2025年11月22日(土)
「特殊講義(実践的中小企業経営)」で訪問看護事業の経営者にご講義いただきました
11月7日「特殊講義(実践的中小企業経営)」では、合同会社玉吉の社長(こちらでは代表社員という肩書)、玉城知也氏にお話いただきました。
玉城氏は、奈良県内の病院で精神科訪問看護の相談員として勤務した後、自ら事業を立ち上げ、「訪問介護ステーションなかま」を拠点に、精神疾患を抱える方々への訪問看護事業を展開してこられました。
講話の中心テーマとなっていたのは、「仲間の重要性」です。起業当初は、志を共にした“仲間”のために全力で働いていたものの、思いもしない形でその仲間が退職してしまいます。背景にあったのは、コミュニケーションのズレでした。必要なことを率直に伝えられなかったのは、彼らを「仲間」ではなく「友人」として扱ってしまっていたからではないか――。玉城氏はその点を深く省み、残った社員を本当の意味で大切にし、共に歩む組織をつくり直そうと決意されます。
そのタイミングで策定されたのが、「笑顔と安心感のある毎日をサポートします。仲間として、あなたらしくいられるよう応援します。」という経営理念です。自身の失敗を出発点として生まれたこの理念には、「仲間」を尊重し支え合う姿勢が色濃く刻まれています。
講話の後には、「あなたにとっての仲間とは何か」「その関係をいかに継続するか」というテーマについて、経営者を交えたグループディスカッションを行い、学生がそれぞれが自らの人間関係の在り方を振り返る時間となりました。
学生からは「仲間は時にライバルである」「共に切磋琢磨しあう関係」などの意見が出、各グループがそれをまとめて発表をしました。
毎回、多くの経営者がお越しになり、学生のグループディスカッションをサポートしてくださいます。学生は、経営者のアドバイスに支えられ、ディスカッションを楽しむようになってきています。
座学ではできない体験型の授業の意義がここにあります。
