2025年11月20日(木)
外部講師による「為替取引(FX)特別講義」を開催しました
SBIホールディングスのグループ会社であるSBI FXトレード(株)とSBIリクイディティ・マーケット(株)と行っている産学連携講義「国際経済事情」において、FX取引に関する特別講義を行いました。
SBI リクイディティ・マーケット(株)より竹内友浩氏をお招きし、これまで3回にわたる特別講義「為替取引(FX)」を開催しました。竹内氏は証券会社等でのディーラー業務の経験をもち、現在も為替市場の分析やレポート執筆を行う実務家です。これまでの講義では、為替市場の基礎から専門的な分析手法、実践的なリスク管理まで幅広い内容が紹介され、学生たちは普段の授業では触れることの少ない実務知識を学びました。
【第1回】FX取引の基本 — 市場の仕組みを理解する
初回講義では、FX取引が個人に開放された1998年以降の制度的変化や、24時間取引が可能な外国為替市場の特徴が説明されました。
また、証拠金取引・レバレッジの仕組み、スプレッド、スワップポイントといったFX特有の基礎概念を実例とともに学びました。
さらに、成行注文・指値注文・逆指値注文・OCO注文など、取引の際に使用する注文方法についても丁寧な解説があり、学生たちは実際の取引画面をイメージしながら理解を深めました。
【第2回】実践編:相場を読む — ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析
2回目は、相場分析の中心となる二つのアプローチに焦点が当てられました。
ファンダメンタルズ分析では、金利、物価、経済成長、雇用などのマクロ経済指標が為替に与える影響を理解し、なぜ米国の金利上昇がドル高につながるのかといった具体例が示されました。
テクニカル分析では、トレンドやサポート・レジスタンスの概念に加え、RSI、ストキャスティクス、MACDといった主要指標が紹介され、それぞれの特徴や注意点(ダマシなど)について実際のチャートを用いて学びました。
【第3回】リスク管理とFX取引の心構え — 「価値を最大に、負けを最小に」
3回目では、FX取引におけるリスクの種類(価格変動・信用・流動性・システムリスク)が整理され、投資において最も重要なのは「自分自身の取引ルールを決めておくこと」である点が強調されました。
逆指値による損切り設定や、資金管理など、実務さながらの具体的な“生きた知識”が共有されました。
3回の講義を通じて、学生たちは為替市場の構造から分析手法、実践的なリスク管理までを体系的に理解することができました。また、FXの模擬取引も行い、金融実務で求められる「数字を読み、根拠をもって判断する力」を学んだことは、社会に出てからも大きな財産となります。
本学では今後も、外部専門家との連携を通じ、実践的で深い学びの場を学生に提供してまいります。

