めたようなコラボレーションを間近で体験でき、学生たちもいっぺんに引き込まれたようです。

続いて、丹野さんが一般にお琴と言われる「箏」の構造や奏法について、わかりやすくご説明くださいました。「さくらさくら」をさまざまな奏法で弾いてくださり、今までなんとなく耳にしていた箏という楽器に、どれほど多くの表現があるのかを実感することができました。

さらに、鑑賞のポイントを教えていただいた上で、「六段・みだれ」「ロンドンの夜の雨」「花織り」の三曲が演奏されました。「六段」では、古典曲らしい優雅な曲調が、しだいに調子を早めていくところに耳を澄ませました。「ロンドンの夜の雨」は1953年に作曲されたそうですが、雨が降っている様子を表現した音色は現代的な印象で、楽しく聞かせていただきました。「花織り」は、丹野さんがお好きな曲とのことで、現代曲らしい華やかな音色に花が舞うのが見えるようで、学生たちもうっとりしていました。

最後に、お稽古用の箏を使って、学生たちに簡単な演奏を教えていただきました。学生は爪をはめてもらって恐る恐る箏にふれていましたが、やがて「さくらさくら」の一節を上手に弾けるようになりました。90分間というわずかな時間ではありましたが、日本文化の豊かな魅力が体験できました。

実演される箏曲奏者の丹野ゆう子先生

熱心に聞き入る学生たち

学生たちも筝に触れさせていただきました

全員で正しいお辞儀を学び、授業を終了