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2012年7月5日(木)

【こども学科】 KJ法による共同作業~基礎演習Ⅰより

1年生もすっかり大学に慣れ,間もなく前期も終わろうとしています。こども学科では,1年生の前期に「基礎演習Ⅰ」として10名前後に分かれ,アドバイザーの先生について,大学での学びの方法などをじっくりと学びます。

今回は森篤嗣准教授の基礎演習Ⅰにおける活動の様子をご紹介します。彼らが取り組んでいるのは,KJ法です。KJ法とは,文化人類学者の川喜多二郎氏が提唱した発想法で,「Kawakita Jiro」の頭文字を取ってKJ法と名付けられました。

個人の考えや,フィールドワークでのノートなどを付箋紙に記し,これを人間の直観力を用いて,類似の付箋を集めてグルーピングしていくことにより,漠然としてつかみどころのない問題の要素をとりまとめていくことができます。学校教育の世界でも,教員研修などでよく使われる技法です。

DSC00229.JPGのサムネール画像

今回の授業では,「よい先生の資質とは」というテーマについて,各人が10枚から20枚ほど,頭に浮かんだイメージをどんどん付箋紙に記入していきます。そして,3人ほどのグループになって,各人で書いた付箋を持ち寄ります。同じ考えや,自分とは違う意外な意見などに感心しながら,同系統の付箋を模造紙にまとめていき,マジックで図示していきます。

まとめ終わったそれぞれのグループごとに,模造紙を示しながら発表してもらいました。発表のあとには他のグループの人からの質問タイムも設け,なぜ「よい先生の資質」として,このようなグルーピングに至ったのか答えてもらいました。

終了後,参加した学生たちからは,「漠然とした考えが形になっていくのがわかった」,「自分と他人との考えにこんなにも違いがあることがわかった」などの意見が聞かれました。まだまだ教育のことを学び始めたばかりの彼らにとって,まずは自分たちの中にある「よい先生の資質」を共同でイメージ化していく作業の中で,よい学びがあったようです。

森先生からは,レポートなどを書く時も,白紙の前でうんうんうなるよりも,KJ法を使って発想を整理していき,一つのグルーピングのキーワードを使って一段落ずつ書いていくといいというKJ法の応用についてのアドバイスがなされ,学生たちも頷いていました。いよいよ初のテスト&レポート期間です!

付箋をグルーピングし、図示していきます

グルーピングした模造紙を使って発表します