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2011年6月1日(水)

【こども学科】小学校の新教科書を授業で活用中

教科書を比較する学生

小学校では今年度から、新学習指導要領に対応した新しい教科書が使われています。本学こども学科では、さっそく全教科・全出版社の教科書を取り揃え、授業で活用しています。

「教育方法論」(担当:渡辺貴裕准教授)では、新学習指導要領で打ち出された「言語活動の充実」という方針が各教科の教科書においてどのように反映されているかを調べる課題を出題。学生はグループに分かれて教科の分担を決め、授業外の時間を使って新旧の教科書を比較検討し、各自でレポートを作成します。

5月30日(月)の授業では、持ち寄ったレポートをもとに、まずは同じ教科の人同士、続いて異なる教科の人同士でグループワークを実施(「ジグソー学習」の形式)。さらに、教科書に登場したそれらの活動がはたして本当に言語力の育成につながるものであるかを批判的に検討するワークを行いました。

授業の様子

学生は、これらを通して、国語以外の教科でもさまざまな形で話し合いの活動が取りいれられるようになっていることなどに気付きました。なかには、「理科の教科書の場合、どの教科書でも、だいたい文章が増えている。これは図をパッと見て結果だけを覚えるのではなく、説明をする機会が増えているからだと思った」、「今日みたいな私たちの活動そのものも『言語活動』だと思う」といった鋭い洞察も。

今回の課題は、実際に自分たちがそれを使って教えることになる教科書を用いた、「すぐに役立つ」指導力へとつながるものであると同時に、ある問いから出発して事例を集めてそれをもとに考察を行うという、本質的な思考力をトレーニングするものでもあります。こども学科ではこのようにして、変化の激しい時代を生き抜いていく教師を育てています。

他人に分かってもらえるように説明するのはなかなか大変

新旧教科書を比較することで違いが見えてきます