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2025年7月30日(水)
【食物栄養学科】嚥下調整食って何?
嚥下調整食とは、疾患や加齢による摂食・嚥下機能低下に配慮した食事や飲み物のことです。3年生前期の応用栄養学実習では、嚥下調整食の調理と評価を行いました。かぼちゃの煮付けの調理では、まず通常のかぼちゃの煮付けを作り、皮と実に分けてそれぞれにだし汁とゲル化剤を加えてハンドブレンダーでなめらかにしました。ボウルに皮を入れて薄くのばし、その上に実を流し入れ、かたまってからかぼちゃの煮付けに見えるように切って盛り付けました。鶏肉も同様に皮と身にわけて調理しました。さらに、ペットボトルにカメルカという凸型キャップを装着して、かたさの評価を行いました。
摂食・嚥下機能が低下すると通常の飲み物では誤嚥しやすくなるため、とろみをつけます。とろみの程度の簡易評価方法としては、ラインスプレッドテスト(LST)とシリンジ法が知られています。LSTは同心円が描かれたプラスチック板に一定量のとろみのついた飲料を乗せ、30秒後にどの程度広がったかを読み取ります。シリンジ法では、10秒間にとろみのついた飲料をシリンジから流出させ、残った飲料の目盛を読み取ります。これらについての実習も行いました。
今回の実習を通して、嚥下調整食を喫食する人に寄り添った調理の方法と、食事のかたさや飲み物のとろみの簡易評価を学ぶことができました。
鶏肉とかぼちゃの煮つけ
かぼちゃの煮つけのかたさ評価(カメルカを使った方法)
飲料のとろみ評価(シリンジ法)
飲料のとろみ評価(ラインスプレッドテスト)