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2024年12月3日(火)

【食物栄養学科】 藤村ゼミ柿チームが農林水産省近畿農政局「みどり戦略学生チャレンジ近畿大会取組発表会」で取組成果を発表しました

 11月29日(金)、藤村ゼミ柿チームは、農林水産省近畿農政局(京都)において「みどり戦略学生チャレンジ近畿大会取組発表会」大学・専門学校の部にて「持続可能な柿の未来 ~若者の食生活に取り入れたい!次世代の管理栄養士考案レシピ~」で取組成果を発表しました。

 農林水産省では、2050年に向けて、食料・農林水産業の生産力向上と持続性の両立をイノベーションで実現するため、新たな政策方針として2021年にみどりの食料システム戦略を策定したとのことです。その戦略に基づいた環境負荷低減の取組活動を実践する機会として「みどり戦略学生チャレンジ近畿大会取組発表会」が開催されました。各団体等の取組は、生産、加工・流通および消費の分野に分類され、予めポスターを作成し、提出後の発表となり、今回は、20件のエントリーがありました。

 本発表の取組成果は、以下の通りです。

 奈良県は柿の生産量が全国2位にも関わらず、地球温暖化の影響により、果実が軟化した柿や着色不良の柿が多く、約1/3が廃棄されていると想定されています。加えて、本学科の学生による柿のアンケートでは、約7割が柿について好きであるが、そのうちの6割が普段から柿を食べないと回答しており、若年層の柿離れが進行していることが窺えます。

そこで、これらの問題に対して、SDGsの観点から柿の持続可能な生産消費形態を促進させたいと考えました。具体的には、廃棄柿を再利用し、若者の食生活に柿を取り入れるレシピとして、管理栄養士を目指す学生目線で柿の優位性を示すため、柿を活用したオリジナルスムージーとドレッシングを開発しました。前者は、本学全学教育開発センター 岩井洋教授からご紹介がありました、農業生産法人(有)王隠堂農園と(株)パンドラファームグループ関係者の試食で好評価であり、採用の見込みです。一方、後者は、現在、大手食品会社に提案中です。なお、今後の課題は、色味をよく保存できる工夫が必要となります。

 今回、提案したレシピによって柿の魅力や加工品が多くの人に認知してもらい、若者の食生活に柿がより身近になり、その廃棄量削減に繋げていく一助であると考えられます。同時に、これらの取組は、SDGsの目標12「つくる責任、つかう責任」に貢献する可能性が期待できます。