News

2012年1月24日(火)

【こども学科】 「総合的な学習の時間」について実践校の先生の特別講義から学ぶ

2011年12月14日の、「生活科研究Ⅱ」(担当:今谷順重教授)の時間に、神奈川県横浜市の横浜市立黒須田小学校・三山久美子教諭をゲスト・スピーカーとしてお招きし、『総合的な学習の時間を柱にした学級づくり・学校づくり』というテーマで、特別講義を行っていただきました。

三山先生は、横浜市の小学校で推進している総合的な学習についての実践カリキュラム・プロジェクトの中心メンバーで、これまで先生自身も魅力的な授業実践に数多く取り組んでこられました。講義の中では、3年国語「すがたをかえる大豆」から出発して子どもたちの学習意欲を高めていく探究的な学習「おからはおたから」や、子どもたちが地域を好きになる活動・4年「黒須田川親水プロジェクト」、地域が子どもと先生を育てる外部との連携活動・5年「田からお宝」、子どもたちのコンプレックスに正面から向き合い、横浜市主催の綱引き大会への参加を通して、自己有用感と互いに認め合える学級をつくっていく活動・6年「心を一つに~綱引き大会で育ったあきらめない心・認め合う心~」、劇団四季の専門家からの助言も得て、演劇教育の手法で区の公会堂で劇の発表を行った・6年「みんなでハードルを越えよう」など、子どもたち一人ひとりの思いや願いに寄り添いながら学級の仲間や学校全体の協力・協働の力を高めていくことのできる授業実践の在り方について、具体的に分かりやすく話していただきました。

そのあと受講生は、グループに分かれて学習材を選び、ウェビングをして単元の構想図を仕上げていく、総合的な学習のカリキュラム・マネージメントにも取り組みました。授業を終えて学生たちは、「総合は、決められたことをただやるのではなく、子どもたちの状態などを考慮しながら、カリキュラムを考えていくことを知りました」「様々な教科を組み合わせて学習することができる総合的な学習は、子どもたちに合わせて、その時々のクラスの様子から組み合わせて作り上げていくことのできる、とても良い学習方法だと思います」「実際に作ってみると、授業の流れが分かり、目的・目標を持った授業の組み立てができたと思いました」などと、感想を述べています。

生活の中に自ら課題を見つけ、自ら学び、自ら考え、各教科の学習成果を相互に関連付け発展させる中で主体的に判断し、よりよく問題を解決しながら、自己の生き方について自立的に考えていくことができるようになることをめざしている、総合的な学習の時間の意義と重要性について、さらに理解を深めていきたいものです。