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2010年5月17日(月)

日本文化学科「学外実習」 京都「葵祭(あおいまつり)」を見学しました

 

葵祭の歴史と意義について説明する清水先生.JPGのサムネール画像

京阪奈の有名な伝統行事なのに、いつ行われるのかわからない、見に行きたいが、行き方がわからない……。そんな行事がたくさんあります。ことに、日程を決めて行われている行事は、平日だと大学の授業と重なって、見学ができません。

 

そこで、そうした行事が土曜、日曜に行われる年をねらって、「学外実習」を実施するようにしています。

土曜、日曜は見物客で混み合いますが、1度経験しておくと、次回は平日でも個人で見学に行こうというリピーターが、必ず生まれます。

この数年の間でも、大阪四天王寺の「精霊会(しょうりょうえ)」、奈良北葛城郡にある当麻寺(たいまでら)の「練供養(ねりくよう)」など、土曜、日曜を利用して、見学をしてきました。

さて、今回は、京都三大祭のひとつの「葵祭」。毎年5月15日(雨天の場合、16日に延期)に行われます。今年は、土曜日ということで、「学外実習」として見学しました。教員2名と各学年にわたる学生25名が参加。午後1時に京阪線出町柳駅に集合、葵祭の歴史や意義、行列巡行のコースや見どころなどについて学んだ後、グループに分かれて見物をしました。

葵祭(もとは賀茂の祭)の起源は古く、6世紀までさかのぼるようですが、平安時代になると、京都でもっとも人気のある祭になり、「祭」といえば、この賀茂の祭を指すようになりました。その模様は、『源氏物語』の中にも描かれています。

葵祭は、その後幾多の変遷を経ました。明治以降、天皇が東京に移った後は、しばらく途絶えていましたが、明治時代中期に復活、現在に至っています。 

現在の葵祭では、「斎王代(さいおうだい)」と呼ばれる女性や勅使(ちょくし)などを中心とした行列が京都御所を出発、この一行が下鴨神社、上賀茂神社の順に行事を行います。この行列の巡行を「路頭の儀(ろとうのぎ)」、下賀茂、上賀茂両社での儀式を「社頭の儀(しゃとうのぎ)」と呼び、現在の葵祭の中心行事として多くの見物客を集めています。また両社では、走馬(そうめ)神事や東遊(あずまあそび)の舞の奉納などが行われます。 

折りからの晴天のもと、学生たちは、下鴨神社で行われている走馬神事の見学からスタート、その後、下鴨神社を出発する1キロにも及ぶ行列を追って、初夏の京都の町へ繰り出していきました。

行列の出発に備える白丁役と学生ら

下賀茂神社から葵祭の行列を見に移動する学生ら

斎王代の前をあるく女官たち

行列の後方を彩る子どもたちの列