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2011年8月26日(金)

【日本文化学科】薬売りのオマケだった?! ― 「紙風船」―              ~ 歴史資料紹介 vol.2 ~ 

東生駒キャンパス1号館3階に展示中の日本文化学科・大学院人文科学研究科日本伝統文化専攻が所蔵する歴史資料紹介の第2弾―――。今回は、「紙風船」です。

 

【紙風船】 縦 12.9cm 横 6.2cm (昭和時代初期)

紙風船は明治25年ごろから流行し、大正・昭和へと受け継がれていきました。今回展示している紙風船は四角い形になる紙風船で、昭和初期のもののため、使用されている紙には戦中を思わせる絵柄が使用されています。こうした紙風船は富士の薬売りがオマケとして子供に配っていました。

 

全国各地に伝えられている慣習、伝承などを調べて、人々の生活史を明らかにする学問が、「民俗学」。衣食住、冠婚葬祭、年中行事、神祭り、民俗宗教、昔話、伝説などを調査研究することで、日本文化の重層性を発見することができます。今回の展示のように、当時の世相を色濃く反映した「モノ」から当時の様子・状況を探る面白さが「民俗学」にはあります。
(※)この展示は、1号館開館時は、学生はもちろん、学外の方も自由に閲覧可能です。オープンキャンパスなどで本学にお越しの際はお立ち寄りください。

 

紙風船 縦 12.9cm 横 6.2cm (昭和時代初期)

『一億進軍の時来る』『今日も決戦 明日も決戦』などのフレーズ・絵柄が、当時の世相を感じさせます