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 基本情報


氏名 奥村 由美子
氏名(カナ) オクムラ ユミコ
氏名(英字) OKUMURA YUMIKO
学部・学科 心理学部心理学科
職名 教授・学部長
出身学校・専攻 関西学院大学文学部教育学科 教育心理学専攻 卒業
出身大学院・研究科 筑波大学大学院人間総合科学研究科博士課程 病態制御医学専攻 修了
学位・資格 博士(医学)、臨床心理士
本学での担当科目 老年心理学特論
研究内容 【老年心理学、臨床心理学】
認知症高齢者への非薬物療法の中でも、とくに「回想法」の、認知症高齢者や家族、介護スタッフへの効果や、家族の精神的健康と支援などについて研究しています。
シラバス(URL) https://csweb.tezukayama-u.ac.jp/syllabus/campus?func=function.syllabus.ex.search&nendo=2017&k_cd=108200
ひとことメッセージ よく学び、よく遊んで、いろいろな経験を重ねていきましょう。

 研究キーワード

研究キーワード
高齢者,認知症,非薬物療法,回想法,介護者,生涯発達,世代間交流,高齢者イメージ,認知症高齢者イメージ

 研究分野

研究分野
臨床心理学

 著書

タイトル 著者 出版社 出版年月 担当区分 担当範囲 概要
老年学入門 奥村由美子 日本評論社 19970600 分担執筆 高齢者に対する心理療法 回想法 Pp.66-76 本書は、様々な専門分野において日米各地の高齢者ケアに携わっている、ミシガン大学老年学夏期セミナーの運営委員と受講者が分担執筆したものである。この本の「高齢者のこころ」と題された章において、高齢者への心理・社会的なアプローチ法の一つである回想法の概要を解説した。さらに、病院の老年神経内科における軽度痴呆患者のためのリハビリ・プログラムとして、プログラムに参加した事例への効果、回想法を有用に実施するための方法や留意点について紹介した。
老年学大事典 藤本直規,伊藤恵美,五十里智子,奥村由美子 西村書店 19980600 共著 痴呆とリハビリテーション 老人性痴呆患者にみられる日常生活能力の低下、問題行動、随伴精神症状は、
痴呆の中核症状をもとにしておこるが、通常、家族や周囲の不適切な対応のために、反応性に増悪していることも多い。しかし、痴呆患者の個々の病態に合わせたリハビリテーションは積極的には行なわれてこなかった。そこで、痴呆リハビリテーションの意義や種類、具体的なプログラムについて示すとともに、我々が外来で実践する、作業療法士や心理判定員らによるリハビリテーションについて解説した。
老いの臨床心理 奥村由美子 日本評論社 19980600 分担執筆 高齢者の心理療法の実際 回想法 Pp.64-84
本書は、高齢者の「心理」、「こころのケア」に焦点があてられており、医療や福祉の現場で高齢者にかかわる臨床心理士や臨床心理学の専門家によって書かれている。その中の「高齢者の心理療法の実際」として、高齢者への心理・社会的なアプローチ法の一つである回想法について、その心理的側面への意義を解説するとともに、対象やプログラムへの導入、回想を促す刺激、テーマ、および会の進め方など、痴呆性高齢者に有用に実施するための具体的な方法を紹介した。
高齢者グループケア 奥村由美子 メヂカルフレンド社 19990600 分担執筆 高齢者グループケア実践事例 軽度痴呆の高齢者に対する回想法 Pp.90-111 本書は、高齢者へのかかわりの中でもグループケアについて焦点があてられている。その中で、病院におけるリハビリ・プログラムでの実践から、軽度痴呆の高齢者に対するグループ回想法について紹介している。グループ回想法の実施においては、そこに参加する痴呆性高齢者個々の回想法を聴いていくだけではなく、グループのまとまりを促す必要があることから、スタッフが行なうべき介入や、それとともにあらわれる参加者個々やグループ全体の変化について紹介した。
回想法ハンドブック 奥村由美子 中央法規出版 20010200 分担執筆 グループ回想法の計画と準備Q&A Pp.20-27
グループ回想法のスキルQ&A Pp.82-83
本書では、保健・福祉・看護・心理などの専門職が回想法を有効に実施するために必要な、様々な知識や工夫をQ&A形式で紹介している。実際にグループ回想法を実施する際に、たとえば、メンバー間に痴呆度の差や性差、年齢差、生活歴がある場合には、グループに参加しづらくなるなどの状況が起こる。そこで、グループをより円滑に実施するために、グループ内で起こりうる事態やその対応、グループ構成時のポイント、事前に収集するべき参加者の情報などについて解説した。
新・高齢者の心理 奥村由美子 みらい 20020400 分担執筆 高齢者への心理的援助 Pp.81-100 痴呆を有する高齢者は、一人の人として様々な思いをいだき、かかわる側の対応にも敏感に反応される。「受容と共感」の姿勢をもってゆったりとした時間をともに過ごし、安心感を高める配慮が必要である。コミュニケーションにおいては言語だけではなく、非言語的表現にもより一層留意する必要性があることを解説した。さらに、高齢者への心理療法として回想法やコラージュ法、音楽療法、リアリティ・オリエンテーション、動作法の成り立ちと意味、実践の様子などを紹介した。
平成13(2001)年度老人保健健康増進等助成事業報告書 沖田裕子,岡本玲子,奥村由美子,久世淳子,柴山漠人,水野裕,大栗功,津久井緑,平野隆之 20020600 共著 痴呆コミュニティ・ケアの活性化事業報告書 東海・北陸・近畿圏の保健所248箇所を対象に、痴呆性高齢者のためのコミュニティ・ケア作りについて調査した。住民自主組織では小規模通所介護活動や地域ボランティアの育成が、行政機関では痴呆予防事業、家族への支援、地域住民への啓発が行われていた。シンポジウムではモデル地域や外国の状況を紹介した。医療と福祉の連携による痴呆診断体制とケアマネジメントの確立、痴呆専門のコーディネーターやサービスの育成、住民主体の活動の育成と助成等の必要性が示された。
平成13(2001)年度老人保健健康増進等助成事業報告書 沖田裕子,岡本玲子,奥村由美子,久世淳子,柴山漠人,水野裕,大栗功,津久井緑,平野隆之 20020600 共著 在宅痴呆ケアにおける個別援助計画の検討モデル事業報告書 在宅痴呆性高齢者のニーズを抽出するために、訪問看護や介護、通所介護、重度デイケア職員、介護支援専門員の協力をえて調査票を作成した。訪問看護や介護、通所介護などの事業所を対象に調査を行なったところ、家族構成やADL、合併症、医療依存度などがニーズと関連していた。アセスメント項目と関連させてニーズをとらえることや、痴呆の原因疾患や身体機能をアセスメントすること、サービス種別の特性を活かすための重点的なアセスメントが必要であることが示唆された。
平成14(2002)年度老人保健健康増進等事業報告書 奥村由美子,久世淳子 20030300 共著 リスクマネージメントのためのシステムについて 3センター共同事業「痴呆ケアにおけるリスクマネージメントに関する研究」Pp.135-152 痴呆ケア現場での事故とヒヤリハットへの対応策の現状を知るために、日本全国の痴呆性高齢者介護に関わる施設のうちISO9001:2000認証取得した22施設にアンケート調査を実施し、さらにSHELモデルによる事故分析を実施する施設での聞き取り調査を行なった。施設内業務をシステム化し、実践につながる教育や職員間の連携を通して施設全体が協働意識を高めることによって、様々な痴呆介護業務が確実化、円滑化することがリスクマネージメントに反映される可能性が示唆された。
平成14(2002)年度痴呆性老人の地域ケア体制整備事業 痴呆リハビリテーション報告書/滋賀県大津市福祉保健部高齢福祉・介護課 窪内敏子,奥村由美子 20030300 共著 デイサービス・デイケアにおける痴呆リハビリテーション・アクティビティの導入 Pp.22-30 デイサービスセンターにおいて、痴呆を有する利用者を対象としたセミ・クローズドの5回のグループ回想法を実施し、その効果を検討した。日頃からかかわりへの難しさが感じられていた若年性痴呆の利用者が自身の意見や思いを話せる機会をえることができた。また、利用者とのかかわりがその場限りになりがちであった職員は、利用者への働きかけ方を学ぶことができた。回想法を介した利用者と職員の関係作りを基盤として、提供できるサービスが広がっていくことが期待される。
三井住友海上福祉財団 研究結果報告書集‐交通安全等・高齢者福祉‐2002年度(H14度)研究助成 Vol.8 奥村由美子,数井裕光,原田和佳,谷向知 20040800 共著 回想法による短期入院痴呆性高齢者への効果と介護スタッフにもたらす介護意識・ストレスに関する研究 痴呆性高齢者への回想法の実施回数と評価方法はまだ検討段階にある。そこで短期間での効果的な実施を目指して通常より少ない5回の回想法を実施し、評価には語想起課題を用いた。その結果、5回の実施により語彙数の増加が認められ、回想法にかかわったスタッフでは痴呆性高齢者へのイメージが肯定的に変化し、回想法により介護意識が高まる可能性が示された。しかし、介護負担感については明らかな変化は認められず、実施回数の違いなどからさらに検討する必要性が示された。
新・痴呆性高齢者の理解とケア〜old cultureからnew cultureへの視点〜 奥村由美子 メディカルレビュー社 20040900 分担執筆 軽度の痴呆性高齢者の回想法 Pp.210-217 痴呆性高齢者への援助において、痴呆の重症度による違いを理解する必要がある。たとえば「軽度痴呆」とは、能力は比較的保たれているが自己の能力低下に対する不安感や焦燥感も伴って、自分だけでは保たれているはずの能力や持ち味を発揮しにくくなる状態である。そのため、とりかかりのヒントを出したり、情緒的安定を促すような介入が必要であることから、軽度痴呆性高齢者への有用な介入として、回想法の意義や実施のための具体的な留意点などを解説した。
老年期認知症ナビゲーター 奥村由美子,朝田隆 メディカルレビュー社 20060900 共著 評価スケール Pp.62-63
病態・症状 Pp.182-191
本書は、認知症に関連する診断基準や評価スケール、疫学的事項のほか、リスクファクターや原因疾患、病態・症状、ケアや社会的対応などから構成された解説書である。その中で、Behave-AD(アルツハイマー型認知症行動スケール)について、原版のBehave-AD、信頼性と妥当性、および日本語版の実証研究における有用性を、また、認知症性疾患における感情障害、睡眠障害、不潔行為、攻撃的行為、徘徊のそれぞれについて、概念、病態、発症機序、診断・治療の側面から解説した。
介護職員基礎研修課程テキスト5 介護におけるコミュニケーションと介護技術 奥村由美子 日本医療企画 20070100 分担執筆 高齢者とその家族の心理の理解 Pp.75-92 本書では、「高齢者とその家族の心理の理解」を担当した。高齢者の心理として、老化と加齢、暦年齢と老いの自覚、および記憶や知能、人格など老年期の変化について解説した。さらに、認知症高齢者の心理と介護に関して、認知症や認知症高齢者の状態、認知症高齢者とのコミュニケーションをとる際のポイントを、また、家族の心理として、要介護高齢者を介護する家族への調査結果から、介護への協力者の必要性や要介護者の痴呆症状の気づき、介護者の心理的変化などを解説した。
音楽療法士のための心理学 奥村由美子 朱鷺書房 20081100 共著 老年期の心理 Pp.80-97
チームアプローチ Pp.122-128
本書は、音楽療法に携わる心理学領域や音楽関係者のための解説書である。その中で、音楽療法の対象となる高齢者における知能、記憶、人格、喪失体験、適応などの特徴、および認知症や心理・社会的アプローチなどの高齢者への援助に関して解説した。さらに、音楽療法においては多領域、他職種との協働も必要であることから、音楽療法におけるチームアプローチについて、コミュニケーションや環境の調整、リスクマネージメントという側面から解説した。
厚生労働科学研究費補助金長寿科学総合研究事業報告書 朝田隆,池嶋千秋,野瀬真由美,児玉千稲,増田元香,奥村由美子 20090200 共著 若年性認知症の実態と対応の基盤整備に関する研究 アンケート調査:当事者・家族調査の報告書 本報告書は、朝田らによる「若年性認知症の実態把握のための研究」(2006-2008年)のうち、当事者と家族調査についてまとめたものである。患者のADLは比較的保たれている状態から全介助まで幅広く分布し、認知症の基礎疾患はアルツハイマー病が最多であった。家族の約6割が抑うつ状態にあり、介護負担度や副介護者の有無と強く関連していた。発症年齢が若いほど経済的負担は重く、多くの家族が制度や施設整備が不十分であると感じていた。これらの問題点を国民一般に広く知ってもらうことや、継続的に行政に訴え理解してもらう必要がある。
認知症高齢者への回想法に関する研究-方法と効果- 奥村由美子 風間書房 20100200 単著 本書は、筑波大学大学院博士課程人間総合科学研究科での博士論文に加筆したものである。まず、認知症性疾患と治療について解説し、回想法が認知症高齢者やスタッフにもたらす効果に関する研究の動向をまとめた。さらに研究の成果として、アルツハイマー型認知症高齢者を対象とした1クール5回という通常よりも短い期間での回想法の効果を、毎回の語想起課題および実施場面や日常生活の様子から検討し、短期間での回想法の効果と効果評価の有用性を示した。さらに、回想法にかかわったスタッフの認知症高齢者イメージが、肯定的に変化することを示した。
エピソードでつかむ老年心理学 奥村由美子 ミネルヴァ書房 20110400 共編者 認知症への理解と支援 Pp.211-239
若年性認知症 P.240
グループ回想法の実際 P.242
巻末資料2:認知機能を測定するさまざまな心理検査 Pp.251-257
本書は、学生や専門職が高齢者の心理をわかりやすく学べるように、中年期から老年期の心理について具体的なエピソードやトピックを加えて解説されている。その中で、認知症性疾患について、認知症を疑ったときの対応、薬物・非薬物両面からの治療などについて解説した。さらに、日常生活においては対応が困難になることが多くあるため、認知症を有する人との円滑なコミュニケーションのとるためのポイントや、認知症による様々な行動と心理症状、その対応についても解説した。
Q&Aでわかる回想法ハンドブック 奥村由美子 中央法規出版 20110800 分担執筆 回想法の目的と対象Q&A Pp.48-49,Pp.56-57
回想法の実施Q&A Pp.140-141,Pp.158-159
回想法の効果・評価Q&A Pp.178-179
本書は2001年に刊行された「回想法ハンドブック」について、制度や用語の改正、実践の進化、広がり、介護予防の流れを受け、より実践に即していくために改訂されたものである。保健・医療・福祉専門職や学生などが回想法を有効に実施するために必要な、様々な知識や工夫をQ&A形式で紹介している。主にグループ回想法を実施する際の事前の準備、メンバー構成にかかわる要因と留意点、グループ内で起こりうる事態や円滑なグループ運営をするための対応などについて解説した。
今日の精神疾患治療指針 奥村由美子 医学書院 20120200 分担執筆 認知症の非薬物療法 Pp.375-378 本書は、精神疾患とそれに関わる諸問題についての最新かつ実践的な臨床情報による臨床医向けのリファレンスブックである。その中で、認知症の非薬物療法の意義と、主に回想法について、定義、他の非薬物療法との相違、疾患別の適用、実施のための準備、効果とその評価について解説した。患者への効果に関しては、認知機能の違いによりあらわれ方が違うことから、実施の目標そのものも認知機能の違いにより異にすることでその意義を高める可能性がある点を指摘してまとめた。
実務者研修テキスト[第1版]3 介護におけるコミュニケーション技術 奥村由美子 日本医療企画 20120500 分担執筆 高齢者とその家族の心理の理解 Pp.81-98 本書は、2007年に刊行のテキストを、ホームヘルパー養成研修の新カリキュラム発表に伴い改訂されたものである。「高齢者とその家族の心理の理解」を担当し、高齢者の心理として、老化と加齢、暦年齢と老いの自覚、および記憶や知能、人格など老年期の変化について解説した。さらに、認知症高齢者の心理と介護に関して、認知症や認知症高齢者の状態、認知症高齢者とのコミュニケーションをとる際のポイントを、また、家族の心理として、要介護高齢者を介護する家族への調査結果から、介護への協力者の必要性や要介護者の痴呆症状の気づき、介護者の心理的変化などを解説した。
認知症ハンドブック 奥村由美子 医学書院 20131100 分担執筆 認知症の治療と管理 非薬物療法 Pp.267-272 本書は、認知症の診療にかかわる臨床家にとって必要となる診断や薬物療法・非薬物療法、リハビリやケアなどに関する知識について、「認知症疾患治療ガイドライン」の内容にそって解説されたものである。その中で、非薬物療法の一つである回想法について解説した。
実務者研修テキスト3 [第2版] 介護におけるコミュニケーション技術 奥村由美子 日本医療企画 20140600 分担執筆 高齢者とその家族の心理の理解 Pp.101-118 本書は、介護職員基礎研修課程テキストが「実務者研修」用のカリキュラムに沿って組み換えられ、専門職としての質向上に向けてより高度な技術を学習するためのテキストとして再編されたものである。「高齢者とその家族の心理の理解」を担当し、高齢者の心理として、老化と加齢、暦年齢と老いの自覚、および記憶や知能、人格など老年期の変化について解説した。さらに、認知症高齢者の心理と介護に関して、認知症や認知症高齢者の状態、認知症高齢者とのコミュニケーションをとる際のポイントを、また、家族の心理として、要介護高齢者を介護する家族への調査結果から、介護への協力者の必要性や要介護者の痴呆症状の気づき、介護者の心理的変化などを解説した。
よくわかる高齢者心理学 奥村由美子 ミネルヴァ書房 201606 分担執筆 親子関係  Pp.146-147,社会関係  Pp.154-155,介護者の心理  Pp.168-169,介護される人の心理  Pp.170-171,施設で暮らす高齢者  Pp.172-173 本書は、超高齢社会において、老いを、個人の心理機能の加齢変化を通して、さらには人の生物学的特徴や社会的側面にも焦点をあてて理解を深めることを目的に編集されている。その中で、高齢を迎えた親とその子との関係性の特徴や諸問題、加齢による心身の様々な変化にともなう社会関係の変化、および、認知症高齢者の増加が著しい我が国において介護者のおかれている状況と、介護される人の心理について解説した。
今日の精神疾患治療指針 奥村由美子 医学書院 20161015 分担執筆 認知症の非薬物療法 Pp.391-394 本書は、精神疾患とそれに関わる諸問題についての最新かつ実践的な臨床情報による臨床医向けのリファレンスブックであり、改訂により第2版が刊行された。その中で、認知症の非薬物療法の意義と、主に回想法について、定義、他の非薬物療法との相違、疾患別の適用、実施のための準備、効果とその評価などについて解説した。
認知症ケア用語辞典 奥村由美子 ワールドプランニング 20161101 分担執筆 間代性けいれんPp.59-60,冠動脈p.60,間脳p.60,鑑別診断Pp.60-61,γグルタミントランスぺプチターゼp.61,γグロブリンp.61,期外収縮Pp.63-64,企画振戦p.64,p.67,気管支喘息p.64,気管切開p.64,気管内吸引p.64,気管内挿管p.64,危険因子p.65,気導聴力Pp.66-67,嗅覚障害p.70,球症候群p.71 本書は、認知症に関する医学研究の進歩により、認知症に関連する疾患・治療方法や認知症類型に基づいたケアのあり方などが明らかになり、エビデンスに基づいた認知症ケアが可能となってきた状況を鑑み、認知症ケアのさらなる質の向上に向けて最新の研究成果がまとめられたものである。その中で、認知症の治療やケアに関連する主に医学関連用語について解説した。
実務者研修テキスト3 [第3版] 介護におけるコミュニケーション技術 奥村由美子 日本医療企画 20170100 分担執筆 高齢者とその家族の心理の理解 Pp.109-126 本書は、介護職員基礎研修課程テキストが「実務者研修」用のカリキュラムに沿って組み換えられ、専門職としての質向上に向けてより高度な技術を学習するためのテキストとして再編されたものである。「高齢者とその家族の心理の理解」を担当し、高齢者の心理として、老化と加齢、暦年齢と老いの自覚、および記憶や知能、人格など老年期の変化について解説した。さらに、認知症高齢者の心理と介護に関して、認知症や認知症高齢者の状態、認知症高齢者とのコミュニケーションをとる際のポイントを、また、家族の心理として、要介護高齢者を介護する家族への調査結果から、介護への協力者の必要性や要介護者の痴呆症状の気づき、介護者の心理的変化などを解説した。

 論文

タイトル 著者 単著・共著の別 発行雑誌 発行所 開始ページ 終了ページ 出版年月 掲載種別 概要
小学生の家庭日常活動と心身症状に関する研究 小林由美子 単著 関西学院大学教育学科年報 17 47 65 19910300 研究論文 小学生の日常生活や心身症状の訴えについて養育者と子どもの双方に調査し、関連する要因を検討した。日常生活状況については両者の認識は一致せず、子ども自身でないと気づきにくい心身症状への養育者の理解は不十分であった。本人の年齢に即した基本的自立が未確立である場合や過度の習いごとが負担になっている場合に様々な心身症状が呈されていた。家庭での養育状況とともに、子どもの状態を把握できるような親子間のコミュニケーションを検討する必要があると考えられた。
アレルギー症状に対する親子関係および素質に関する研究 小林由美子 単著 関西学院大学人文論究 41 (4) 82 96 19920200 研究論文 アレルギー疾患を心身症の概念で捉え、兵庫県K大学の学生272名を対象に一般的なアレルギー症状の発症と親子関係、情緒面の安定との関連を検討した。アレルギー症状とアレルギー素質について数量化Ⅲ類によりカテゴリー分類し、親子関係、不安傾向と合わせて因子分析を行った。アレルギー症状は情緒的に安定している場合に起こりにくく、アレルギー症状を起こしやすいアレルギー素質は遺伝性である可能性が示されたが、アレルギー症状と親子関係との関連はみられなかった。
軽度アルツハイマー型痴呆患者のためのリハビリテーション・プログラムの試み 奥村由美子,藤本直規,成田實 共著 老年精神医学雑誌 8 (9) 951 963 19970900 研究論文 外来通院中の軽度アルツハイマー型痴呆患者を対象に、情動的不安定の除去、意欲や気力の回復、残存能力の活性化を目的として回想法を中心とするリハビリ・プログラムを実施し、その実施可能性や有効性を検討した。実施中には平均参加率が高く、このプログラムが実施可能であると考えられた。実施場面では不安や焦燥の軽減、周囲への関心の高まりなどが認められ日常生活も活性化にもつながったが、終了後には再び状態は悪化したことからも、プログラム実施の有効性が示唆された。
一般病院外来でのアルツハイマー型痴呆患者へのグループ訓練の役割と効果 五十里智子,畑亜希代,藤本直規,丸岡壽美江,橋本文男,奥村由美子 共著 作業療法ジャーナル 32 (8) 799 804 19980800 研究論文 さまざまな理由で居住地域のデイサービスなどに参加しづらい外来のアルツハイマー型痴呆患者がそれらへ参加できるように援助することを目的に、作業療法士と他職種の協働による、介護者プログラムと地域連携プログラムを組み入れたグループ訓練を1年間行なった。その結果、患者や介護者の保健・福祉サービス利用への抵抗感が軽減し、介護者と地域の専門職との相互理解を深め、デイサービスなどの利用を促す準備期間としての役割を果たすことができた。
老人性痴呆疾患センター利用状況からみた痴呆性高齢者及び家族に必要な支援のあり方 沖田裕子,久世淳子,奥村由美子,水野裕,井川美由紀,大栗功,橋本直季 共著 日本痴呆ケア学会誌 3 (2) 193 202 20040900 研究論文 A老人性痴呆疾患センターの受診者の家族に調査を行ない、受診時と3ヵ月後の行動障害、認知機能、介護負担感の変化を検討した。行動障害は3割について改善されており、介護負担感との相関が認められたが、行動障害と介護負担感の両方が悪化したケースと改善したケースとの比較からは、近隣で継続医療を受けられる体制づくりの必要性が示された。また、痴呆の進行に伴う不安の高まりが認められ、老人性痴呆疾患センター以外にも対処できる窓口が必要であると考えられた。
要介護認定者の介護者における痴呆症についての認識と相談・受診の状況(調査報告) 奥村由美子,久世淳子,柴山漠人 共著 老年精神医学雑誌 16 (2) 229 242 20050200 研究論文 A市の要介護認定者の介護者990名における痴呆症の認識や相談および受診状況、介護状況などを調査し、痴呆症の啓発を進めるための要因を検討した。痴呆症への関心は高く、情報入手経路はほぼテレビなどの身近な手段や、医師、ケアマネージャーなどに限られた。要介護者について痴呆症が疑われながら、専門機関への相談や受診に十分につながっていなかった。地域の様々な機関や専門職が啓発活動や情報発信など果たせる役割を分担し、連携するシステムを構築する必要がある。
認知症高齢者への回想法における評価方法および実施回数に関する研究 奥村由美子,谷向知,久世淳子 共著 日本認知症ケア学会誌 4 (1) 24 31 20050600 研究論文 認知症高齢者への回想法の評価方法や実施回数については検討段階にある。アルツハイマー型認知症高齢者を対象に5回のセミ・クローズドのグループ回想法を実施した。回想のテーマは4種類でどの回から参加してもその参加者には初回と最終回のテーマが同じになるように設定し、効果判定には語想起課題を用いた。実施群では終了後に初回に比べて語彙数が増加していた。短期間のセミ・クローズのグループ回想法は有用であり、評価には簡便な語想起課題を用いることができる。
修正型無けいれん性通電療法による躁転・発熱の予防の試み-悪性症候群既往を有する患者の経験から- 谷向知, 朝田隆,飯島佳路,小倉宏三,根本清貴,奥村由美子 共著 Bipolar Disorder  4 19 24 20060800 研究論文 悪性症候群、セロトニン症候群の既往を有し、m-ECT施行後に躁転、体温上昇がみられたBipolar Ⅱ Disorder患者について検討した。SSRIは、m-ECTの効果を増強する作用はないとする報告がみられるが、本症例の経験からSSRIにも増強作用があるのではないかと考えられた。ブロモクリプチンを併用してm-ECTを施行した場合には、本症例でみられた体温上昇はみられなくなった。ブロモクリプチンは何らかの作用により、体温上昇が抑えられたのではないかと推察された。
NFU版介護負担感尺度の改訂-地域ケア研究推進センターにおける介護保険制度の政策評価と介護負担感- 久世淳子,樋口京子,門田直美,奥村由美子,加藤悦子,梅原健一,平松誠,近藤克則 共著 日本福祉大学情報社会科学論集 第10巻 27 35 20070300 速報,短報,研究ノート等(大学,研究機関紀要) NFU版介護負担感尺度は、介護保険制度導入前後の主介護者の負担感を測定する目的で作成された。介護保険制度が導入されて4年が過ぎ、介護保険下での介護者の負担感を測定するための尺度という観点からNFU版介護負担感尺度を改訂した。4つの異なる地域で介護者を対象とした悉皆調査を行ない、改訂版の妥当性・信頼性について検討した。改訂版NFU介護負担感尺度は「主観的負担感」、「介護の継続意思」、「世間体」という3つの因子からなり、妥当性・信頼性があることがわかった。
在宅高齢者の介護に必要な情報への充足感に関連する要因-身体の障害度と認知症度の違いによる比較- 奥村由美子,久世淳子,樋口京子 共著 日本在宅ケア学会誌 11 (1) 78 86 20070900 研究論文 介護保険の要介護認定を受けている65歳以上の高齢者を介護する家族2325人に質問紙調査を行なった。情報充足感に関連する要因を要介護者の身体障害度と認知症度の違いによる4群間で比較した。要介護者の身体障害度と認知症度が軽度であれば、介護に必要な情報の充足感は介護者の年齢や仕事の有無、友人などとの連絡頻度と関連したが、いずれも重度の場合には介護者要因に違いがあった。介護に必要な情報は、要介護者と介護者両者の要因に合わせて提供される必要がある。
高齢者のイメージに関する文献研究-一般高齢者と認知症高齢者に対するイメージ- 奥村由美子,久世淳子 共著 日本福祉大学情報社会科学論集 第11巻 57 64 20080300 速報,短報,研究ノート等(大学,研究機関紀要) 加齢および高齢者に関する知識とイメージの測定方法を検討するために、高齢者および認知症高齢者のイメージに関する先行研究をレビューした。高齢者イメージについては、高齢者との交流について、高齢者や高齢者にかかわる人を含めた関係性の中から受ける影響を、発達段階における諸要因を含めて具体的に検討する必要がある。看護や介護における援助の視点からは、専門的知識とともに生活上の様子をとらえられる具体的表現を含めたイメージ測定方法も検討する必要がある。
学生の認知症に関する知識 久世淳子,奥村由美子 共著 日本福祉大学情報社会科学論集 第11巻 65 69 20080300 速報,短報,研究ノート等(大学,研究機関紀要) 大学生の認知症に関する知識の実態について、認知症に関する知識、認知症高齢者に対するイメージについての調査結果から検討した。認知症については正答率が高かったが、主観的な知識の程度と実際の知識にはズレがみられた。また、認知症高齢者のイメージは、「誰もがなる可能性がある」、「苦しい」という認識が広まっている可能性があることが示された。さらに、認知症高齢者イメージ得点と認知症に関する知識の程度には違いはみられなかった。
回想法がもたらす認知症高齢者とスタッフへの効果に関する研究 奥村由美子 単著 筑波大学大学院博士課程人間総合科学研究科(病態制御医学専攻)博士学位論文 1 96 20080700 研究論文 アルツハイマー型認知症高齢者への短期間の回想法実施による効果が認められ、生活に合わせて導入できる可能性が示された。評価には語想起課題が有用で、語彙数は認知機能の程度を問わず増加するが、その数は認知機能により異なる。また、回想法にかかわったスタッフは認知症高齢者へのイメージが肯定的に変化した。認知症高齢者への回想法の実施と、スタッフのより質の高いかかわりという両側面からの支援による認知症高齢者の日常生活の活性化が、回想法の意義を深める。
Effects of short-term reminiscence therapy on elderly with dementia : A comparison with everyday conversation approaches Yumiko Okumura, Satoshi Tanimukai, Takashi Asada 共著 PSYCHOGERIATRICS Vol.8 (3) 124 133 20080800 研究論文 アルツハイマー型認知症高齢者を対象に5回参加のクローズドなグループ回想法を実施した。回想のテーマは4種類を設定し、効果判定には語想起課題とともに、実施場面の様子や参加の感想、日常生活の様子の評価を行った。日常会話群との比較では、回想法群では回想を楽しむことができ、語彙数には増加が認められ、日常生活でも対人交流の円滑化が認められた。近時記憶障害のある認知症高齢者にとって、回想法は現在に関する日常会話よりもなじみやすい可能性がある。
大学生の高齢者イメージに関連する要因-認知症高齢者と健常高齢者のイメージの比較- 奥村由美子,久世淳子 共著 日本福祉大学健康科学論集 第12巻 31 38 20090300 速報,短報,研究ノート等(大学,研究機関紀要) 質問紙調査の結果、大学生は健常高齢者よりも認知症高齢者に対して否定的なイメージをもっていた。健常高齢者イメージには親や祖父母の望ましい態度や身近なかかわりが影響する可能性があるが、認知症高齢者イメージには祖父母に限らず高齢者全般に対するかかわり経験や肯定的感情を持っていること、親や祖父母の態度が関連する可能性が示された。人格を形成する過程での様々な高齢者との柔軟なかかわり経験や、世代間の思いやりのある交流などが重要であると考えられた。
Prevalence of Problematic Behaviors in the Ambulant Elderly with Dementia Yumiko OKUMURA, Junko KUZE, Kyoko HIGUCHI 共著 Kawasaki Journal of Medical Welfare  Vol.15 No.1 27 35 20091200 研究論文 愛知県7保険者における介護認定調査データから、65歳以上で視覚と聴覚が正常、歩行可能な軽度から中等度の認知症高齢者466名について、問題行動と意思疎通の能力の状態を調べた。問題行動は中等度認知症の場合に出現する割合が高かったが、意思疎通能力の低下は行為の内容により異なった。問題行動と意思疎通の能力との関連をみると、とくに中等度認知症では、基本的なコミュニケーション能力が保たれ指示に反応することができても、問題行動は出現する傾向が示された。
認知症高齢者への医療福祉 奥村由美子 単著 川崎医療福祉学会誌 増刊号 353 369 20120200 総説・解説(学術雑誌) 認知症の治療やケアについて概観し、これまで我々が取り組んだ、主に認知症高齢者への非薬物的介入などに関する研究成果の解説を通して、認知症を有する人たちへの医療福祉の果たすべき役割を考えた。認知症高齢者への治療やケアの質を高めるには、その高齢者のどのような状態がどのように改善されれば、その人らしく心地よく過ごせるのかを考える必要がある。そして、専門職とともに、認知症高齢者と家族の身近に暮らす誰もが認知症に関する理解を深めていくことは、認知症高齢者と家族にとっての不安や負担を少しでも軽減できる暮らしへの支援となる。たとえば非薬物療法のひとつである回想法は、そのような機能を併せ持つといえる。
大学院臨床心理学専修パラオ研修報告 奥村由美子・宮川治樹・水野邦夫・根津美保 共著 帝塚山大学心のケアセンター紀要 帝塚山大学心のケアセンター 第8号 35 66 20130700 速報,短報,研究ノート等(大学,研究機関紀要) 帝塚山大学では、2007年9月23日にパラオ共和国NPO法人ドルフィンズ・パシフィックとの間で「イルカ介在活動に関する協定書」が交わされて以降、学部生と大学院生のイルカによる動物介在活動や自然体験活動の研修をパラオにて行ってきた。本稿では、今後の実習をさらに充実させていくための資料となるべく、2011年度と2012年度の実習について報告した。
医療機関の実習での患者の自己開示に対する大学生の態 武井祐子,中村有里,水子学,奥村由美子 共著 川崎医療福祉学会誌 川崎医療福祉大学 No.24 No.1 21 31 20140900 研究論文 臨床心理学を専門的に学ぶ学生を対象に、医療機関での実習における守秘義務に関する倫理的判断が教育を受ける期間により違いが認められるのかを質問紙調査により検討した。個人情報を伝える場所と対象の組み合わせによる11条件を設定し、伝えることに対する抵抗感の有無と実際に伝えるか否かを比較した。その結果、専門教育を受ける期間の長さによらず同様の傾向が示され、かつ、臨床心理学系の専門教育を受ける前から倫理的判断が可能な条件と、教育期間が長い方が短い方より倫理的判断が可能となる条件があることが明らかとなった。
前期高齢者の発達課題達成と心理的well-beingとの関連 山口京子,奥村由美子 共著 帝塚山大学心理学部紀要 帝塚山大学心理学部 第4号 99 107 20150300 研究論文 前期高齢者の心理的well-beingを維持、増進させるために支援を考えることを目的とし、発達課題達成と孫の存在や孫以外の「子育て支援」活動への有無との関連を検討した。その結果、孫の存在が、「信頼性」や「世代性」、「統合性」の獲得に関連し、それが生活満足度を高めることになり、心理的well-beingが維持されるのではないかと考えられた。
特集 BPSDの誤解と誤用 1人ひとりの人生の歩みを大切にした援助-臨床心理学の立場から- 奥村由美子 単著 認知症ケア事例ジャーナル 日本認知症ケア学会 Vol.8 No.1 33 40 20150600 総説・解説(学術雑誌) 本稿では、臨床心理学の立場から、BPSDの誤解と誤用について解説した。臨床心理学の専門性においては、査定や面接などの専門的行為を通して、その人固有の特徴や生きづらさの所在を考え、より良い状態を促し、持てる力を発揮してもらえるように援助する。BPSDの理解においては、認知症を有する当事者それぞれの人生の歩みを大切にした援助が必要である。家族やスタッフへの援助も重要であり、認知症を有する当事者にとって過ごしやすい環境を整えることにつながる。
特集 BPSDの誤解と誤用 1人ひとりの人生の歩みを大切にした援助-臨床心理学の立場から-. 奥村由美子 単著 認知症ケア事例ジャーナル 日本認知症ケア学会 Vol.8 No.1 33 40 201506 総説・解説(学術雑誌) 本稿では、臨床心理学の立場から、BPSDの誤解と誤用について解説した。臨床心理学の専門性においては、査定や面接などの専門的行為を通して、その人固有の特徴や生きづらさの所在を考え、より良い状態を促し、持てる力を発揮してもらえるように援助する。BPSDの理解においては、認知症を有する当事者それぞれの人生の歩みを大切にした援助が必要である。家族やスタッフへの援助も重要であり、認知症を有する当事者にとって過ごしやすい環境を整えることにつながる。
講義による高齢者イメージの変化―発達過程における他世代とのかかわり経験との関連― 奥村由美子・久世淳子 共著 帝塚山大学心理学部紀要 帝塚山大学心理学部 第5号 1 9 20160310 研究論文 大学生の発達過程における他世代とのかかわり経験を調べるとともに、講義によって、高齢者についてのイメージや知識がどのように変化するのかを検討した。その結果、発達過程において、他世代とのより親密な交流をもつことや思いやりのある態度に身近にふれて育つことによって、他世代への理解の幅を広げ、肯定的な認識につながることや、高齢者についての具体的なエピソードにより構成された教材の活用が、高齢者の肯定的認識の促進につながる可能性が示された。
特集 基礎教育における高齢者ケア施設実習 臨床心理学教育における高齢者ケア実習の意義 奥村由美子 単著 認知症ケア事例ジャーナル 日本認知症ケア学会 Vol.9 No.2 207 210 201609 総説・解説(学術雑誌) 本稿では、これまで人の心の問題に向きあい援助する役割を主に担ってきた臨床心理士養成における、高齢者ケアにかかわる実習について考察した。心理専門職養成においては、学内での学習とともに臨床現場におけるアセスメントや面接での実際の学びが、認知症の当事者の状態をさまざまな側面を理解しその人なりの心地よい過ごし方を考えるために不可欠であり、専門的知識や技法の教育とともに人の暮らしの実際を考えることが重要である。

 MISC

タイトル 著者 単著・共著の別 発行雑誌 発行所 開始ページ 終了ページ 出版年月 掲載種別 概要
視覚失認から視覚失語に移行した左後大脳動脈領域梗塞の1例 松田実,中村和雄,藤本直規,生天目英比古,木戸直博,鈴木則夫,小林由美子 共著 第15回日本失語症学会総会プログラム・講演抄録 80 80 19911200 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 症例(64歳、男性、右利き)は、右同名性半盲、記憶障害、構成障害、視覚運動失調、視覚性・触覚性の物体失認などを認めた。対象物視覚認知は、対象物への熟知感がなく意味把握がほとんど出来ない時期、対象物への既知感が回復し、対象によってはそのカテゴリー名を言えることもあるが物品の使用法の手振りや言語性説明の出来ない時期、対象物の意味はほぼ把握されていることが手振りや質問への回答から確認されるが呼称はほとんど出来ない時期という過程で連合型視覚失認から視覚失語へ移行し、対象物の意味把握が改善した。
Phonological Alexia-仮名無意味綴り音読障害の機序 松田実,鈴木則夫,小林由美子,水田秀子,藤本直規,中村和雄 共著 第16回日本神経心理学会総会プログラム・予稿集 114 114 19920900 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 日本語の仮名は文字-音韻変換規則がきわめて規則的であるのに、仮名一文字と仮名文字列の音読が乖離している理由を示唆する症例を経験した。症例は32歳男性、右利きで、心筋症、不整脈にて加療中に脳塞栓を併発し、言語障害をきたした。CTでは左基底核、頭頂葉皮質下に低吸収域あり。口頭言語は発症当初、表出・理解とも中等度に障害された混合型失語を呈したが、1ヵ月で日常会話に不自由ない程度に回復、読みも改善し、仮名無意味綴りの音読障害が目立った。文字-音読変換を連続的に遂行する過程に障害がみられた。
痴呆患者の自己評価能力 小林由美子,松田実,藤本直規,生天目英比古,中村和雄 共著 第16回日本失語症学会総会プログラム・講演抄録 129 129 19921200 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 一般にAlzheimer型痴呆では早期に病識が失われるのに対して脳血管性痴呆では比較的末期まで病識が保たれるとされるが、系統だった検討は少ない。そこで、痴呆外来を受診した患者24名に、知能検査とともに自己の能力についての評価を尋ね、家族や検者らによる客観的評価と比較した。その結果、全24例についてもAlzheimer型痴呆の15例についても、知能検査の成績と自己評価能力の程度との相関は必ずしも強くなく、自己評価する内容が知能の程度や日常生活能力というように異なると、乖離の傾向も異なっていた。
視覚失語患者の文字認知能力の検討 松田実,鈴木則夫,小林由美子,水田秀子,藤本直規,中村和雄,生天目英比古 共著 第16回日本失語症学会総会プログラム・講演抄録 86 86 19921200 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 視覚失認から視覚失語へと移行した症例(65歳男性、右利き)の文字の視的
認知レベルを検討した。左後大脳動脈領域の脳梗塞で、発症当初は典型的な視覚失認を呈し、経過とともに対象意味把握が改善し視覚失語の状態となった。文字言語については漢字の失読失書、仮名の純粋失読が認められ、仮名音読はほとんど不能、漢字の意味理解はある程度保たれていた。文字の正誤判断、仮名文字列のlexical decision、odd word out testなどを調べたところ、漢字(単語)の具象性、抽象性による差は明らかではなかった。
重度の発語失行を呈した脳梗塞の1例 鈴木則夫,松田実,生天目英比古,藤本直規,中村和雄,小林由美子 共著 第16回日本失語症学会総会プログラム・講演抄録 113 113 19921200 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 症例(48歳男性、右利き)は肥大型心筋症、心不全にて循環器科での治療中
   であったが、突然の発語不能と右上下肢脱力をきたした。麻痺は24時間以内に消失
   したが発語障害は残存し、言語障害の評価と訓練を開始した。母音の口型、舌位置、
子音の構音点を模式図により説明し、母音2音節単語より構音指導を行なった。1
ヵ月間の訓練で5音節単語の発語が可能になったが、発話速度の低下、音節間の移
行のぎこちなさ、dysprosodyは持続した。
老人性痴呆における脳血流パターンと高次脳機能およびADLとの関係について 藤本直規,松田実,生天目英比古,中村和雄,高橋昌章,小林由美子,鈴木則夫 共著 第16回日本失語症学会総会プログラム・講演抄録 131 131 19921200 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 脳血流(CBF)測定は臨床上痴呆の有力な補助診断法となっているが、患者のCBF障害パターンと高次脳機能、およびADLとの関係についての報告は少ない。そこでアルツハイマー病8名、アルツハイマー型老年痴呆29名、ピック病7名、脳血管性痴呆12名、その他1名について、高次脳機能検査、精神・ADL評価およびCBFを調べた。その結果、CBF低下部位と程度の違いにより高次脳機能やADL障害が異なり、CBF測定は痴呆患者の経過を予測する上でも有用な検査であると考えられた。
錯語のないWernicke失語の2例 鈴木則夫,松田実,中村和雄,生天目英比古,藤本直規,小林由美子 共著 第17回日本神経心理学会総会プログラム・予稿集 79 79 19930900 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 症例1は79歳女性、右利き。「おかしいな」と発語するのみで会話が成立しなくなった。症例2は63歳女性、右利き。高血圧と糖尿病の治療中に言葉が通じなくなり、脳梗塞の診断にて他院に入院。入院時に認められた右片麻ヒは徐々に軽快した。2例はいずれも自発語は流暢で、構音、prosodyともに正常、理解・復唱障害が強くWernicke失語と分類されたが、自由発話、課題発話ともに明らかな錯語は非常に稀であった。本2例は、Wernicke失語の理解障害と錯語発生が別の出現機序を有することを示唆している。
がんばれ!介護する家族たち 藤本直規,小林由美子,伊藤恵美,五十里智子 共著 総合ケア 医歯薬出版株式会社 4 (6) 6 11 19940600 総説・解説(その他) 厚生省が「高齢者保健福祉推進十か年戦略(ゴールドプラン)」を発足させた。しかし、高齢者問題が社会的に大きく取り上げられているのに比べて、高齢者以外の障害者や難病患者とその家族の抱える問題は未解決のまま残っている。そこで、福祉制度に関しては、福祉は市民の権利であることや家族介護至上主義の考えを緩和する必要性を、医療に関しては入退院時の体制や訪問看護制度の整備を、さらに、ヘルパーやケアワーカー、社会福祉協議会および家族会への期待について解説した。
痴呆外来における心理判定員の役割 小林由美子 単著 京都府保険医新聞(京都府保険医協会在宅ケアセミナー資料) 1932(資料No.318)
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19940800 講演資料等(セミナー,チュートリアル,講習,講義他) 「痴呆老人を地域で支える」というテーマで、滋賀県立成人病センター痴呆外来の心理判定員の役割を紹介した。テストを実施する際は、能力低下のために不安や混乱の高まりやすい患者さんに、できるだけ落ち着いて臨んでもらえる配慮が欠かせない。テスト場面の様子も大切な情報となる。家族からは最初、不満や不安が多く語られるが、痴呆症についての理解が進むうちにたくましく介護に臨まれるようになる。患者さんや家族との関係を築きながら日常につながる支援を続けている。
総合病院痴呆専門外来3年間の試み-地域のコーディネーターとして 藤本直規,小林由美子,松田実,生天目英比古,中村和雄,塩栄夫,伊藤恵美,五十里智子,宮下孝子,丸岡壽美江,森本協子,久保知津代,井上桂子,大島やえ子 共著 日本老年社会科学会第36回大会報告要旨集 40 40 19940900 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 3年間に痴呆専門外来を受診した痴呆患者231名の痴呆疾患、初診時の重症度、受診経路、受診後の診断変更、合併症の程度などを確認した。地域において痴呆の診断機能強化が必要であり、痴呆患者には合併症の治療も重要である。県下の市町村や保健所などの要請に応じてケースマネージメント、家族会の指導、啓発教室への援助などを実施し、2市町村で機能訓練事業として痴呆リハを開始した。総合病院痴呆専門外来は、痴呆支援システムのコーディネーターとして十分に機能できる。
特集 軽症痴呆のリハビリテーション「滋賀県立成人病センターの取り組みから 軽症痴呆リハビリの実際2 〜回想法を中心に〜」 小林由美子 単著 月刊地域保健 地域保健研究会 4月号 40 45 19950400 総説・解説(その他) 滋賀県立成人病センターにおける心理判定員による回想法を中心としたリハビリの実施について紹介した。対象は外来通院中の軽症痴呆患者で、月2回、6ヶ月を1クールとして計12回実施する。男女別のグループを構成し、毎回約2時間、回想を中心に、ゲームなども行なう。終了前には、お茶を飲みながらその日の記録を書くことになっている。リハビリ前後に実施したMMSEでは得点の維持・上昇が認められ、残存している能力を発揮しやすい状態で過ごせている可能性が示されている。
痴呆性老人の在宅福祉・保健サービスの利用実態について 橋本文男,藤本直規,小林由美子,五十里智子,畑亜希代,丸岡壽美江,宮川典子 共著 日本老年社会科学会第37回大会報告要旨集 125 125 19951000 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 病院の老人性痴呆専門外来への通院患者に地域の在宅福祉・保健福祉サービスを紹介し、その利用実態について調査した。在宅サービスについて相談時に初めて知る者がほとんどで、実際のサービス利用率は50%であったが重症度が増すごとに増加し、複数サービスを利用する割合も同様であった。サービス利用により患者の状態や家族の生活は改善していると感じられていた。必要な時に的確な情報を提供できるシステムやサービス間のネットワーク、サービス内容の充実が必要である。
一般病院における回想法を中心とした軽症痴呆リハビリの効果について 小林由美子,藤本直規、丸岡壽美江,宮川典子,五十里智子,畑亜希代,橋本文男 共著 日本老年社会科学会第37回大会報告要旨集 144 144 19951011 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 軽症痴呆患者は、メニューが合わないなどの理由でデイサービスへの参加を拒否することが多い。そこで、CDRで軽度痴呆に分類される9名を対象に、外来において回想法を中心としたリハビリを6ヶ月間行ない、その効果を検討した。その結果、自発性が高まり、物事に対する興味や関心を持てるようになった。対人関係も改善し、口数が増え、感情表現も豊かになるなど、主に精神機能や感情面が改善したことから、軽症痴呆患者への外来リハビリは短期的には効果があると考えられた。
特集 初期痴呆の気づきをケアにつなげよう Ⅳ.初期痴呆「脳リハビリの効果 回想法を中心としたリハビリとその効果」 小林由美子,丸岡壽美江,宮川典子 共著 おはよう21 中央法規出版 6 (6) 38 39 19960100 総説・解説(その他) 滋賀県立成人病センター老年神経内科外来でのリハビリの紹介である。対象は外来通院中の初期痴呆患者さんで、プログラムは回想法が中心である。回を重ねる毎に話題が広がり、感情をこめて話したり、ある人がつらかったことを話すと他の患者さんが相槌を打って共感し、励ますなど、参加者相互の思いやりも発揮される。限られた期間にじっくり落ち着いて話せるように、年代の特徴も考慮して男女別のグループ構成により実施している。今後は地域での展開にも協力していきたい。
やさしい心理学講座「ヘルパーに向いている性格ってありますか」 小林由美子 単著 さわやかヘルパー15 ,静岡県健康福祉部・中央法規出版 15 12 13 19960700 総説・解説(その他) 本誌はホームヘルパーのための情報誌である。人の性格には、自分自身が意
識的に努力することで改善できる側面もある。人の性格の捉え方には、その印象や
人それぞれの評価のしかたが影響する可能性がある。その中で、マスロー(Maslow.A. 
H.)による「全ての人には変化・成長していく可能性があり、自分の能力や可能性を
最大限に実現しようとする傾向がある」という指摘や、自分の適性に悩んだときは、
落ち着いて自分自身を知って受け入れることが、対人援助に役立つことを解説した。
一般病院痴呆専門外来6年間の試み〜地域でのコーディネーターとしての役割について〜 藤本直規,成田実,小林由美子,丸岡壽美江,五十里智子,畑亜希代,橋本文男 共著 日本老年社会科学会第38回大会報告要旨集 151 151 19961000 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 延べ6492名の受診があった痴呆専門外来では、診断後も地域の保健婦や福祉担当者との連携、外来での継続相談と指導のほか、合併症や問題行動に対応した。外来には不安神経症やうつ病などの患者、初期の痴呆が疑われる患者も受診し、早期受診の必要性が認められた。さらに啓発活動や地域とのネットワーク作り、軽症痴呆リハビリなど、病院内の様々な職種が保健・福祉サイドに情報を発信することで、一般病院痴呆専門外来は地域における支援体制の中で新しいサービスの開発とコーディネーターとしての役割を担うことができると考えられた。
一般病院外来における痴呆患者に対するグループリハビリテーションについて 五十里智子,畑亜希代,丸岡壽美江,藤本直規,成田実,小林由美子,橋本文男 共著 日本老年社会科学会第38回大会報告要旨集 137 137 19961000 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 痴呆専門外来の通院するアルツハイマー型老年痴呆患者と家族を対象に作業
療法士が援助プログラムを作成し、それに基づいて痴呆リハを実施した。1年間の施
行により、患者の知的機能やADLはやや低下の傾向を見せたが、感情面では改善が
みられた。家族支援プログラムによっては、痴呆の理解が深まり、患者への対応方
法が改善された。家族会も結成され、介護者間の相互援助とともに地域行政への要
望活動が行われた。MSWにより紹介された社会資源の利用数も増加した。
外来における回想法を中心とした軽度痴呆リハビリの効果について(第2報) 小林由美子,藤本直規,成田実,丸岡壽美江,五十里智子,畑亜希代,橋本文男 共著 日本老年社会科学会第38回大会報告要旨集 136 136 19961000 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 何らかの理由で居住地でのデイサービスに参加できない軽度痴呆患者に、外来での回想法を中心としたリハビリを行い、精神機能や感情面が改善しうる可能性を高次脳機能や精神機能、実施場面の様子から検討した。その結果、主に精神機能や感情面での有意な改善が認められ、3症例については4ヶ月間のリハビリ中断期間の後16ヶ月間の追跡調査を行なった。いずれも評価でも中断時には悪化し、リハビリ再開後に再び改善するなど軽度痴呆患者への外来リハビリの効果が示唆された。
やさしい心理学講座「ストレスとうまくつきあう方法ってありますか」 小林由美子 単著 さわやかヘルパー 静岡県健康福祉部・中央法規出版 16 14 15 19961000 総説・解説(その他) 本誌はホームヘルパーのための情報誌である。まず、ストレスの成り立ちや人によって経験する出来事への評価や解釈が異なることを示し、対処法として、ストレスの原因となっている問題そのものに立ち向かい問題を解決したり除去しようとする「問題中心的対処」と、ストレスによって生じる不快な気分を和らげようとする「情動中心的対処」について、日常の具体的な例をあげて解説した。自分ひとりだけで抱え込まず、周りからのサポートを活用することも大切であることを解説した。
やさしい心理学講座「劣等感はどこから生まれるの」 小林由美子 単著 さわやかヘルパー 静岡県健康福祉部・中央法規出版 17 12 13
19970100 総説・解説(その他) 本誌はホームヘルパーのための情報誌である。劣等感とはたいてい、他者と自分を比較から自分の方が劣っていると感じて自分を低く評価する感情的反応を意味する。何にどのくらいの強さで劣等感をもつかは多様である。アドラー(Adler,A.)による3つの補償の型を示し、劣等感を何とか克服して自分の弱点を補おうとする心の動きについて解説した。現実には克服しにくい問題は多くあるが、まずは自分に過度な思い込みがないかどうか、自分を客観的に見つめてみる必要性を解説した。
痴呆性高齢者の在宅ケア 藤本直規,成田実,奥村由美子 共著 カレントテラピー ライフメディコム 15 (2) 111(279) 117(285) 19970200 総説・解説(学術雑誌) 一般病院内科に開設した痴呆専門外来での取り組みから、痴呆患者の在宅ケアにおける医療の問題点と果たしうる役割について解説した。外来では鑑別診断だけでなく、介護者への指導やカウンセリング、グループリハビリ、ケアマネジメント、リハプログラムの作成、啓発活動、家族会の支援などを継続的に実践してきた。医療がもつ多くの資源を活用し、積極的に地域の保健・福祉分野との連携を図りながら、痴呆患者や介護者のニーズにあう新しい医療サービスを提供する必要がある。
やさしい心理学講座「心の奥はだれでもわからない」 小林由美子 単著 さわやかヘルパー 静岡県健康福祉部・中央法規出版 18 12 13 19970300 総説・解説(その他) 本誌はホームヘルパーのための情報誌である。日常的に、思わぬ言い間違いをして自分でびっくりすることがある。このような現象について、フロイト(Freud,S.)による精神分析理論の「意識・前意識・無意識」から解説した。また、日常に経験する葛藤や不安に対して、我々は知らず知らずのうちに防衛機制という手段を用いて緩和している。心の深層をコントロールするのは難しいが、たとえば何気ない言い間違いから、自分では気づかなかった思いに気づけるかもしれない。
高齢者看護と痴呆「痴呆のリハビリテーション」 藤本直規,成田実,五十里智子,畑亜季代,奥村由美子 共著 Brain Nursing メディカ出版 13 (3) 33(217) 38(222) 19970300 総説・解説(その他) 医療の新しい取り組みとしての痴呆リハビリについて解説した。痴呆リハの目的は主に、痴呆患者自身の残存能力を生かす、廃用症候群を防ぐ、介護者を支えることである。原因疾患の鑑別診断および機能評価を行い、リハビリの目標を設定する。身体面でのリスク管理も不可欠である。医療では、作業療法士や理学療法士、心理判定員などが対象となる高齢者に合うプログラムを外来や入院形態で有用に実施でき、地域との連携により病院で蓄積したノウハウを提供することもできる。
ヘルパーのための心のケアシリーズ「お年よりの心に耳を傾けると 奥村由美子 単著 さわやかヘルパー 静岡県健康福祉部・中央法規出版 19 12 13 19970800 総説・解説(その他) 本誌はホームヘルパーのための情報誌である。人は高齢になると何らかの喪失を体験しやすく、それによる不安は身体の不調として訴えられることもある。また、高齢者は豊かな知識を有し、人への思いやりにも奥深さがあるなど、年をとるほど磨きがかかることもあるし、人は、いくつになっても生きがいがほしい。高齢者の様々な経験や思いをじっくりと聴いて、ともに過ごしてみよう。援助においても、「人と人とのおつきあい」を大切にした、その人に合う援助が期待されている。
ヘルパーのための心のケアシリーズ「気づき〜自分の心を見つめなおすと〜」 奥村由美子 単著 さわやかヘルパー 静岡県健康福祉部・中央法規出版 20 14 15 19971200 総説・解説(その他) 本誌はホームヘルパーのための情報誌である。事例から人の援助の求めを察知する必要性について解説した。Aさんは物忘れを訴えて物忘れ外来を受診した。診察や種々の検査の結果、正常な老化によって起こりうる範囲のものと判断されたが、依然してAさんの物忘れの自覚は続いた。じっくり話を聴いてみるとAさんから、痴呆症のご主人が入所したこと、片道2時間かけて頻繁に施設に通っていること、頭の刺激のためにカルチャースクールに通い始めたことが語られた。数回の面接後にようやく、Aさんは自身の不安や焦りに気づき、暮らし方を見直すことができた。
ヘルパーのための心のケアシリーズ「痴呆が原因で母娘の心に溝が生まれて」 奥村由美子 単著 さわやかヘルパー 静岡県健康福祉部・中央法規出版 21 14 15 19980200 総説・解説(その他) 本誌はホームヘルパーのための情報誌である。事例を通して、痴呆症の人への支援について解説した。Aさんは女性、75歳。軽度の痴呆症で、最近、長女宅から次女宅へ移り住んだ。次女は昔から心配症で、今回も慣れない生活を始めた母親のことをおろおろと心配していた。母親のAさんは何かしら要領の悪い次女が歯がゆく、時には暴言をはくようになった。実はAさんは、娘を思いやりながら、痴呆症のためにその思いをうまく表現できず誤解を招いてしまったのである。そこで外来では、Aさんのイライラを高めないかかわり方を、次女と相談することにした。
ヘルパーのための心のケアシリーズ「軽度痴呆患者さんへの心理的援助」 奥村由美子 単著 さわやかヘルパー 静岡県健康福祉部・中央法規出版 22 14 15 19980300 総説・解説(その他) 本誌はホームヘルパーのための情報誌である。痴呆症の中でも、軽度の痴呆症の人への心理的援助について事例を通して解説した。Aさんは男性、67歳。約束を物忘れや自治会の仕事に支障を感じて外来を受診した。初め、Aさんは焦りが強く、こちらの話を落ち着いて聞く余裕もなかった。軽度痴呆の人のグループで「自分もできる」と感じる機会をもってもらうことで、徐々に自信を取り戻すことができた。奥さんもAさんを責め立てるのはやめ、Aさんのペースに合わせるようになった。
軽症痴呆のリハビリテーション 藤本直規,成田実,奥村由美子 共著 Journal of Clinical Rehabilitation 7(6) (6) 598 606 19980600 総説・解説(学術雑誌) 比較的症状の進行した痴呆患者の「人間関係障害」や「存在不安」は、実はごく軽症の痴呆患者のQOLを低下させている本質的問題でもある。しかし、重度痴呆患者に対応してきた特養や老健スタッフは軽症痴呆患者の状況をほとんど知らず、軽症痴呆患者に適するサービスが実施されてはいない。そこで、一般病院外来で実施した回想法を中心としたリハビリ・プログラムと介護者プログラムの実際を紹介し、痴呆患者と介護者への「元気づけ」と「環境調整」の場の意義を解説した。
軽度痴呆患者に対するROを中心とした外来リハビリの効果 奥村由美子,藤本直規,成田実 共著 Dementia Japan(第17回日本痴呆学会プログラム・抄録集) 12 2 73 73 19981000 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 軽度痴呆患者25名を対象にROを中心としたリハビリを行なった。MMSE得点は改善方向に変化し、MENFISの認知機能、動機づけ機能障害、感情機能障害のいずれについても改善がみられた。日常生活上も積極的な外出や対人交流の増加、趣味の再開が認められた。軽度痴呆患者の中でも、比較的教育歴が高い、退職して間もない、知的欲求が高いなどの場合には現在の出来事に関する話題を好む場合がある。ROは、軽度痴呆患者のリハビリ・プログラムの一つとして有効であると考えられた。
一般病院の「物忘れチェック」-痴呆患者と介護者に医療は何ができるのか(Part.1) 藤本直規,成田実,奥村由美子,松田信恵,野口智美 共著 Nursing Today  日本看護協会出版会 13 (13) 66 69 19981100 総説・解説(その他) 神経内科の特殊外来として開設され、老年神経内科として独立した痴呆症専門外来において、患者には痴呆の診断の後、保健・福祉サービスの紹介、定期的な精神機能評価と心理面接を、介護者には、介護負担度評価をもとにした通院ごとの介護指導とカウンセリング、家族会、ピア・カウンセリングなどの様々なプログラムを提供してきた。これらの取り組みについて、外来スタッフの役割分担や診療時の具体的な流れ、介護者支援、地域連携という観点から解説した。
一般病院の「物忘れチェック」-痴呆患者と介護者に医療は何ができるのか(Part.2) 藤本直規,成田実,奥村由美子,松田信恵,野口智美 共著 Nursing Today 日本看護協会出版会 13 (14) 64 65 19981200 総説・解説(その他) 福祉サービスが不可欠になる痴呆患者に対して、医療の持っている情報を福祉サイドに提供してケアの向上を促し、ケア現場での情報をフィードバックしてもらうことで、慢性的治療のレベルアップを図ることができる。また、患者や介護者のニーズにあわせて多職種連携や他分野連携を図っていくことで、専門職の独りよがりを防ぐこともできる。ケアを支える医療という考えをもとに、地域における「痴呆患者・介護者支援システム」の中での医療の役割を果たさなければならない。
痴呆のすべて ナースのための痴呆学「痴呆患者のリハビリテーションの実際-回想法-」 奥村由美子,藤本直規,成田実 共著 臨床看護 へるす出版 25(1) (1) 62-65 65 19990100 総説・解説(その他) 軽度痴呆患者は、記憶力や判断力、実行機能などの低下への不安や焦燥が強く、人前での失敗を怖れて社会的交流も拒みがちになる。既存のデイサービスに参加しにくく、能力を発揮する機会に恵まれず、生活の質を低下させる可能性がある。ナースに必要な看護スキルとして、一般病院外来で実践している軽度痴呆患者のためのリハビリ・プログラムの意義について事例を通して解説するとともに、プログラムの中心として実践した回想法と具体的な対応のポイントなども含めて解説した。
ケアマネージャーのための介護保険に向けた介護診断「痴呆患者さんの心理〜痴呆が原因で生じた母娘の溝〜」 奥村由美子 単著 介護ジャーナル イメージラボラトリー 3月号(5) 20000300 総説・解説(商業誌) 本誌はケアマネージャーのための情報誌である。家族は、痴呆患者さんと日々過ごしながら、患者さんにどのようにかかわればよいのか戸惑っていることが多い。そこで、Aさんというアルツハイマー型痴呆症の女性が、優しいけれどもどこか昔から要領の悪い娘を母親として心配しながら、その思いを上手く表現できずにイライラがつのり、暴言を吐くようになった事例をとおして、痴呆患者さんの人としての思いの解説と、それを理解して家族との橋渡しをしていく必要があることを示した。
アルツハイマー病患者の社会への受け入れ方 藤本直規,奥村由美子,中嘉山宏美,井上千恵,倉貫由美子 共著 カレントテラピー ライフメディコム 18 (4) 189(713) 193(717) 20000400 総説・解説(学術雑誌) 痴呆患者と介護者が「普通に暮らすことができる」ために、医療では定期的な精神機能評価や機能維持のためのアプローチ、救急体制を長期的に提供し、ニーズに応じて多職種、他分野と連携する、福祉では患者の適応を高めるための元気づけと環境調整を痴呆の重症度に応じて提供する必要がある。介護者には、心身のサポートと専門職や家族会による情報提供が、福祉サービスの谷間におかれる初老期痴呆患者や軽度痴呆患者には、機能訓練事業の活用など孤立を防ぐ支援が必要である。
ケアマネージャーのための介護保険に向けた介護診断「痴呆患者さんの心理〜人には言えない物忘れへの不安〜」 奥村由美子 単著 介護ジャーナル イメージラボラトリー 4月号(6) 20000400 総説・解説(商業誌) 本誌はケアマネージャーのための情報誌である。能力が保たれながら困惑する軽度痴呆の患者さんの心理を解説した。Aさん(男性、67歳)は定年退職後、自治会の仕事などを引き受けてきたが、失敗を人に指摘されから人と合うのも億劫になり、家でぼんやり過ごすようになった。診断を受けたAさんには軽度痴呆の人の集会に参加してもらい、落ち着きと自信を回復してもらった。奥さんには、Aさんを責めずペースを合わせて過ごしてもらい、痴呆症についての勉強も始めてもらった。軽度痴呆患者さんには、不安感を軽減して能力を発揮しやすい環境が必要である。
ケアマネージャーのための介護保険に向けた介護診断「回想法について(その1)」 奥村由美子 単著 介護ジャーナル イメージラボラトリー 5月号(7) 20000500 総説・解説(商業誌) 本誌はケアマネージャーのための情報誌である。人は高齢になると身体の健康を損ねたり、社会や家庭での役割を失うなど、それまでの生活とは異なる変化が起こってくる。気力の低下や抑うつ気分を起こしやすくもなる。そのようなお年寄りの心の安定を促す方法の一つに回想法がある。回想法は痴呆性高齢者にも有効で、テーマにあう道具を活用するのもよい。回想法によりお年寄りの気持ちが落ち着くとともに、我々がその人の人生史を知ることで理解やつながりが深まることもある。
ケアマネージャーのための介護保険に向けた介護診断「回想法について(その2)」 奥村由美子 単著 介護ジャーナル イメージラボラトリー 6月号(8) 20000600 総説・解説(商業誌) 本誌はケアマネージャーのための情報誌である。回想法の中でも、グループ回想法の概要を紹介した。グループ回想法では、たいてい7-8名の患者さんにリーダー1名、コ・リーダー2-3名が加わる。事前に参加者の生活歴などを知り、テーマを決定したり、グループで話しやすい留意点を考える。グループでは、参加者の回想を謙虚な気持ちで伺うとともに、参加者相互の交流を深めるように働きかける。参加者は徐々に話題を展開でき、自発的に他者と交流できていく様子が観察される。
痴呆病棟における回想法 三原静,奥村由美子,杉村八重子,和田恵介,長谷川妙子,美浪淑子,原健二 共著 第1回日本痴呆ケア学会プログラム・抄録集 25 25 20001200 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 痴呆病棟に入院中の中等度痴呆患者にグループ形式での回想法を実施した。セッションは毎回約1時間実施し、言語療法士や心理士、ケアワーカーなどの多職種がかかわった。その結果患者には、表情や協調性、心気傾向、不安傾向についての改善が認められ、スタッフは対象者の日常ではみられない新たな側面に気づき、病棟でのケアに活かせるようになった。回想法は、入院中の中等度痴呆患者にとって有効であるとともに、スタッフ間の異なる観察視点を相互に活かせる機会となる。
今日の精神科治療2000 Ⅳ社会・生活療法 「回想法」
奥村由美子 単著 臨床精神医学 アークメディア 第29巻 増刊号 269 272 20001200 総説・解説(学術雑誌) 回想法は、高齢者の回想が否定的な行為とされていた時期を経てButler,R.N.により肯定的な意味づけがなされ、Erikson,E.Hが唱える自我発達の最終課題「自我の統合」の達成につながる可能性も指摘されている。わが国では、痴呆性高齢者に対するグループ回想法の有効性が積極的に研究されている。その効果として、主に不安感の軽減、意欲の向上、周囲への関心の高まり、対人交流の円滑化などが期待できる。さらに、痴呆性高齢者に回想法を実践するための方法と留意点を解説した。(総説)
愛知県老人性痴呆疾患センター“いまいせ”における最近の相談傾向の動向 沖田裕子,津久井緑,久世淳子,奥村由美子,水野裕,井川美由紀,大栗功,橋本直季 共著 第2回日本痴呆ケア学会抄録集 76 76 20011200 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 愛知県下の老人性痴呆疾患センターにおいて過去1年間に相談を受けた208ケースの相談記録から、患者の相談内容や相談主訴、紹介経路などを調べた。その結果、相談主訴には診断や入院の希望が多く、症状や介護負担で困っている場合もあり、在宅介護の困難さから相談してくるケースが多いと考えられた。相談主訴や対応には介護保険の手続きが含まれ、介護支援専門員や在宅介護支援センターのSW、入所施設からの相談もみられ、介護保険制度との連携が必要であると考えられた。
痴呆の行動障害は介護度に反映されているか 水野裕,遠藤英俊,久世淳子,奥村由美子,沖田裕子,津久井緑 共著 第2回日本痴呆ケア学会抄録集 75 75 20011200 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 愛知県内の10施設において本人と家族から同意をえられた対象者の介護認定調査結果と主治医の意見書をもとに、介護保険制度における痴呆の行動障害が介護度に適切に反映されているかを検討した。その結果、痴呆群においては介護度により問題行動得点の有意な差は認められず、問題行動が多く介護が大変なケースも介護度に反映されていない実態が推察された。今回は主治医の意見書により痴呆の有無が決定されたため、世界的な臨床診断基準による検討も必要であると考えられた。
回想法グループ実施による介護スタッフへの効果について 奥村由美子,長谷川妙子,金田貴子,三原静,久世淳子,沖田裕子,谷向知 共著 第2回日本痴呆ケア学会抄録集 115 115 20011200 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 痴呆性高齢者への回想の実施にかかわった担当スタッフに、回想法実施による痴呆性高齢者のイメージや日常生活での変化などについて調査し、回想法がスタッフにもたらす効果を、通常の病棟業務のみ担当するスタッフと比較した。その結果、担当スタッフの痴呆性高齢者のイメージは、否定的イメージから肯定的イメージに変化するとともに、日常業務での肯定的変化をあらわす回答が多く得られた。回想法は、スタッフの痴呆ケアの質を高めるのに有用であると考えられた。
痴呆介護研修事業の紹介 津久井緑,水野裕,沖田裕子,奥村由美子,久世淳子,柴山漠人 共著 作業療法(The Journal of Japanese Occupational Therapy Association) 21 621 621 20020400 総説・解説(学術雑誌) ゴールドプラン21(高齢者保健福祉施策)において痴呆性高齢者支援対策が重要な柱の一つとして位置づけられた中で、痴呆介護の質の向上の目的で新たに開始された研修事業について紹介した。「痴呆介護指導者養成研修」は、高齢者痴呆介護研究・研修センター3センターにおける各都道府県・政令指定都市の指導的役割を担う人材の養成である。この研修の修了生は所属の各都道府県・政令指定都市で痴呆介護に関する施策の企画、立案に参加し、「痴呆介護実務者研修」の指導者となる。
回想法への取り組み「グループ回想法の方法」 奥村由美子 単著 GPネット 厚生科学研究所 49 (2)5月号 36 41 20020400 総説・解説(その他) グループ回想法を効果的に実践するための方法を紹介した。まず、回想法にかかわるスタッフの研修を行い、回想法の理論や技法だけではなく参加者の状態やグループワーク、対人援助技術などへの理解を深める必要がある。さらに、事前の準備として、参加者に関する情報収集や時間と場所、参加者の選定とグループ構成、座席、テーマと材料などを検討する。あわせて、実際にグループ回想法を実践する場面での参加者への対応例や留意点、日常生活での活用などについて解説した。(総説)
いま痴呆ケアについて知っておきたいこと「痴呆性高齢者の思いをケアに生かすために」 奥村由美子 単著 訪問看護と介護 医学書院 7 (5) 362 367 20020500 総説・解説(その他) 回想法は、高齢者の回想が否定的な行為とされていた時期を経てButler,R.N.により肯定的な意味づけがなされ、Erikson,E.Hが唱える自我発達の最終課題「自我の統合」の達成につながる可能性も指摘されている。わが国では、痴呆性高齢者に対するグループ回想法の有効性が積極的に研究されている。その効果として、主に不安感の軽減、意欲の向上、周囲への関心の高まり、対人交流の円滑化などが期待できる。さらに、痴呆性高齢者に回想法を実践するための方法と留意点を解説した。(総説)
今日から取り組む痴呆ケア「回想法の効果的な実践」 奥村由美子 単著 痴呆介護 日総研 3 (2) 18 24 20020600 総説・解説(商業誌) 高齢者を支えるためには、老年期の一般的特徴をふまえ、さらに、一人ひとりの状態や思いに向き合うことが必要となる。痴呆性高齢者も様々な変化やその時々のあらゆる思いを経験してきている。しかし、痴呆性高齢者の場合には、自分で思いを整理したり上手く表現することが難しく、介護者には、痴呆症への理解を深め、適宜工夫しながらその思いに寄り添っていく姿勢が必要となる。その1つの方法として、日々のケアに回想法を有効に導入するための具体的な方法を解説した。(総説)
高齢者とのかかわり度合いによる痴呆性高齢者のイメージの違いについて 奥村由美子,谷向知,久世淳子 共著 老年社会科学(第44回日本老年社会科学会大会報告要旨号) 24 2 262 262 20020700 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 老人病院に入院する痴呆性高齢者の介護にかかわるスタッフが、痴呆性高齢者にどのようなイメージを抱いているかを質問紙により調査した。その結果、同居経験があり、かつ、痴呆性高齢者の介護経験が短い場合に痴呆性高齢者に対して肯定的イメージを抱いており、成長期に形成された高齢者へのイメージが業務についてからも短期間は維持される可能性が示された。しかし、介護経験が長くなるとイメージが変化する可能性もみられ、その要因を検討する必要性が示された。
痴呆性高齢者にかかわる専門職がいだくイメージの違いに関与する要因について 奥村由美子,谷向知,久世淳子 共著 第3回日本痴呆ケア学会大会抄録集 147 147 20021100 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 痴呆性高齢者にかかわる専門職の痴呆性高齢者へのイメージを調査し、専門職の年齢や痴呆介護における経験年数、これまでの高齢者とのかかわり度合いなどとの関連から、イメージの違いに関与する要因を検討した。その結果、年齢や経験年数によって抱くイメージに違いがみられる可能性が示され、また、イメージは40歳頃に変化する傾向を認めた。イメージの違いは、実際の介護での配慮の幅を広げ、スタッフの役割分担にも活かすことができると考えられる。
老人性痴呆
疾患センター利用状況からみた痴呆性高齢者及び家族に必要な支援のあり方
沖田裕子,久世淳子,奥村由美子,水野裕,井川美由紀,大栗功, 橋本直季 共著 第3回日本痴呆ケア学会大会抄録集
132 132 20021100 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 老人性痴呆疾患センターの受診者を対象に3ヶ月後の追跡調査を行ない、痴呆性高齢者及び家族に必要な支援のあり方を検討した。その結果、老人性痴呆疾患センターで相談や診断を受けることにより、行動障害、認知機能、介護負担は軽減される可能性のあることが示された。また、改善のためには、医療機関との継続的な関わりも重要であり、とくに症状進行に不安を持っているという点について、近くの医療機関等で継続的な相談を受けられることも重要であると考えられた。
痴呆性高齢者と介護職員のグループワーク-痴呆性高齢者の変化と職員に意識変容について- 窪内敏子,松井有加里,藤井恵子,原田幸,沖田裕子,奥村由美子 共著 第3回日本痴呆ケア学会大会抄録集 116 116 20021100 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) デイサービスを利用する痴呆性高齢者を対象にセミ・クローズド形式の5回の回想法を行ない、その効果を検討した。実施中は、高齢者の回想を聴くことを中心に、高齢者と職員の意見交換をしやすくするように配慮した。その結果、高齢者には落ち着きが増し、活き活きと積極的に自分の意見を発言するなど、存在意識を高める機会となったと考えられた。職員にとっては高齢者への認識が肯定的に変化するなど、自分の介護に対する姿勢を見つめなおす機会になったと考えられた。
愛子さんを知っていますか?-社会的出来事を用いた予定・指示の記憶促進に関する予備的研究-(第2回石崎賞受賞) 谷向知,三浦利奈,有園陽子,奥村由美子,久世淳子 共著 第3回日本痴呆ケア学会大会抄録集 112 112 20021100 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 痴呆性高齢者にとって、不快な出来事だけでなく喜ばしい出来事も記憶にとどめやすいかを知る目的で、昨年のわが国最大の慶事であった「愛子さま誕生」に関する質問を行ない、検討した。その結果、食事をしたことを忘れている高齢者であっても、直接経験したわけではない社会的出来事(慶事)を再生・再認することが可能であった。本人が関心を示す出来事に連動して新しい情報を提供することで、その内容の再認が可能になれば、痴呆性高齢者の混乱が減少し介護・介入も行いやすくなると考えられた。
高齢者および痴呆性高齢者の不安に関する研究 久世淳子,水野裕,沖田裕子,奥村由美子,橋本直季,井川美由紀,大栗功,谷向知 共著 第3回日本痴呆ケア学会大会抄録集 88 88 20021100 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 一般高齢者と痴呆性高齢者を介護する人を対象に不安について調査した。痴呆性高齢者では、「自分の存在に関わる不安」、「健康に関わる不安」などの老年期の喪失と結びつく不安が多かった。健康で活動的な高齢者はあまり不安を感じていなかったが、「社会的な出来事に関わる不安」といった自分という存在を超えた社会全体についての不安を感じる人が多かった。「健康に関する不安」は両群にみられており、一般高齢者と痴呆性高齢者の不安には類似点と相違点があることがわかった。
高齢者とその家族との高齢者ケア「高齢者と家族を支える回想法」 奥村由美子 単著 GERONTOLOGY NEW HORIZEN メディカルレビュー社  15 (2) 37(137) 40(140) 20030400 総説・解説(その他) 高齢者のその人らしい生活を支えるための方法として、回想法への期待はますます高まっている。しかし、何気ない回想が高齢者にとっては予想以上の刺激になり、一時的に興奮したり、精神的に落ち込んでしまうこともある。誰にでも有効とはいえない面も併せ持つことから、高齢者の能力や精神状態、ライフヒストリー、回想の意義など、あらゆる側面を視野にいれて慎重に実践される必要がある。そこで、回想法について高齢者、家族、介護スタッフへの意義という観点から解説した。(総説)
痴呆介護にかかわる専門職がいだくイメージの違いに関与する要因について-高齢者と痴呆性高齢者へのイメージの違いを中心に- 奥村由美子,谷向知,久世淳子 共著 老年社会科学(第45回日本老年社会科学会大会報告要旨号) 25 (2) 233 233 20030600 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 痴呆介護にかかわる専門職が痴呆性高齢者に抱くイメージの違いが、介護・介入の姿勢や各介護者のストレスに影響を及ぼす可能性がある。そこで、痴呆介護にかかわる専門職の高齢者および痴呆性高齢者へのイメージを質問紙により調査したところ、年齢や経験年数、高齢者とかかわった時期やその度合いによって、高齢者と痴呆性高齢者のイメージが異なっていた。イメージの違いは介護における援助姿勢の質や介護の役割分担、さらには今後の教育内容の検討に活かすことができる。
回想法のここが知りたい「病院における痴呆性高齢者へのグループ回想法の実際-効果的に実施するための工夫-」 三原静,船越正人,松田理恵,藤田もゆ子,長谷川妙子,田村喜美子,奥村由美子 共著 痴呆介護 日総研 4 (3) 32 39 20030900 総説・解説(商業誌) 奈良東病院の痴呆病棟におけるグループ回想法に関するスタッフの様々な取り組みについて紹介した。患者さんの回想を聴き、毎回の様子がわかりやすい記録表を作成し、それをもとにミーティングや病棟へのフィードバックを実施した。認知機能や生活状況についての評価表も用いることで、スタッフは安易な解釈や理由付けをせず様々な角度から患者さんについて観察するようになった。スタッフ間の連携が強まり、回想場面と日常生活を関連させて患者さんにかかわるようになった。
高齢者における回想研究-基礎研究と臨床研究から-(話題提供) 志村ゆず,伊波和恵,野村信威,長田久雄,佐々木直美,奥村由美子,榎本博明,野村豊子,長田由紀子 共著 日本心理学会第67回大会発表論文集 S70 S70 20030900 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 「痴呆性高齢者のくらしを支える回想法」と題して痴呆性高齢者への回想法の効果を概観し、実施場面と日常生活場面への効果の波及を確認した。痴呆性高齢者は、専門職や家族からの適切な支援によって落ち着いてその人らしく暮らせる可能性が高まる。回想法により専門職や家族が高齢者の新たな側面やより良い関わり方を知ることができる点にも触れ、回想法の実施が痴呆性高齢者の日常生活の活性化への架け橋になりうるという、連続した視点での回想法の意義について報告した。
地域にくらす高齢者の介護(その1)-介護負担感を中心に- 久世淳子,奥村由美子 共著 日本心理学会第67回大会発表論文集 1067 1067 20030900 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 愛知県下にある地方自治体で、在宅で要介護認定を受けた高齢者の介護者752名について、質問紙調査により介護負担感と要介護度などとの関連を検討した。その結果、地域で暮らす高齢者の介護者の負担感には、「要介護者との間に生じる負担感」、「要介護者以外の人との間に生じる負担感」、「継続意志」の3つがあり、介護者の性別や生活形態、および要介護者の要介護度が「要介護者との間に生じる負担感」と関連することが示された。
地域にくらす高齢者の介護(その2)-介護者の痴呆症に関する情報- 奥村由美子,久世淳子 共著 日本心理学会第67回大会発表論文集 1068 1068 20030900 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 愛知県下にある地方自治体で、在宅で要介護認定を受けた高齢者の介護者752名の介護負担感と痴呆に関する情報の有無などとの関連を検討した。痴呆症に関する情報は「テレビや新聞」から多く入手されており、3割強では要介護者について痴呆症を疑っていた。その子どもが気づく場合が多く、その症状は見当識障害や記憶障害などであった。介護負担感は要介護者の痴呆症の疑いと関連していたが、痴呆症に関する情報の有無とは関連しなかった。情報内容や理解度の検討も必要である。
心理検査を用いた作話の判定と家族指導の試み 谷向知,三浦利奈,有園陽子,奥村由美子,久世淳子 共著 第4回日本痴呆ケア学会大会抄録集 80 80 20031100 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 病院の物忘れ外来を受診する痴呆性高齢者を対象に、日常で介護者の混乱を招きやすい作話について、①作話がみられる痴呆性高齢者を既存の検査を用いて判定することは可能か、②作話の実態を介護者に上手く理解していただく検査は何か、を検討した。初診時に検査できるMMSEでは、3単語再生の正答数は作話あり群で高く、得点化されないが自由再生の中で虚再認が増加していた。作話を認める痴呆性高齢者では発話量全体が多く、作話を認めない群では、自信をもてないものに対して抑制的な行動パターンを示す可能性があるのではないかと考えられた。
施設に暮らす痴呆性高齢者のコミュニケーション評価表作成の試み-回想法参加者への効果測定を中心に- 金田貴子,奥村由美子 共著 第4回日本痴呆ケア学会大会抄録集 201 201 20031100 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 回想法実施による参加者の変化の評価には既存の観察式評価表を用いてきたが、例えば評価段階が大まかな程度であると職員間で意見が分かれることがあり、施設の種類によっては評価しにくい項目も含まれる。そこで、職員間で覚醒や集中力、状況の理解など、人とコミュニケーションをとる上で必要な26項目を設定し、評価段階についての具体的な表現も加えた。回想法実施による効果を実際に評価した例を報告し、具体的で対象者の状態をとらえやすいという職員の感想も紹介した。
痴呆性高齢者への回想法における評価方法と実施回数について 奥村由美子,窪内敏子,久世淳子,原田和佳,数井裕光,谷向知 共著 第4回日本痴呆ケア学会大会抄録集 118 118 20031100 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 痴呆性高齢者への回想法について、その評価方法や実施回数については検討の段階にある。そこで5回という短期のグループ回想法を実施し、その効果を語想起課題による語彙数の変化により検討した。回想法実施後の語彙数は初回にくらべて最終回では増加し、回想法実施により語彙数が増加することともに、簡便な語想起課題が痴呆性高齢者への回想法の評価に有用である可能性が示された。また、短期間の回想法を、痴呆性高齢者の様々な生活場面に導入しやすい可能性が示された。
痴呆の治療法 非薬物療法「回想法 Reminiscence Therapy」 奥村由美子 単著 痴呆症学(1),日本臨床 日本臨床社 61巻 増刊号9 534 538 20031200 総説・解説(学術雑誌) 痴呆の治療法として、回想法の成り立ちと意義、役割のほか、回想法による痴呆性高齢者への効果、家族との関係の中での効果、介護職員への効果を示した。実際の取り組みにおいては、とくにグループ形式での実践で参加者の痴呆度に差があることへの難しさが感じられることが多い。そこで、軽度痴呆性高齢者への実践と中等度から重度の痴呆高齢者への実践における留意点について、さらに、痴呆度の違う参加者により構成されるグループ運営のための留意点についても解説した。(総説)
特集 痴呆の非薬物療法 痴呆性高齢者への心理・社会的アプローチ「回想法」 奥村由美子,朝田隆 共著 治療 南山堂 86 (5) 120(1744) 124(1748) 20040500 総説・解説(学術雑誌) 痴呆予防の対策のための解説として、回想法について紹介した。回想法は、痴呆性高齢者の個別性をふまえて支援し、その個人への理解を深める技法である。その効果には、情動の安定、集中力の高まりや行動障害の改善などがある。治療者は、技法の基本をふまえ、痴呆性高齢者個々の能力や持ち味を活かせるような役割を提供するなど、自尊心の維持・向上を目指した観点を熟知する必要がある。回想法は、高齢者の暮らしを支えるために連続的な視点での意義を有している。(総説)
高齢者虐待の発生割合とリスクタイプ別にみた事例の特徴-7271名を対象にした地域悉皆調査の結果から- 加藤悦子,近藤克則,久世淳子,門田直美,樋口京子,奥村由美子 共著 老年社会科学(第46回日本老年社会科学会大会報告要旨号) 26 (2)  165 165 20040700 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) A県下7保険者を対象に「介護状況調査」と「介護者調査」を実施し、在宅で暮らす要介護高齢者への放置および過干渉、身体的・心理的・経済的虐待の発生割合などを調べた。その結果、自治体により差はあるが虐待は平均2割も存在し、地域での虐待防止に向けた援助システムを整備する重要性が示唆された。また、放置や過干渉、虐待の事例にはホームヘルプやデイサービスが利用される割合が高く、関連職員には介護者支援を含め、事例への具体的な対応に関する研修が必要である。
要介護者の痴呆の有無と介護者が必要とする情報に関する研究 奥村由美子,久世淳子,樋口京子,門田直美,加藤悦子,近藤克則 共著 老年社会科学(第46回日本老年社会科学会大会報告要旨) 26 (2) 255 255 20040700 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) A県下7自治体での介護保険適正化事業の中で「介護者調査」を行い、3076による回答から、要介護者の痴呆の有無により必要とされる情報を検討した。要介護者の介護に必要な情報は、痴呆の有無によってその入手経路や役立つ程度、必要な内容が異なる傾向があった。要介護者が痴呆を有する場合は介護支援専門員から入手されやすく、役立つ情報と感じられるなど、要介護者の状態によって介護者が情報を入手しやすい手段や、必要な内容の優先順位、具体性が異なると考えられた。
介護負担感尺度に関する研究-NFU版介護負担感尺度の改訂- 久世淳子,奥村由美子,樋口京子,門田直美,加藤悦子,近藤克則 共著 老年社会科学(第46回日本老年社会科学会大会報告要旨号) 26 (2)  241 241 20040700 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) NFU版介護負担感尺度について、介護保険導入から4年経過後の負担感を測定するために改訂を試みた。質問項目は介護保険導入後の因子分析結果から3因子10項目を選択し、新たに2項目を加えて12項目とした。2県下10保険者を対象に自記式の留め置き調査を行い、3119名による回答の因子分析から原版と同様の「主観的負担感」、「介護の継続意志」、「世間体」の3因子を抽出した。2つの県における介護者悉皆調査から、改訂版尺度には十分な信頼性と妥当性があると考えられた。
要介護者の状態と介護者(2)-介護者の生活状況との関連について- 奥村由美子,久世淳子,樋口京子,門田直美 共著 日本心理学会第68回大会発表論文集 1126 1126 20040900 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) A県下の7保険者を対象に介護者の生活や介護の状況、抑うつ傾向および介護負担感などからなる自記式調査を留め置き法で行ない、3076名による回答を分析した。全体的に介護者には女性が多い。とくに要介護者が痴呆の場合には娘や嫁が多く、同居しており、6割が介護を代わってくれる人がいない状況であった。外出の頻度も少なく、主観的健康感が低い、抑うつ傾向にある割合も痴呆なしの群より多かった。支援体制は、要介護者の状態や介護者要因をふまえて検討される必要がある。
要介護者の状態と介護者(1)-介護負担感との関連について- 久世淳子,奥村由美子,樋口京子,門田直美 共著 日本心理学会第68回大会発表論文集 1125 1125 20040900 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) A県下の7保険者を対象に介護者の生活状況や介護負担感などからなる自記式調査を留め置き法で行ない、2712名による回答を分析した。要介護者が身体障害軽度・痴呆重度群では負担感や緊張が強まり、精神的に追い詰められている状況が認められた。身体障害重度・痴呆重度群では緊張とともにやりがいも感じられていたが、本人の希望や反応を確認できないことへの負担が強くなっていた。とくに痴呆重度群の介護者には、夜間睡眠の確保や精神的休息を目的とする支援が必要である。
回想法グループ実施による介護スタッフへの効果について(The effect of reminiscence group therapy for professional caregivers) 奥村由美子,長谷川妙子,三原静,金田貴子,久世淳子,谷向知 共著 国際アルツハイマー病協会第20回国際会議・京都2004抄録集(20th International Conference of Alzheimer’s Disease International Kyoto 2004) 261 261 20041000 研究発表要旨(国際会議) 痴呆性高齢者への回想法グループにかかわる介護スタッフに、回想法グループ実施前後に、痴呆性高齢者のイメージと日常業務への態度に関する質問への回答を求めた。回想法グループ実施後には、スタッフの痴呆性高齢者へのイメージは肯定的に変化し、日常業務の態度も肯定的である回答が多くみられた。回想法グループに介護スタッフが参加することによって、痴呆性高齢者の状態の把握や理解の幅を広げ、日常のケアの質を高めるために有用であると考えられた。
A study on the emergence of problematic behaviors of the walkable elderly with dementia Yumiko Okumura, Junko Kuze, Katsunori Kondo 共著 GERONTECHNOLOGY, Official Journal of the International Society for GERONTECHNOLOGY (The International Society for Gerontechnology,5th Conference on Gerontechnology)  3 (4) 223 223 20050500 研究発表要旨(国際会議) 日本の愛知県下10自治体における介護保険認定調査から、「障害老人の日常生活自立度」がランクJ/Aで、「痴呆性老人の日常生活自立度」がランクⅡ/Ⅲに該当し、視覚と聴覚が正常な468名について、痴呆度による2群間で問題行動の出現傾向を比較した。その結果、J/A・Ⅱ群に比べてJ/A・Ⅲ群の方が問題行動の出現する割合が多く、問題行動には痴呆度の違いが影響することや問題行動が意思疎通の能力に関連して出現することが示された。認知症高齢者への援助においては、日常の支障となる問題にあわせて工学を適用することが必要である。
介護高齢者の施設入所と介護者(その1)-施設入所による変化を中心に- 奥村由美子,久世淳子 共著 日本心理学会第69回大会発表論文集 1209 1209 20050900 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 愛知県下A市の在宅で要介護認定を受けた高齢者の介護者に、NFU版介護負担感尺度や施設の情報などに関する質問紙調査を実施し、既に施設に入所中の154名の回答を分析した。その結果、要介護者の施設入所の理由は要介護者の状態や介護者の健康状態の悪化、専門職の勧めによるもので、入所施設については施設の評判や介護の緊急の受け皿としての対応、場所の利便性から選択されていた。入所後に要介護者の状態は悪化した場合が多かったが、介護者自身の生活は改善されていた。
要介護高齢者の施設入所と介護者(その2)-介護負担感を中心に- 久世淳子,奥村由美子 共著 日本心理学会第69回大会発表論文集 1210 1210 20050900 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 愛知県下のA市に在住する、在宅で要介護認定を受けた高齢者の介護者に、NFU版介護負担感尺度や施設の情報などに関する質問紙調査を郵送法により実施し、すでに施設入所している50名の回答を分析した。全体的負担感は、在宅者に比べて「非常に大きな負担である」と回答する割合が多かったが、中でも、入所後に要介護者の状態が悪くなったという場合に負担感が高く、要介護者の状態の認識が介護者の負担感に影響している可能性が示された。
アルツハイマー病の治療「非薬物療法」 奥村由美子,朝田隆 共著 Modern Physician  新興医学出版社 Vol.25 (9) 1105 1108 20050900 総説・解説(学術雑誌) アルツハイマー病の危険因子と予防、治療について組まれた特集の中で、アルツハイマー病の治療として、非薬物療法について解説した。非薬物療法は、行動、感情、認識、刺激の4つに大別され、主なものに、回想法、リアリティ・オリエンテーション、美術療法、音楽療法がある。非薬物療法には認知機能や情動機能、BPSDの改善効果が期待できるが、治療法として確立するには、各療法の適切な対象や方法についてエビデンスが蓄積され、有用性と限界についても検討される必要がある。(総説)
認知症高齢者にかかわる介護スタッフの認知症介護に関する自己評価 谷向知,奥村由美子,久世淳子,朝田隆 共著 日本認知症ケア学会誌(第6回認知症ケア学会大会プログラム・抄録集) (2) 298 298 20051000 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 各種高齢者施設で認知症高齢者にかかわるスタッフに認知症の症状への理解度や経験、認知症の知識などを調査した。スタッフが相談や介護を担う経験と理解度は相関し、各症状の経験と介護負担感にも正の相関を認めた。とくに「幻覚」、「妄想」、「興奮」への負担感が高く、知識や経験があっても限界があることが示された。ADやVDはよく知られていたがPiDやDLBの知識は不十分であった。認知症はそれぞれ異なる特徴的な症状を呈するために、各疾患と対応についての教育が必要である。
ケアを視野にいれた認知症の入院とその効果について(第6回石崎賞受賞) 谷向知,池嶋千秋,飯嶋佳路,奥村由美子,白川洋子,朝田隆 共著 日本認知症ケア学会誌(第7回認知症ケア学会大会プログラム・抄録集) (2) 292 292 20060900 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 認知症患者への1-6週間程度の入院診療によって、我々の経験では認知機能障害の程度が進行した症例はみられなかった。退院後、在宅介護を行なう中で認知症の進行を訴える家族があるが、これは介護教育を通じて介護者が認知症の本人に関心を持ち、これまで気づかなかった症状について的確に判断できるようになったための一過性のものであった。独居の場合には、入院精査を通して起床時から就寝までの観察評価を行うことにより服薬や摂食などの問題が鮮明になり、施設内での対応も含め、退院後の円滑な生活や介入が可能になったケースを認めた。
認知症の精査入院とその効果について 谷向知,飯嶋佳路,白川洋子,池嶋千秋,奥村由美子,水上勝義,朝田隆 共著 Dementia Japan (第25回日本認知症学会プログラム・抄録集,The 6th Annual Meeting of International College of Geriatric Psychoneuropharmacology : ICGP合同開催国際大会) 20 (2) 91(181) 91(181) 20061000 研究発表要旨(国際会議) 筑波大学附属病院701病棟では軽度認知症患者への精査入院を行っている。独居の場合に家族が気づいていない生活面の困難さが気づかれ、事故を未然に防ぐことができ、本人が社会資源の活用を拒む場合に一定期間の集団生活により退院後に施設利用やヘルパーによる介入が可能になるケースもある。軽度認知症の場合は環境に順応できる能力が保たれており混乱が少なく、早い段階で、介護体制の検討・整備されていない状況での介護負担の増大を防ぐためにも、精査入院は有用である。
認知症介護に携わる専門職が持つ認知症・健常高齢者へのイメージ-BPSDへの負担感との関連- 奥村由美子,谷向知,久世淳子,朝田隆 共著 Dementia Japan(第25回日本認知症学会プログラム・抄録集,The 6th Annual Meeting of International College of Geriatric Psychoneuropharmacology : ICGP合同開催国際大会)  20 (2)  95(185) 95(185) 20061000 研究発表要旨(国際会議) 認知症介護に携わるスタッフを対象に、10項目のBPSDへの介入経験やその負担感、認知症・健常高齢者へのイメージを調査した。その結果、「幻覚」、「作話」、「妄想」、「興奮・暴言・暴力行為」への負担感が大きいほど認知症高齢者イメージは否定的で、4つの症状への負担感得点合計と健常高齢者イメージにも正の相関を認めた。専門職は、様々な状態にある高齢者に意識して別の視点でもかかわることや、BPSDへの対応には職場内や職種間での連携をとり負担感の軽減を図ることが重要である。
学生の高齢者イメージ(2)-認知症高齢者と健常高齢者のイメージに関連する要因- 奥村由美子,久世淳子 共著 日本心理学会第70回大会発表論文集 1217 1217 20061100 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 学生の高齢者イメージ(1)で検討した測定方法を用いて検討をすすめた。その結果、大学生の認知症高齢者と健常高齢者のイメージには、親や祖父母の望ましい態度や身近なかかわりが影響する可能性が示されたが、イメージの内容は、認知症高齢者と健常高齢者とでは異なっていた。認知症高齢者については、認知症の知識が少ない方がイメージは肯定的であったが、奉仕活動などの経験がある場合にもイメージは肯定的であったことから、実際にかかわることの必要性も示された。
学生の高齢者イメージ(1)-イメージ測定方法の検討- 久世淳子,奥村由美子 共著 日本心理学会第70回大会発表論文集 1216 1216 20061100 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 大学生91名を対象に、認知症に関する知識と主観的知識、および認知症高齢者と健常高齢者のイメージを調査し、知識とイメージの測定方法を検討した。その結果、認知症の知識度得点と認知症に関する主観的な知識度とは相関しておらず、異なる側面を測定する尺度として用いることができることがわかった。イメージについては先行研究をもとにSD法などの3種類を用いたが、因子分析の結果、異なる側面を測定する因子が抽出されていると判断した。
認知症の重症度の違いによるコミュニケーションのポイント 奥村由美子 単著 認知症介護
日総研 7 (4) 8 14 20061200 総説・解説(商業誌) 認知症高齢者は様々な能力が低下していくことから、専門職側がそれぞれの個性などとともに、保たれている能力と低下している能力にも考慮して、その人に伝わるように心地よく働きかける必要性が高まる。コミュニケーションには、言語的・非言語的表現が含まれるが、認知症の重症度によって言語機能や記憶力の障害度が異なる点についても考慮する必要がある。具体的は療法については、言語機能や記憶力の程度によって、導入しやすい方法が異なることを留意する必要がある。(総説)
BPSDを穏やかに見守る精神医療
奥村由美子,朝田隆 共著 Geriatric Medicine(老年医学)
ライフサイエンス 45 (9) 1129 1133 20070900 総説・解説(学術雑誌) 認知症ケアと医療の地域連携のために、BPSDに対しての、病態と治療、評価測度、能力に合わせたコミュニケーションなどを解説した。認知症性疾患患者には認知機能低下に加えて様々な行動異常や精神症状がみられ、BPSDと総称される。BPSDは患者本人の混乱の現れであり、介護者の負担を増大させて、施設入所を早める。BPSDの病態や発症に関連する要因を把握して、薬物治療や非薬物治療を基本にしつつ、日常生活をとおして個々の能力や個性にあわせて働きかけることが求められる。(総説)
学生の高齢者イメージ(4)-イメージと認知症に関する知識,高齢者との関わりの関係- 久世淳子,奥村由美子 共著 日本心理学会第71回大会発表論文集 1012 1012 20070900 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 大学生の高齢者イメージを検討した第2報と第3法では対象学生が異なり、イメージの因子構造やその関連要因が異なった。2つの調査データを併せて分析したところ、イメージについては第3報と同じ因子構造が得られた。また、祖父母を好きであったり親の祖父母の態度に思いやりを感じた学生は高齢者イメージの得点が高く、高齢者を好きであったり親の祖父母以外の高齢者に思いやりを感じた学生は認知症高齢者イメージの得点が高かった。第2報と第3報での異なる結果は、高齢者との関わりに関連する可能性が高いと考えられた。
学生の高齢者イメージ(3)-医療福祉系大学生への調査より- 奥村由美子,久世淳子 共著 日本心理学会第71回大会発表論文集 1011 1011 20070900 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 医療福祉系大学で老人心理学を受講する学生に認知症高齢者と健常高齢者のイメージを測定した。祖父母への感情が肯定的である場合や親の祖父母への態度に思いやりを感じる場合に健常高齢者の肯定的イメージに強く関連していたが、肯定的感情を高齢者全般に持っていたり親が他の高齢者に接する態度に思いやりを感じていると、認知症高齢者のイメージにも関連する可能性が示された。より広い関係での関わり体験や親の態度が高齢者イメージに良い影響を及ぼす可能性が示された。
グループ回想法実施によりみられたグループホーム入居者の変化 -自助的交流が展開された事例より- 奥村由美子,長谷川妙子,上山加代子,谷向知 共著 日本認知症ケア学会誌(第8回日本認知症ケア学会プログラム・抄録集) 6 (2)  296 296 20071000 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) グループホームで暮らす認知症高齢者を対象に、2つのユニットにおいて5回のグループ形式での回想法を実施した。回想時には、毎回楽しく時代を振り返る会話が展開され、積極的な相互交流が行なわれた。語想起課題による語彙数が増加する傾向も認めた。しかし、日常生活での変化はユニットにより異なった。もともと相互交流がもたれていたユニットでは、回想法参加者の声かけにより複数の入居者が集うようになった。もう1つのユニットでは回想法参加者が、他者と交流しにくかった非参加者にも声をかけて、テーブルで一緒に歓談するようになった。
Effect to professional caregivers of reminiscence group therapy for the elderly with dementia Yumiko Okumura, Satoshi Tanimukai, Toshiko Kubouchi, Taira Nagatani, Takashi Asada 共著 International Psychogeriatrics 19 (1) 344 344 20071000 研究発表要旨(国際会議) 介護専門職が高齢者に肯定的イメージを持っているとケアの質が高まるといわれる。そこで、介護専門職が認知症高齢者へのグループ回想法の実施にかかわることによる認知症高齢者イメージの変化を、日常会話グループにかかわった専門職、通常の介護業務のみ行なった専門職と比較した。その結果、回想法にかかわった専門職においてのみ、認知症高齢者のイメージが有意に肯定的に変化した。回想法では、日常の介護では見られないような認知症高齢者の生き生きとした様子やそれぞれの人生の歴史を知り、認知症高齢者への理解を深める機会となると考えられた。
認知症高齢者が混乱しないコミュニケーションのポイント
奥村由美子 単著 ふれあいケア
全国社会福祉協議会 13 (12) 20 25 20071100 総説・解説(その他) 認知症高齢者とできるだけ円滑なコミュニケーションを図れることが、より質の高いかかわりにつながる。しかし、認知症高齢者は様々な能力が低下するために、専門職側がその人の個性や言動の特徴、保たれている能力と低下している能力を考慮して、その人に伝わりやすいように働きかけ、思いをくみとる必要性が高まる。そこで、回想法を例にあげ、活用されるコミュニケーション技法、記憶障害の特徴を考慮した働きかけ、認知症の重症度別の配慮、環境への配慮などを解説した。(総説)
認知症高齢者を介護する施設介護スタッフのストレッサーと介護信念および仕事の魅力の関係について 後藤陽子,奥村由美子,鴨野元一 共著 岡山心理学会第55回大会発表論文集 47 48 20071200 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) A県の特別養護老人ホーム6施設で認知症高齢者を介護する介護職を対象に、仕事の魅力、ストレッサー、情動状態、介護への認識に関する質問紙調査を実施した。ユニット制担当者は、認知症高齢者への介護は何らかの成果を生み出すという信念をもち、認知症高齢者が特定の欲求や感情をもつ存在であると考えていること、業務上の負荷を感じることが少ないことが示されたが、その一方で情動状態が高く体調はよくない傾向も示された。ユニットケアに伴う介護負担を考慮し、仕事の魅力を検討するとともに、マネジメントが必要であると考えられた。
在宅高齢者の地域社会的活動-主観的幸福感および自己開示との関連 吉田章子,奥村由美子 共著 岡山心理学会第55回大会発表論文集 49 50 20071200 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) A市在住の在宅高齢者を対象に社会的活動、主観的幸福感、自己開示などに関する質問紙調査を実施した。社会的活動あり群は、なし群にくらべて、主観的幸福感得点と自己開示得点がいずれも高く、社会活動あり群では両得点の相関も認められた。他者との交流によって老いを受容し心理的に自分に満足感を得られていることや、社会的活動が従来指摘されてきたような主観的満足感だけではなく自己開示にも関連することがわかり、高齢者の社会的活動の意義が示唆されたと考えられた。
アルツハイマー病の治療・管理 非薬物療法「回想法」
奥村由美子 単著 アルツハイマー病(日本臨床増刊号) 日本臨床 66 (1) 387 390 20080100 総説・解説(学術雑誌) 本書はアルツハイマー病の基礎的研究や臨床的介入に従事する専門職のための解説書であり、臨床編の中で回想法について解説した。回想法は認知症性疾患のための非薬物療法のうち、感情に焦点をあてたアプローチである。アルツハイマー病患者に限定した報告はまだ少ないが、主に言語の流暢性や対人交流の円滑化などが指摘されてきた。スタッフは良き聴き手をつとめ、グループ形式では参加者同士の交流を促すことも大切である。有用な実施への工夫は認知症の重症度により異なる。(総説)
非薬物療法
奥村由美子,朝田隆 共著 カレントテラピー ライフメディコム 26  (4)
35(321) 39(325) 20080400 総説・解説(学術雑誌) アルツハイマー病の病態、治療から予防に焦点があてられた本誌の中で、主な非薬物療法について解説した。認知症患者への非薬物療法の意義は認知機能や情動機能の維持・改善、および日常生活の活性化であり、有用性を高めるにはその患者の能力に適する必要がある。アルツハイマー病および認知症への心理・社会的アプローチは認知、刺激、行動、感情の4つに分類されているが、それぞれの療法の意義がさらに明確にされて、個々人の日常のかかわりに応用することも必要である。(総説)
若年性認知症患者を介護する主介護者の負担に関する検討 野瀬真由美,池嶋千秋,奥村由美子,児玉千稲,増田元香,朝田隆 共著 老年精神医学雑誌(第23回日本老年精神医学会プログラム・抄録集) 19 増刊号Ⅱ  119 119 20080600 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 4つの若年性認知症の家族会を通じ、65歳未満での発症が推測される認知症患者の家族と介護者に調査票を配布した。患者は男性30名、女性11名で、疾患名はアルツハイマー病が最も多く、主介護者は女性、続柄は妻が最も多かった。副介護者のいる主介護者は介護負担が低く、抑うつ度の高い主介護者や経済的負担の高い主介護者では介護負担が高かった。家族会に所属し、心理的サポートや情報提供を受けている介護者であっても負担感には差があることや、若年性認知症のための経済的支援策の必要性が示唆された。
Factors related to the student’s image of elderly people Okumura,Yumiko.,Kuze,Junko 共著 International Journal of Psychology (Abstracts of the XXIX International Congress of Psychology) 43 (3-4) 800 800 20080700 研究発表要旨(国際会議) 高齢者介護の質の向上には、専門的知識とともに高齢者への肯定的イメージもつことが関連する可能性があるが、人格発達段階での形成要因にも着目する必要がある。大学生を対象に高齢者へのイメージを測定したところ、祖父母だけではなく、より広い関係での高齢者との関わり体験や高齢者に対する親の態度が、高齢者のイメージにも良い影響を及ぼす可能性が示された。発達過程において、高齢者と柔軟な関わり体験をもつことや親の望ましい態度をみて育つことが重要である。
Knowledge of dementia and the image of elderly people Kuze,Junko.,Okumura,Yumiko 共著 International Journal of Psychology(Abstracts of the XXIX International Congress of Psychology) 43 (3-4) 791 791 20080700 研究発表要旨(国際会議) 個人が持つ高齢者に関する知識が高齢者イメージに影響することが知られている。本研究では、認知症に関する知識との関係について検討した。大学生を対象とした10項目からなる認知症に関する知識を問うテストを作成し、その得点による3群間で健常高齢者、および認知症高齢者のイメージを比較したところ、両者のイメージに差が見られた。認知症に関する知識は、認知症高齢者のイメージに影響を与えるだけでなく、健常高齢者のイメージにも影響を与えていることがわかった。
学生の高齢者イメージ(5)-イメージの違いをもたらす要因- 奥村由美子,久世淳子 共著 日本心理学会第72回大会発表論文集 1167 1167 20080900 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 医療福祉系大学で心理学関連の科目を受講する大学生の高齢者へのイメージについて、これまでの実施してきた検討結果との比較から、高齢者イメージの違いをもたらす要因を検討した。新たに、柔軟性のイメージについて高齢者への肯定的感情や親の態度への評価などとより関連しやすいことや、高齢者全般への肯定的感情が健常高齢者と認知症高齢者のイメージにより有意に関連する可能性が示され、今回の対象が高齢者への関心がより高いことと関連するのではないかと考えられた。
大学生の認知症に関する知識について-認知症に関する知識を測定する項目の改訂- 久世淳子,奥村由美子 共著 日本心理学会第72回大会発表論文集 1168 1168 20080900 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) これまでの認知症に関する知識を測定するための項目は、正答率が高いこと
や得点の高さと認知症高齢者イメージとの間に関連がみられなかったことなどから、
項目の改訂を試みた。認知症に関する知識を尋ねる項目に「遺伝」に関する項目を加
え、2項目の表現を変更した。項目の改訂により各項目の正答率を下げることができ
た。認知症高齢者イメージでは知識得点と関連する項目が増加し、認知症高齢者イ
メージとより関連する、認知症に関する知識を尋ねる項目になったと考えられた。
介護スタッフのもつ介護信念がストレッサー認知におよぼす影響に関する研究 後藤陽子,奥村由美子,鴨野元一 共著 日本心理学会第72回大会発表論文集 358 358 20080900 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) A県の特別養護老人ホーム6施設で認知症高齢者の介護に関わるスタッフ181名を対象に、ストレッサーの体験や介護への認識について調査した。その結果、介護に成果の信念や欲求の信念が高ければ、「同僚とのコンフリクト」を体験する頻度が少なく、「業務量の負荷」の体験頻度は多かった。自分の仕事の成果を信じ、利用者が欲求をもつ存在であるという信念をもつことで主たる関心が利用者に向き、相対的に同僚との間に起こるコンフリクトを感じにくくさせる一方で、業務の質・量の高まりが、業務量の負荷を感じやすくさせるのではないかと考えられた。
若年性認知症患者とその家族の負担に関する検討 野瀬真由美,池嶋千秋,奥村由美子,児玉千稲,増田元香,朝田隆 共著 老年精神医学雑誌(第24回日本老年精神医学会プログラム・抄録集) 20 増刊号Ⅱ 118 118 20090600 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 若年性認知症の4つの家族の会と筑波大学の外来の患者と家族を対象に、臨床症状と生活状況に関する調査を実施した。回答した介護者は妻が多く、患者は在宅患者、診断病名はアルツハイマー病、推定発症年齢は55-59歳が最多であった。患者の年齢が若く経済状況が悪化している場合に経済負担感がより強かった。介護者が男性の場合には、患者の推定発症年齢が高いほど介護者の抑うつ度得点は高くなるが、女性の場合には介護負担感、介護者の現年齢、経済負担感が高く、副介護者がいない場合に抑うつ度がより高くなる傾向が認められた。
学生の高齢者イメージ(6)-「健常高齢者」と「高齢者」のイメージ- 奥村由美子,久世淳子 共著 日本心理学会第73回大会発表論文集 1223 1223 20090800 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 心理学関連科目を受講する学生に、「健常高齢者」と「高齢者」という語により
   高齢者イメージを調査した。イメージする対象を「健常高齢者」、「高齢者」と違えて
も、これまでの検討と同様に高齢者とのかかわりや高齢者への肯定的感情、親や祖
父母の態度への評価がイメージと関連していたが、その傾向は「高齢者」イメージと
ともにその内面的な側面についてより関連していた。「高齢者」という語により、様々
な状態にある高齢者への理解という側面を含めたイメージを測定できるといえる。
大学生の高齢者に関する知識 久世淳子,奥村由美子 共著 日本心理学会第73回大会発表論文集 1224 1224 20090800 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 大学生を対象にパルモアのFAQなどからなる質問紙調査を実施し、加齢および高齢者についての知識を測定する項目を検討した。FAQのうち、時代に合わない項目は日本語の表現を変更した。FAQについては、平成2年に奈良県医師会が看護学生に実施している。今回、6項目で正答率が10%高く、3項目で10%低かった。実施時期に約18年の違いがあるが、表現をかえた項目についての正答率にあまり差はなく、今回の変更はあまり問題がないと判断した。また、高齢者イメージには、認知症よりも高齢者に関する知識が関係することが明らかになった。
介護スタッフの「仕事の魅力」に影響を及ぼす業務体験に関する研究 後藤陽子,奥村由美子 共著 日本健康心理学会第22回大会発表論文集 128 128 20090900 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) AntonovskyのSOC概念の構成要素である「有意味感」に注目し、認知症介護に携わるスタッフの「肯定的感情」と「有意味感」が「仕事の魅力」に及ぼす影響を質問紙調査により検討した。対象はA県内の認知症対応型グループホーム23施設のスタッフ277名であった。認知症介護に携わるスタッフが仕事に対して感じる魅力を高めるには、利用者とともに存在することによってもたらされる肯定的感情を多くもつことや、介護スタッフにとっての人生の意味を高める必要があることが示唆された。
講義中における大学生の私語-着席位置との関連- 髙尾堅司,水子学,三野節子,奥村由美子 共著 岡山心理学会第57回大会発表論文集 21 22 20091200 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 大学教育の質の低下を防ぐ要因を検討するために、大学生の講義中の私語に着目した。私語を「教員が許可した発言を除き、この講義中に学生同士で行なった私的な発言」と定義し、講義時の着席位置別にみた私語内容や実施度および私語の既定因の違いを検討した。その結果、後列に着席する学生ほど、講義に関係するしないを問わず私語を行なっていた。後列に着席する学生の私語の既定因は、講義担当者への好感のみであり、受講生自身の目的意識や講義内容とともに、教員への肯定的な情緒的評価も私語の抑制力になると考えられた。
MMSE得点による回想法の効果-認知症高齢者の日常生活への広がりー 奥村由美子,谷向知,朝田隆 共著 老年精神医学雑誌(第25回日本老年精神医学会プログラム・抄録集) 21 増刊号Ⅱ 118 118 20100600 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 病院とグループホームで認知症高齢者への5回のグループ回想法を実施し、その効果をMMSE得点の異なる2群で比較した。回想法実施後には語想起課題の語彙数はいずれの群でも増加し、語彙数変化のパターンに差はなかったが、日常生活の様子には2群間で差が認められ、MMSE15点以上の方が評点の変化が大きかった。MMSE得点を指標に回想法の効果の違いがみられたことは、対象となる認知症高齢者に回想法を導入する目的を明確にでき、効果の確認も行ないやすくなると考えられた。
介護スタッフが業務を通して獲得する人生の意味 後藤陽子,奥村由美子 共著 日本心理臨床学会第29回大会発表論文集 474 474 20100900 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) A県内の認知症高齢者対応型グループホーム4施設の介護スタッフ7名を対象に、「印象深い1人の利用者とのエピソードとその体験で得たもの」に関する非構造化面接を実施した。得られた回答を文書化し、「人生の意味」に関連するキー・フレーズを抽出、KJ法を用いてカテゴリー化した。その結果、介護スタッフが利用者への尊重と尊敬の念をもち、自分の内面の変化に気づき成長することによって、その利用者から学ぶという関係が加わることや、スタッフ間の一体感や看取りを体験することなどが、スタッフにおける「人生の意味」を高めると考えられた。
老人心理学講義による高齢者イメージの変化 奥村由美子,久世淳子 共著 日本心理学会第74回大会発表論文集 1130 1130 20100900 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 大学で老人心理学を受講する学生に、講義前後に認知症に関する知識や高齢者イメージ、高齢者とのかかわりに関する質問紙調査を実施した。講義受講により、じっくりと高齢者に関心を向けることにより理解が深まるような側面に関する高齢者イメージが肯定的に変化する可能性が示された。それは、これまで高齢者とかかわる機会をあまりもっていない、祖父母以外の高齢者に対する親の態度に思いやりを感じていない、高齢者に肯定的な感情を持っていないという場合に関連していた。
大学生の高齢者に関する知識(2) 久世淳子,奥村由美子 共著 日本心理学会第74回大会発表論文集 1131 1131 20100900 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 加齢や高齢者の知識を測定するFAQを基にした25項目について、予備調査では類似内容の整理、正答率が高い項目や知識得点の高・低群で高齢者イメージに差がない項目の削除、表現の変更により15項目に修正した。高齢者イメージの測定項目は、3種類のうちSD法による50項目を12項目に修正した。これら修正版項目による本調査では、高齢者および認知症に関する知識はいずれも、得点の高低により高齢者イメージの円熟性因子に差がみられた。予備調査では6因子で差がみられていたことから、調査対象となる学生の違いが影響していると考えられた。
認知症の新しい治療 非薬物治療「回想法」
奥村由美子 単著 Modern Physician  新興医学出版社 30 (9)
1165 1168 20100900 総説・解説(学術雑誌) 認知症の治療として、回想法の実施方法や評価方法は確立段階にある。アルツハイマー病患者への効果は示されているが、血管性認知症患者には効果はなく、ピック病患者には不適切と考えられる。アルツハイマー病患者に限定した研究から、回想法の導入には記憶や言語の障害度を考慮する、効果評価には語想起課題が有用である、回想法によって語彙数の増加や対人交流の円滑化を期待できる、回想場面で楽しく過ごせることが日常生活の活性化につながる、などの可能性を解説した。(総説)
医療福祉系大学生の講義受講による高齢者イメージの変化-加齢や高齢者と認知症の知識の違いによる検討- 奥村由美子,久世淳子,谷向知,朝田隆 共著 老年精神医学雑誌(第26回日本老年精神医学会プログラム・抄録集) 22 増刊号Ⅲ 201 201 20110600 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 老人心理学を受講する大学生に、講義の前後に加齢や高齢者と認知症の知識、高齢者イメージを調査した。講義受講による変化を検討したところ、加齢や高齢者に関する知識を多く有することで高齢者の能動的側面の理解が深まるが、「無関係ではなく、誰にでも起こりうる」という側面への理解は認知症に関する知識を多く有することと関連していた。より具体的に現実的な高齢期のあり方を考えていける人材養成には認知症への理解を高める内容を積極的に導入する必要があると考えられた。
老人心理学講義による高齢者イメージの変化(2) 奥村由美子,久世淳子 共著 日本心理学会第75回大会発表論文集 1021 1021 20110900 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 老人心理学講義による高齢者イメージの変化について、対象となる学生が異なっても同様の結果が認められるかどうかを確認した。高齢者イメージについては同様の因子が抽出されたが、講義受講によっては比較的理解しやすい側面のイメージの肯定的変化にとどまり、高齢者への関心の程度により、内面的理解につながる可能性が示された。
老人心理学講義による高齢者イメージの変化(3) 久世淳子,奥村由美子 共著 日本心理学会第75回大会発表論文集 1022 1022 20110900 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 我々が行ってきたこれまでの検討とは異なる担当者による、講義を受講することによる高齢者イメージの変化を、高齢者や認知症に関する知識の変化という観点から検討した。その結果、講義受講による高齢者イメージの変化は認められなかったが、高齢者への関心や好意によってイメージが変化した点については前報と同様であった。講義内容の精査も必要であると考えられた。
認知症の非薬物療法(回想法を中心とした取り組みから 奥村由美子 単著 日本認知症ケア学会第29回教育講演 20110900 講演資料等(セミナー,チュートリアル,講習,講義他) 認知症の非薬物療法の位置づけや主な療法について解説するとともに、非薬物療法の一つである回想法について研究成果もふまえて解説した。
「認知症に有効なアクティビティケア」〜回想法〜(シンポジスト) 奥村由美子 単著 日本認知症ケア学会2011年度九州・沖縄地域大会抄録集 18 18 20111100 講演資料等(セミナー,チュートリアル,講習,講義他) 認知症の非薬物療法の一つである回想法の位置づけや意義について、研究成果もふまえて解説した。
医療機関での実習における大学生の自己開示への態度(1)-自己開示内容および学年別での比較- 武井裕子,中村有里,水子学,高尾堅司,奥村由美子,山田了士 共著 日本心理学会第76回大会発表論文集 414 414 20120900 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 医療現場で心理臨床の実習を受ける大学生の患者への自己開示の判断について、自己開示する内容による違いや専門教育をうける機会の増加による変化について検討した。患者に伝えることに抵抗がないとして内容に対しては、学年があがってもその回答の顕著な増加や減少の傾向は認められなかった。抵抗があるとして内容については、学年があがるについてさらに抵抗があるとする回答が増加した。自己開示への倫理的な規範意識を高める教育システムについて検討することが必要であると考えられた。
医療機関での実習における大学生の自己開示への態度(2)-実習日程の経過に伴う患者への自己開示に対する抵抗感の変化- 中村有里,武井裕子,水子学,高尾堅司,奥村由美子,山田了士 共著 日本心理学会第76回大会発表論文集 415 415 20120900 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 大学生を対象に、医療機関での実習を想定し、実習日程の経過に伴う学生から患者への自己開示に対する抵抗感がどのように変化するのかを明らかにすることを目的とした。その結果、実習の初日、最終日のいずれの時点でも「生年月日」や「アルバイトをしている場所」については「抵抗なし」の比率が高く、「住所」「電話番号」等の6項目では「抵抗あり」の比率が高かった。
老人心理学講義による高齢者イメージの変化(5)-講義による比較- 久世淳子,奥村由美子 共著 日本心理学会第76回大会発表論文集 963 963 20120900 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 高齢者に関する内容を扱わない心理学の講義を受講することによる学生の高齢者イメージへの影響について検討した。その結果、高齢者に関する内容を扱わない心理学の講義によっては、高齢者イメージはほとんど変化しなかった。しかし、認知症に関する知識得点は低下しており、講義前後の変化を講義内容だけに帰することには限界があると考えられた。
老人心理学講義による高齢者イメージの変化(4)-講義に用いるテキストとの関連- 奥村由美子,久世淳子 共著 日本心理学会第76回大会発表論文集 962 962 20120900 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 学生の講義受講による高齢者イメージの変化について、テキスト内容との関連から検討した。その結果、具体的なエピソードが多く盛り込まれているテキストを用いることにより、学生の高齢者への理解を深めやすく、知識やイメージの肯定的の変化につながりやすい可能性があることが示唆された。
医療機関での実習における大学生の自己開示行動の差異―自己開示内容および学年別比較- 武井祐子,中村有里,水子学 ,奥村由美子,山田了士 共著 日本パーソナリティ心理学会第21回大会発表論文集 99 99 20121000 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 専門教育を受けている学生が,患者への自己開示を実際に行うと考えるか否かについて、自己開示の内容および専門教育を受ける期間の長さから検討した。学生は、「住所」、「電話番号」、「メールアドレス」は開示するべきでない個人情報ととらえ、専門教育を受ける期間が長くなるとその傾向は強くなると考えられた。
最近注目されている非薬物療法 回想法の現状と課題
奥村由美子 単著 認知症の最新医療 フジメディカル出版 第2巻 第4号(通巻7号)
170 174 20121000 総説・解説(学術雑誌) 認知症の治療においては、薬物療法とともに薬物療法を選択することに期待が寄せられている。そこで、認知症の非薬物療法についての特集において、回想法が感情に焦点をあてたアプローチであり、実践においては楽しみや心地よさが感じられること、その人らしさが発揮できるよう考慮されるべきであること、また、現時点では主にアルツハイマー病の高齢者への導入が可能であるが、さらに実施や評価の方法など、さまざまな側面から有効性が実証されていく必要があることを解説した。(総説)
特集 介護うつ 認知症介護における介護者支援のための課題(特集担当編集委員)
奥村由美子 単著 老年社会科学 34 (4)
510 510 20130100 総説・解説(学術雑誌) 介護保険制度による、介護負担の軽減に向けた種々のサービス利用等の取り組みも充実してきている。しかし、介護者は、サービス利用を始めても認知症を有する当事者の様子を気にし続け、身近な人たちや介護にかかわる専門職にも過剰な気遣いをしがちである。また、認知症が進行していくことや期限のわからない介護への不安も伴う。介護者自身が、心身ともに落ち着いて暮らすことは難しい場合が多く、うつ状態やうつ病を有することも珍しくない。そこで、認知症介護において検討すべき重要な課題として「介護うつ」をテーマに取り上げ、精神医学と看護学、司法福祉の臨床・研究にかかわる専門職、および家族介護者による提言をまとめた特集を組んだ。(総説)
Knowledge of Aging and the images of The Elderly Kuze,Junko.,Okumura,Yumiko 共著 The 13th European Congress of Psychology, Final Program 218 218 20130700 研究発表要旨(国際会議) 加齢についての知識や高齢者イメージとの関連を調べるために、知識を測定する15項目を改訂した。その知識項目の得点の高低によりイメージを比較したところ、イメージ4因子のうち「円熟性」のみが知識得点による差が認められた。
Effects of Lecture of Aging Psychology to the Student’s Knowledge and Images of The Elderly Okumura,Yumiko.,Kuze,Junko 共著 The 13th European Congress of Psychology, Final Program 218 218 20130700 研究発表要旨(国際会議) 老人心理学の講義の受講による学生の高齢者についての知識やイメージとの関連を、異なる教材を用いたクラス間で比較、検討した。その結果、高齢者についての知識や関心、高齢者とのかかわり経験に違いがないにもかかわらず、多くの具体的なエピソードが解説されているテキストを用いる方が学生の高齢者への理解を促進し、高齢者の知識やイメージが肯定的に変化する可能性が示された。
医療機関の実習での患者の自己開示に対する大学生の態度 武井祐子,中村有里,水子学,高尾堅司,奥村由美子,山田了士 共著 日本心理学会第77回大会発表論文集 373 373 20130900 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 医療機関での心理臨床実習において、患者から自己開示された際に学生がどのように判断するのか、専門教育うける機会が増えるにしたがってどのように変化するのかを検討した。その結果、患者から開示された内容については、自身が指導をうける専門家には伝えるが、基本的に第三者に伝えるべきではない内容だと意識されていることや、専門教育を受ける中で、倫理的な規範意識が高まり、守秘義務が意識されるようになる可能性が示唆された。
講義が学生の高齢者イメージにもたらす効果-教材との関連についての検討- 奥村由美子,久世淳子 共著 日本心理学会第77回大会発表論文集 1013 1013 20130900 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 老人心理学の講義受講による学生の加齢に関する知識と高齢者イメージとの関連を検討した。講義内容に関連する具体的エピソードが示されたテキストを用いた場合、より内面的な側面の理解にかかわる高齢者イメージが変化していた。さらに、イメージ因子得点の変化量について知識得点による差は認められなかった。
講義による高齢者イメージの変化に関する研究-時間の経過についての検討- 久世淳子,奥村由美子 共著 日本心理学会第77回大会発表論文集 1025 1025 20130900 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 講義受講による高齢者イメージの変化について、属性のあまり異ならない同じ学科の学生を対象に検討した。その結果、老人心理学、心理学の受講により高齢者イメージは変化しなかったが、老人心理学の受講によっては高齢者や認知症の知識は増えていることがわかった。
老年期の発達課題達成と心理的well-being 山口京子,奥村由美子 共著 関西心理学会第125回大会発表論文集 52 52 20131100 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 高齢者の心理的Well-beingを維持、促進させる支援を考えるために、老年期の発達課題達成に孫の存在や孫以外の子育て支援の有無との関連を検討した。その結果、孫のいる高齢者では統合性が生活満足度、精神的健康との間に関連がある可能性が示された。また、孫以外の子育て支援にかかわる高齢者では、次世代を育成することによって世代性や統合性が獲得され、人生全体のまとめができることから、精神的健康度が高まる可能性が示された。
認知症高齢者の過ごしやすさを高める回想法-心をこめて「聴く」ことを大切に- 奥村由美子 単著 認知症介護 日総研 2014年春号 75 80 20140300 総説・解説(商業誌) 認知症高齢者への回想法について、その位置づけや意義、実施における留意点などについて具体的に解説した。
地域での高齢者とのつきあい経験と高齢者イメージの関連 久世淳子,奥村由美子 共著 日本健康心理学会第27回大会抄録集 日本健康心理学会 68 20141100 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) これまで複数県にある大学で収集した大学生の高齢者イメージに関する調査データの再分析を行った。その結果、地域での高齢者とのつきあい経験有り群の高齢者イメージの方が能動的、積極的であり、統合柔軟的な傾向があったが、高齢者に関する知識得点と認知症に関する知識得点には差が見られなかった。この結果を久世・奥村(2014)と比較すると、異なっていたのは能動性因子でも地域での高齢者とのつきあい経験の影響が見られたという点であった。
大学生の高齢者への肯定的感情と高齢者イメージとの関連 奥村由美子・久世淳子 共著 日本心理学会第79回大会発表論文集 日本心理学会 994 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 高齢者や大学生に対する肯定的認識につながる、発達過程における親や祖父母の態度や交流のあり方を検討した。その結果、高齢者への肯定的感情が高齢者イメージとともに大学生イメージにも関連しており、発達過程における高齢者とのかかわりが、青年期の同世代への内面的な理解にもつながる可能性があると考えられた。
大学生の他世代に対するイメージ―高齢者イメージと大学生イメージの比較― 久世淳子・奥村由美子 共著 日本心理学会第79回大会発表論文集 日本心理学会 995 201509 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 大学生を対象とし、「大学生」と「高齢者」に対するイメージの構成要素を比較した。その結果、SD法イメージ・行動特性イメージでは、高齢者イメージと大学生イメージの因子構造が異なっていた。とくに行動特性イメージでは「関係性」因子が独立しており、この世代の人間関係の重要性が示されていると考えられた。
大学生を対象とした心理専門職の職業倫理教育―講義と実習経験が患者とのかかわりに関する倫理的判断にもたらす効果について― 中村有里・武井祐子・水子学・高尾堅司・奥村由美子 共著 日本心理学会第79回大会発表論文集 日本心理学会 384 201509 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 心理臨床の専門教育を受けている大学生を対象に、架空事例を用いた職業倫理教育と医療機関での実習経験が患者とのかかわりに関する倫理的判断にどのように効果をもたらすのかを検討した。その結果、調査対象者の多くが実習で倫理的困難場面に遭遇したことを報告した。講義によって実習場面での倫理的要素の気づきにつながり、実習により贈り物を提案する患者側の意図を考えられるようになるなど、抵抗感以外の変数に効果が及ぶ可能性が示された。
生涯発達の視点から認知症ケアを考える 奥村由美子 単著 日本認知症ケア学会第54回教育講演 講演資料等(セミナー,チュートリアル,講習,講義他) 我が国における認知症高齢者数は、2012年の時点ですでに約462万人に達し、今後もさらに増加していくと予測されている。認知症ケアにおいては、認知症の方それぞれへの全人的理解を深めることが一層の課題である。「今、ここ」でかかわる認知症の方や家族が、どのようなことを大切にして、どのような関係性の中で人生を過ごしてこられたのかということに関心をもち、人と人とのつながりを深めていることが求められる。本公演では、人の「生涯発達」に着目して認知症ケアについて解説した。
Comparison of mental health between caregivers currently caring for dementia patients and those that have completed caregiving. Okumura Yumiko ,Kuze Junko 共著 The 31st International Congress of Psychology, Program International Congress of Psychology 143 20170000 認知症の人を介護する家族介護者の精神的健康を維持、促進に向けた心理的援助方法を検討するための基礎的調査を行い、介護が家族介護者の精神的健康にもたらす影響を検討した。認知症介護を終了した家族介護者は、自分らしさを感じるようになる可能性が示された。しかし、精神的健康度には介護状況による差がなく、介護終了後にも早々には改善しない可能性が示された。家族介護者の精神的健康の維持、促進には、家族介護者が自己のアイデンティティの回復や維持につながる心理的介入を導入する必要性があると考えられた。
University Students’image of the elderly and their attitude toward the elderly-Comparison for their own image-.  Kuze Junko, Okumura Yumiko 共著 The 31st International Congress of Psychology,Program International Congress of Psychology 143 20170000 198名の大学生を対象に高齢者イメージと高齢者への態度に関する質問紙調査を行った。また、大学生自身のイメージについても尋ねた。その結果、高齢者イメージと自己イメージには差があり、高齢者の成熟性に関するイメージ得点は高かったが、肯定的な、あるいは活動的なイメージの得点は低かった。高齢者への態度は高齢者イメージと関連していた。自己イメージの得点には将来の職業選択が影響していた。
32nd Inernational Conference of Alzheimer’s Disease International Yumiko Okumura,Junko Kuze,Satoshi Tanimukai,Issho Matsumoto,Hiroko Masuyama,Sadao Katayama 共著 32nd Inernational Conference of Alzheimer’s Disease International,Program Alzheimer’s Disease International 59 20170000 In the support to family members caring person with dementia, it is important to consider the recognition about caring and about self as well as the age and the gender of the family members.
The 21st IAGG Congress of Gerontology & Geriatrics, program book Yumiko Okumura,Junko Kuze,Satoshi Tanimukai 共著 The 21st IAGG Congress of Gerontology & Geriatrics, program book THE GERONTOLOGICAL SOCIETY OF AMERICA 192 20170725 In dementia care, it is suggested that the support to maintain or promote the self-identity is needed for the elder family caregivers.
大学生の高齢者に関する知識と高齢者イメージ―高齢者に関する知識を測定する項目の改訂― 久世淳子,奥村由美子 共著 日本健康心理学会第30回記念大会発表論文集 日本健康心理学会 115 研究発表要旨(全国大会,その他学術会議) 高齢者に関する知識を問う項目を改訂し、高齢者、および大学生イメージへの影響を検討した。高齢者の行動特性に関する項目はもっとも正答率が低いだけでなく、高齢者の積極的イメージに影響を与えていた。

 講演・口頭発表等

タイトル 講演者 単著・共著の別 会議名 開催年月日 主催者 開催地 概要
視覚失認から視覚失語に移行した左後大脳動脈領域梗塞の1例 松田実,中村和雄,藤本直規,生天目英比古,木戸直博,鈴木則夫,小林由美子 共著 第15回日本失語症学会総会 19911200 日本失語症学会 千葉県千葉市 症例(64歳、男性、右利き)は、右同名性半盲、記憶障害、構成障害、視覚運動失調、視覚性・触覚性の物体失認などを認めた。対象物視覚認知は、対象物への熟知感がなく意味把握がほとんど出来ない時期、対象物への既知感が回復し、対象によってはそのカテゴリー名を言えることもあるが物品の使用法の手振りや言語性説明の出来ない時期、対象物の意味はほぼ把握されていることが手振りや質問への回答から確認されるが呼称はほとんど出来ない時期という過程で連合型視覚失認から視覚失語へ移行し、対象物の意味把握が改善した。
Phonological Alexia-仮名無意味綴り音読障害の機序 松田実,鈴木則夫,小林由美子,水田秀子,藤本直規,中村和雄,生天目英比古 共著 第16回日本神経心理学会総会 19920900 日本神経心理学会 千葉県千葉市 日本語の仮名は文字-音韻変換規則がきわめて規則的であるのに、仮名一文字と仮名文字列の音読が乖離している理由を示唆する症例を経験した。症例は32歳男性、右利きで、心筋症、不整脈にて加療中に脳塞栓を併発し、言語障害をきたした。CTでは左基底核、頭頂葉皮質下に低吸収域あり。口頭言語は発症当初、表出・理解とも中等度に障害された混合型失語を呈したが、1ヵ月で日常会話に不自由ない程度に回復、読みも改善し、仮名無意味綴りの音読障害が目立った。文字-音読変換を連続的に遂行する過程に障害がみられた。
痴呆患者の自己評価能力 小林由美子,松田実,藤本直規,生天目英比古,中村和雄 共著 第16回日本失語症学会総会 19921200 日本失語症学会 東京都 一般にAlzheimer型痴呆では早期に病識が失われるのに対して脳血管性痴呆では比較的末期まで病識が保たれるとされるが、系統だった検討は少ない。そこで、痴呆外来を受診した患者24名に、知能検査とともに自己の能力についての評価を尋ね、家族や検者らによる客観的評価と比較した。その結果、全24例についてもAlzheimer型痴呆の15例についても、知能検査の成績と自己評価能力の程度との相関は必ずしも強くなく、自己評価する内容が知能の程度や日常生活能力というように異なると、乖離の傾向も異なっていた。
視覚失語患者の文字認知能力の検討 松田実,鈴木則夫,小林由美子,水田秀子,藤本直規,中村和雄,生天目英比古 共著 第16回日本失語症学会総会 19921200 日本失語症学会 東京都 視覚失認から視覚失語へと移行した症例(65歳男性、右利き)の文字の視的 認知レベルを検討した。左後大脳動脈領域の脳梗塞で、発症当初は典型的な視覚失認を呈し、経過とともに対象意味把握が改善し視覚失語の状態となった。文字言語については漢字の失読失書、仮名の純粋失読が認められ、仮名音読はほとんど不能、漢字の意味理解はある程度保たれていた。文字の正誤判断、仮名文字列のlexical decision、odd word out testなどを調べたところ、漢字(単語)の具象性、抽象性による差は明らかではなかった。
重度の発語失行を呈した脳梗塞の1例 鈴木則夫,松田実,生天目英比古,藤本直規,中村和雄,小林由美子 共著 第16回日本失語症学会総会 19921200 日本失語症学会 東京都 症例(48歳男性、右利き)は肥大型心筋症、心不全にて循環器科での治療中    であったが、突然の発語不能と右上下肢脱力をきたした。麻痺は24時間以内に消失    したが発語障害は残存し、言語障害の評価と訓練を開始した。母音の口型、舌位置、 子音の構音点を模式図により説明し、母音2音節単語より構音指導を行なった。1 ヵ月間の訓練で5音節単語の発語が可能になったが、発話速度の低下、音節間の移 行のぎこちなさ、dysprosodyは持続した。
老人性痴呆における脳血流パターンと高次脳機能およびADLとの関係について 藤本直規,松田実,生天目英比古,中村和雄,高橋昌章,小林由美子,鈴木則夫 共著 第16回日本失語症学会総会 19921200 日本失語症学会 東京都 脳血流(CBF)測定は臨床上痴呆の有力な補助診断法となっているが、患者のCBF障害パターンと高次脳機能、およびADLとの関係についての報告は少ない。そこでアルツハイマー病8名、アルツハイマー型老年痴呆29名、ピック病7名、脳血管性痴呆12名、その他1名について、高次脳機能検査、精神・ADL評価およびCBFを調べた。その結果、CBF低下部位と程度の違いにより高次脳機能やADL障害が異なり、CBF測定は痴呆患者の経過を予測する上でも有用な検査であると考えられた。
錯語のないWernicke失語の2例 鈴木則夫,松田実,中村和雄,生天目英比古,藤本直規,小林由美子 共著 第17回日本神経心理学会総会 19930900 日本神経心理学会 大阪府吹田市 症例1は79歳女性、右利き。「おかしいな」と発語するのみで会話が成立しなくなった。症例2は63歳女性、右利き。高血圧と糖尿病の治療中に言葉が通じなくなり、脳梗塞の診断にて他院に入院。入院時に認められた右片麻ヒは徐々に軽快した。2例はいずれも自発語は流暢で、構音、prosodyともに正常、理解・復唱障害が強くWernicke失語と分類されたが、自由発話、課題発話ともに明らかな錯語は非常に稀であった。本2例は、Wernicke失語の理解障害と錯語発生が別の出現機序を有することを示唆している。
総合病院痴呆専門外来3年間の試み-地域のコーディネーターとして 藤本直規,小林由美子,松田実,生天目英比古,中村和雄,塩栄夫,伊藤恵美,五十里智子,宮下孝子,丸岡壽美江,森本協子,久保知津代,井上桂子,大島やえ子 共著 日本老年社会科学会第36回大会 19940900 日本老年社会科学会 新潟県長岡市 3年間に痴呆専門外来を受診した痴呆患者231名の痴呆疾患、初診時の重症度、受診経路、受診後の診断変更、合併症の程度などを確認した。地域において痴呆の診断機能強化が必要であり、痴呆患者には合併症の治療も重要である。県下の市町村や保健所などの要請に応じてケースマネージメント、家族会の指導、啓発教室への援助などを実施し、2市町村で機能訓練事業として痴呆リハを開始した。総合病院痴呆専門外来は、痴呆支援システムのコーディネーターとして十分に機能できる。
一般病院における回想法を中心とした軽症痴呆リハビリの効果について 小林由美子,藤本直規、丸岡壽美江,宮川典子,五十里智子,畑亜希代,橋本文男 共著 日本老年社会科学会第37回大会 19951000 日本老年社会科学会 大阪市 軽症痴呆患者は、メニューが合わないなどの理由でデイサービスへの参加を拒否することが多い。そこで、CDRで軽度痴呆に分類される9名を対象に、外来において回想法を中心としたリハビリを6ヶ月間行ない、その効果を検討した。その結果、自発性が高まり、物事に対する興味や関心を持てるようになった。対人関係も改善し、口数が増え、感情表現も豊かになるなど、主に精神機能や感情面が改善したことから、軽症痴呆患者への外来リハビリは短期的には効果があると考えられた。
痴呆性老人の在宅福祉・保健サービスの利用実態について 橋本文男,藤本直規,小林由美子,五十里智子,畑亜希代,丸岡壽美江,宮川典子 共著 日本老年社会科学会第37回大会 19951000 日本老年社会科学会 大阪市 病院の老人性痴呆専門外来への通院患者に地域の在宅福祉・保健福祉サービスを紹介し、その利用実態について調査した。在宅サービスについて相談時に初めて知る者がほとんどで、実際のサービス利用率は50%であったが重症度が増すごとに増加し、複数サービスを利用する割合も同様であった。サービス利用により患者の状態や家族の生活は改善していると感じられていた。必要な時に的確な情報を提供できるシステムやサービス間のネットワーク、サービス内容の充実が必要である。
外来における回想法を中心とした軽度痴呆リハビリの効果について(第2報) 小林由美子,藤本直規,成田実,丸岡壽美江,五十里智子,畑亜希代,橋本文男 共著 日本老年社会科学会第38回大会 19961000 日本老年社会科学会 岡山県岡山市 何らかの理由で居住地でのデイサービスに参加できない軽度痴呆患者に、外来での回想法を中心としたリハビリを行い、精神機能や感情面が改善しうる可能性を高次脳機能や精神機能、実施場面の様子から検討した。その結果、主に精神機能や感情面での有意な改善が認められ、3症例については4ヶ月間のリハビリ中断期間の後16ヶ月間の追跡調査を行なった。いずれも評価でも中断時には悪化し、リハビリ再開後に再び改善するなど軽度痴呆患者への外来リハビリの効果が示唆された。
一般病院外来における痴呆患者に対するグループリハビリテーションについて 五十里智子,畑亜希代,丸岡壽美江,藤本直規,成田実,小林由美子,橋本文男 共著 日本老年社会科学会第38回大会 19961000 日本老年社会科学会 岡山県岡山市 痴呆専門外来の通院するアルツハイマー型老年痴呆患者と家族を対象に作業 療法士が援助プログラムを作成し、それに基づいて痴呆リハを実施した。1年間の施 行により、患者の知的機能やADLはやや低下の傾向を見せたが、感情面では改善が みられた。家族支援プログラムによっては、痴呆の理解が深まり、患者への対応方 法が改善された。家族会も結成され、介護者間の相互援助とともに地域行政への要 望活動が行われた。MSWにより紹介された社会資源の利用数も増加した。
一般病院痴呆専門外来6年間の試み〜地域でのコーディネーターとしての役割について〜 藤本直規,成田実,小林由美子,丸岡壽美江,五十里智子,畑亜希代,橋本文男 共著 日本老年社会科学会第38回大会 19961000 日本老年社会科学会 岡山県岡山市 延べ6492名の受診があった痴呆専門外来では、診断後も地域の保健婦や福祉担当者との連携、外来での継続相談と指導のほか、合併症や問題行動に対応した。外来には不安神経症やうつ病などの患者、初期の痴呆が疑われる患者も受診し、早期受診の必要性が認められた。さらに啓発活動や地域とのネットワーク作り、軽症痴呆リハビリなど、病院内の様々な職種が保健・福祉サイドに情報を発信することで、一般病院痴呆専門外来は地域における支援体制の中で新しいサービスの開発とコーディネーターとしての役割を担うことができると考えられた。
軽度痴呆患者に対するROを中心とした外来リハビリの効果 奥村由美子,藤本直規,成田実 共著 第17回日本痴呆学会大会 19981000 日本痴呆学会 東京都 軽度痴呆患者25名を対象にROを中心としたリハビリを行なった。MMSE得点は改善方向に変化し、MENFISの認知機能、動機づけ機能障害、感情機能障害のいずれについても改善がみられた。日常生活上も積極的な外出や対人交流の増加、趣味の再開が認められた。軽度痴呆患者の中でも、比較的教育歴が高い、退職して間もない、知的欲求が高いなどの場合には現在の出来事に関する話題を好む場合がある。ROは、軽度痴呆患者のリハビリ・プログラムの一つとして有効であると考えられた。
痴呆病棟における回想法 三原静,奥村由美子,杉村八重子,和田恵介,長谷川妙子,美浪淑子,原健二 共著 第1回日本痴呆ケア学会大会 20001200 日本痴呆ケア学会 東京都 痴呆病棟に入院中の中等度痴呆患者にグループ形式での回想法を実施した。セッションは毎回約1時間実施し、言語療法士や心理士、ケアワーカーなどの多職種がかかわった。その結果患者には、表情や協調性、心気傾向、不安傾向についての改善が認められ、スタッフは対象者の日常ではみられない新たな側面に気づき、病棟でのケアに活かせるようになった。回想法は、入院中の中等度痴呆患者にとって有効であるとともに、スタッフ間の異なる観察視点を相互に活かせる機会となる。
回想法グループ実施による介護スタッフへの効果について 奥村由美子,長谷川妙子,金田貴子,三原静,久世淳子,沖田裕子,谷向知 共著 第2回日本痴呆ケア学会大会 20011200 日本痴呆ケア学会 三重県四日市市 痴呆性高齢者への回想の実施にかかわった担当スタッフに、回想法実施による痴呆性高齢者のイメージや日常生活での変化などについて調査し、回想法がスタッフにもたらす効果を、通常の病棟業務のみ担当するスタッフと比較した。その結果、担当スタッフの痴呆性高齢者のイメージは、否定的イメージから肯定的イメージに変化するとともに、日常業務での肯定的変化をあらわす回答が多く得られた。回想法は、スタッフの痴呆ケアの質を高めるのに有用であると考えられた。
痴呆の行動障害は介護度に反映されているか 水野裕,遠藤英俊,久世淳子,奥村由美子,沖田裕子,津久井緑 共著 第2回日本痴呆ケア学会大会 20011200 日本痴呆ケア学会 三重県四日市市 愛知県内の10施設において本人と家族から同意をえられた対象者の介護認定調査結果と主治医の意見書をもとに、介護保険制度における痴呆の行動障害が介護度に適切に反映されているかを検討した。その結果、痴呆群においては介護度により問題行動得点の有意な差は認められず、問題行動が多く介護が大変なケースも介護度に反映されていない実態が推察された。今回は主治医の意見書により痴呆の有無が決定されたため、世界的な臨床診断基準による検討も必要であると考えられた。
愛知県老人性痴呆疾患センター“いまいせ”における最近の相談傾向の動向 沖田裕子,津久井緑,久世淳子,奥村由美子,水野裕,井川美由紀,大栗功,橋本直季 共著 第2回日本痴呆ケア学会大会 20011200 日本痴呆ケア学会 三重県四日市市 愛知県下の老人性痴呆疾患センターにおいて過去1年間に相談を受けた208ケースの相談記録から、患者の相談内容や相談主訴、紹介経路などを調べた。その結果、相談主訴には診断や入院の希望が多く、症状や介護負担で困っている場合もあり、在宅介護の困難さから相談してくるケースが多いと考えられた。相談主訴や対応には介護保険の手続きが含まれ、介護支援専門員や在宅介護支援センターのSW、入所施設からの相談もみられ、介護保険制度との連携が必要であると考えられた。
高齢者とのかかわり度合いによる痴呆性高齢者のイメージの違いについて 奥村由美子,谷向知,久世淳子 共著 第44回日本老年社会科学会大会 20020700 日本老年社会科学会 福岡県福岡市 老人病院に入院する痴呆性高齢者の介護にかかわるスタッフが、痴呆性高齢者にどのようなイメージを抱いているかを質問紙により調査した。その結果、同居経験があり、かつ、痴呆性高齢者の介護経験が短い場合に痴呆性高齢者に対して肯定的イメージを抱いており、成長期に形成された高齢者へのイメージが業務についてからも短期間は維持される可能性が示された。しかし、介護経験が長くなるとイメージが変化する可能性もみられ、その要因を検討する必要性が示された。
高齢者および痴呆性高齢者の不安に関する研究 久世淳子,水野裕,沖田裕子,奥村由美子,橋本直季,井川美由紀,大栗功,谷向知 共著 第3回日本痴呆ケア学会大会 20021100 日本痴呆ケア学会 大分県別府市 一般高齢者と痴呆性高齢者を介護する人を対象に不安について調査した。痴呆性高齢者では、「自分の存在に関わる不安」、「健康に関わる不安」などの老年期の喪失と結びつく不安が多かった。健康で活動的な高齢者はあまり不安を感じていなかったが、「社会的な出来事に関わる不安」といった自分という存在を超えた社会全体についての不安を感じる人が多かった。「健康に関する不安」は両群にみられており、一般高齢者と痴呆性高齢者の不安には類似点と相違点があることがわかった。
愛子さんを知っていますか?-社会的出来事を用いた予定・指示の記憶促進に関する予備的研究-(第2回石崎賞受賞) 谷向知,三浦利奈,有園陽子,奥村由美子,久世淳子 共著 第3回日本痴呆ケア学会大会 20021100 日本痴呆ケア学会 大分県別府市 痴呆性高齢者にとって、不快な出来事だけでなく喜ばしい出来事も記憶にとどめやすいかを知る目的で、昨年のわが国最大の慶事であった「愛子さま誕生」に関する質問を行ない、検討した。その結果、食事をしたことを忘れている高齢者であっても、直接経験したわけではない社会的出来事(慶事)を再生・再認することが可能であった。本人が関心を示す出来事に連動して新しい情報を提供することで、その内容の再認が可能になれば、痴呆性高齢者の混乱が減少し介護・介入も行いやすくなると考えられた。
痴呆性高齢者と介護職員のグループワーク-痴呆性高齢者の変化と職員に意識変容について- 窪内敏子,松井有加里,藤井恵子,原田幸,沖田裕子,奥村由美子 共著 第3回日本痴呆ケア学会大会 20021100 日本痴呆ケア学会 大分県別府市 デイサービスを利用する痴呆性高齢者を対象にセミ・クローズド形式の5回の回想法を行ない、その効果を検討した。実施中は、高齢者の回想を聴くことを中心に、高齢者と職員の意見交換をしやすくするように配慮した。その結果、高齢者には落ち着きが増し、活き活きと積極的に自分の意見を発言するなど、存在意識を高める機会となったと考えられた。職員にとっては高齢者への認識が肯定的に変化するなど、自分の介護に対する姿勢を見つめなおす機会になったと考えられた。
老人性痴呆
疾患センター利用状況からみた痴呆性高齢者及び家族に必要な支援のあり方
沖田裕子,久世淳子,奥村由美子,水野裕,井川美由紀,大栗功, 橋本直季 共著 第3回日本痴呆ケア学会大会
20021100 日本痴呆ケア学会 大分県別府市 老人性痴呆疾患センターの受診者を対象に3ヶ月後の追跡調査を行ない、痴呆性高齢者及び家族に必要な支援のあり方を検討した。その結果、老人性痴呆疾患センターで相談や診断を受けることにより、行動障害、認知機能、介護負担は軽減される可能性のあることが示された。また、改善のためには、医療機関との継続的な関わりも重要であり、とくに症状進行に不安を持っているという点について、近くの医療機関等で継続的な相談を受けられることも重要であると考えられた。
痴呆性高齢者にかかわる専門職がいだくイメージの違いに関与する要因について 奥村由美子,谷向知,久世淳子 共著 第3回日本痴呆ケア学会大会 20021100 日本痴呆ケア学会 大分県別府市 痴呆性高齢者にかかわる専門職の痴呆性高齢者へのイメージを調査し、専門職の年齢や痴呆介護における経験年数、これまでの高齢者とのかかわり度合いなどとの関連から、イメージの違いに関与する要因を検討した。その結果、年齢や経験年数によって抱くイメージに違いがみられる可能性が示され、また、イメージは40歳頃に変化する傾向を認めた。イメージの違いは、実際の介護での配慮の幅を広げ、スタッフの役割分担にも活かすことができると考えられる。
痴呆介護にかかわる専門職がいだくイメージの違いに関与する要因について-高齢者と痴呆性高齢者へのイメージの違いを中心に- 奥村由美子,谷向知,久世淳子 共著 第45回日本老年社会科学会大会 20030600 日本老年社会科学会 名古屋市 痴呆介護にかかわる専門職が痴呆性高齢者に抱くイメージの違いが、介護・介入の姿勢や各介護者のストレスに影響を及ぼす可能性がある。そこで、痴呆介護にかかわる専門職の高齢者および痴呆性高齢者へのイメージを質問紙により調査したところ、年齢や経験年数、高齢者とかかわった時期やその度合いによって、高齢者と痴呆性高齢者のイメージが異なっていた。イメージの違いは介護における援助姿勢の質や介護の役割分担、さらには今後の教育内容の検討に活かすことができる。
ワークショップ「高齢者における回想研究-基礎研究と臨床研究から-」(話題提供) 志村ゆず,伊波和恵,野村信威,長田久雄,佐々木直美,奥村由美子,榎本博明,野村豊子,長田由紀子 共著 日本心理学会第67回大会 20030900 日本心理学会 東京都 「痴呆性高齢者のくらしを支える回想法」と題して痴呆性高齢者への回想法の効果を概観し、実施場面と日常生活場面への効果の波及を確認した。痴呆性高齢者は、専門職や家族からの適切な支援によって落ち着いてその人らしく暮らせる可能性が高まる。回想法により専門職や家族が高齢者の新たな側面やより良い関わり方を知ることができる点にも触れ、回想法の実施が痴呆性高齢者の日常生活の活性化への架け橋になりうるという、連続した視点での回想法の意義について報告した。
地域にくらす高齢者の介護(その1)-介護負担感を中心に- 久世淳子,奥村由美子 共著 日本心理学会第67回大会 20030900 日本心理学会 東京都 愛知県下にある地方自治体で、在宅で要介護認定を受けた高齢者の介護者752名について、質問紙調査により介護負担感と要介護度などとの関連を検討した。その結果、地域で暮らす高齢者の介護者の負担感には、「要介護者との間に生じる負担感」、「要介護者以外の人との間に生じる負担感」、「継続意志」の3つがあり、介護者の性別や生活形態、および要介護者の要介護度が「要介護者との間に生じる負担感」と関連することが示された。
地域にくらす高齢者の介護(その2)-介護者の痴呆症に関する情報- 奥村由美子,久世淳子 共著 日本心理学会第67回大会 20030900 日本心理学会 東京都 愛知県下にある地方自治体で、在宅で要介護認定を受けた高齢者の介護者752名の介護負担感と痴呆に関する情報の有無などとの関連を検討した。痴呆症に関する情報は「テレビや新聞」から多く入手されており、3割強では要介護者について痴呆症を疑っていた。その子どもが気づく場合が多く、その症状は見当識障害や記憶障害などであった。介護負担感は要介護者の痴呆症の疑いと関連していたが、痴呆症に関する情報の有無とは関連しなかった。情報内容や理解度の検討も必要である。
心理検査を用いた作話の判定と家族指導の試み 谷向知,三浦利奈,有園陽子,奥村由美子,久世淳子 共著 第4回日本痴呆ケア学会大会 20031100 日本痴呆ケア学会 宮城県仙台市 病院の物忘れ外来を受診する痴呆性高齢者を対象に、日常で介護者の混乱を招きやすい作話について、①作話がみられる痴呆性高齢者を既存の検査を用いて判定することは可能か、②作話の実態を介護者に上手く理解していただく検査は何か、を検討した。初診時に検査できるMMSEでは、3単語再生の正答数は作話あり群で高く、得点化されないが自由再生の中で虚再認が増加していた。作話を認める痴呆性高齢者では発話量全体が多く、作話を認めない群では、自信をもてないものに対して抑制的な行動パターンを示す可能性があるのではないかと考えられた。
施設に暮らす痴呆性高齢者のコミュニケーション評価表作成の試み-回想法参加者への効果測定を中心に- 金田貴子,奥村由美子 共著 第4回日本痴呆ケア学会大会 20031100 日本痴呆ケア学会 宮城県仙台市 回想法実施による参加者の変化の評価には既存の観察式評価表を用いてきたが、例えば評価段階が大まかな程度であると職員間で意見が分かれることがあり、施設の種類によっては評価しにくい項目も含まれる。そこで、職員間で覚醒や集中力、状況の理解など、人とコミュニケーションをとる上で必要な26項目を設定し、評価段階についての具体的な表現も加えた。回想法実施による効果を実際に評価した例を報告し、具体的で対象者の状態をとらえやすいという職員の感想も紹介した。
痴呆性高齢者への回想法における評価方法と実施回数について 奥村由美子,窪内敏子,久世淳子,原田和佳,数井裕光,谷向知 共著 第4回日本痴呆ケア学会大会 20031100 日本痴呆ケア学会 宮城県仙台市 痴呆性高齢者への回想法について、その評価方法や実施回数については検討の段階にある。そこで5回という短期のグループ回想法を実施し、その効果を語想起課題による語彙数の変化により検討した。回想法実施後の語彙数は初回にくらべて最終回では増加し、回想法実施により語彙数が増加することともに、簡便な語想起課題が痴呆性高齢者への回想法の評価に有用である可能性が示された。また、短期間の回想法を、痴呆性高齢者の様々な生活場面に導入しやすい可能性が示された。
要介護者の痴呆の有無と介護者が必要とする情報に関する研究 奥村由美子,久世淳子,樋口京子,門田直美,加藤悦子,近藤克則 共著 第46回日本老年社会科学会大会 20040700 日本老年社会科学会 宮城県仙台市 A県下7自治体での介護保険適正化事業の中で「介護者調査」を行い、3076による回答から、要介護者の痴呆の有無により必要とされる情報を検討した。要介護者の介護に必要な情報は、痴呆の有無によってその入手経路や役立つ程度、必要な内容が異なる傾向があった。要介護者が痴呆を有する場合は介護支援専門員から入手されやすく、役立つ情報と感じられるなど、要介護者の状態によって介護者が情報を入手しやすい手段や、必要な内容の優先順位、具体性が異なると考えられた。
介護負担感尺度に関する研究-NFU版介護負担感尺度の改訂- 久世淳子,奥村由美子,樋口京子,門田直美,加藤悦子,近藤克則 共著 第46回日本老年社会科学会大会 20040700 日本老年社会科学会 宮城県仙台市 NFU版介護負担感尺度について、介護保険導入から4年経過後の負担感を測定するために改訂を試みた。質問項目は介護保険導入後の因子分析結果から3因子10項目を選択し、新たに2項目を加えて12項目とした。2県下10保険者を対象に自記式の留め置き調査を行い、3119名による回答の因子分析から原版と同様の「主観的負担感」、「介護の継続意志」、「世間体」の3因子を抽出した。2つの県における介護者悉皆調査から、改訂版尺度には十分な信頼性と妥当性があると考えられた。
高齢者虐待の発生割合とリスクタイプ別にみた事例の特徴-7271名を対象にした地域悉皆調査の結果から- 加藤悦子,近藤克則,久世淳子,門田直美,樋口京子,奥村由美子 共著 第46回日本老年社会科学会大会 20040700 日本老年社会科学会 宮城県仙台市 A県下7保険者を対象に「介護状況調査」と「介護者調査」を実施し、在宅で暮らす要介護高齢者への放置および過干渉、身体的・心理的・経済的虐待の発生割合などを調べた。その結果、自治体により差はあるが虐待は平均2割も存在し、地域での虐待防止に向けた援助システムを整備する重要性が示唆された。また、放置や過干渉、虐待の事例にはホームヘルプやデイサービスが利用される割合が高く、関連職員には介護者支援を含め、事例への具体的な対応に関する研修が必要である。
要介護者の状態と介護者(1)-介護負担感との関連について- 久世淳子,奥村由美子,樋口京子,門田直美 共著 日本心理学会 第68回大会 20040900 日本心理学会 大阪府吹田市 A県下の7保険者を対象に介護者の生活状況や介護負担感などからなる自記式調査を留め置き法で行ない、2712名による回答を分析した。要介護者が身体障害軽度・痴呆重度群では負担感や緊張が強まり、精神的に追い詰められている状況が認められた。身体障害重度・痴呆重度群では緊張とともにやりがいも感じられていたが、本人の希望や反応を確認できないことへの負担が強くなっていた。とくに痴呆重度群の介護者には、夜間睡眠の確保や精神的休息を目的とする支援が必要である。
要介護者の状態と介護者(2)-介護者の生活状況との関連について- 奥村由美子,久世淳子,樋口京子,門田直美 共著 日本心理学会 第68回大会 20040900 日本心理学会 大阪府吹田市 A県下の7保険者を対象に介護者の生活や介護の状況、抑うつ傾向および介護負担感などからなる自記式調査を留め置き法で行ない、3076名による回答を分析した。全体的に介護者には女性が多い。とくに要介護者が痴呆の場合には娘や嫁が多く、同居しており、6割が介護を代わってくれる人がいない状況であった。外出の頻度も少なく、主観的健康感が低い、抑うつ傾向にある割合も痴呆なしの群より多かった。支援体制は、要介護者の状態や介護者要因をふまえて検討される必要がある。
回想法グループ実施による介護スタッフへの効果について(The effect of reminiscence group therapy for professional caregivers) 奥村由美子,長谷川妙子,三原静,金田貴子,久世淳子,谷向知 共著 国際アルツハイマー病協会第20回国際会議・京都2004抄録集(20th International Conference of Alzheimer’s Disease International Kyoto 2004) 20041000 国際アルツハイマー病協会 京都市 痴呆性高齢者への回想法グループにかかわる介護スタッフに、回想法グループ実施前後に、痴呆性高齢者のイメージと日常業務への態度に関する質問への回答を求めた。回想法グループ実施後には、スタッフの痴呆性高齢者へのイメージは肯定的に変化し、日常業務の態度も肯定的である回答が多くみられた。回想法グループに介護スタッフが参加することによって、痴呆性高齢者の状態の把握や理解の幅を広げ、日常のケアの質を高めるために有用であると考えられた。
Yumiko Okumura, Junko Kuze, Katsunori Kondo A study on the emergence of problematic behaviors of the walkable elderly with dementia 共著 The International Society for Gerontechnology,5th Conference on Gerontechnology 20050500 The International Society for Gerontechnology 名古屋市 日本の愛知県下10自治体における介護保険認定調査から、「障害老人の日常生活自立度」がランクJ/Aで、「痴呆性老人の日常生活自立度」がランクⅡ/Ⅲに該当し、視覚と聴覚が正常な468名について、痴呆度による2群間で問題行動の出現傾向を比較した。その結果、J/A・Ⅱ群に比べてJ/A・Ⅲ群の方が問題行動の出現する割合が多く、問題行動には痴呆度の違いが影響することや問題行動が意思疎通の能力に関連して出現することが示された。認知症高齢者への援助においては、日常の支障となる問題にあわせて工学を適用することが必要である。
介護高齢者の施設入所と介護者(その1)-施設入所による変化を中心に- 奥村由美子,久世淳子 共著 日本心理学会第69回大会 20050900 日本心理学会 東京都 愛知県下A市の在宅で要介護認定を受けた高齢者の介護者に、NFU版介護負担感尺度や施設の情報などに関する質問紙調査を実施し、既に施設に入所中の154名の回答を分析した。その結果、要介護者の施設入所の理由は要介護者の状態や介護者の健康状態の悪化、専門職の勧めによるもので、入所施設については施設の評判や介護の緊急の受け皿としての対応、場所の利便性から選択されていた。入所後に要介護者の状態は悪化した場合が多かったが、介護者自身の生活は改善されていた。
久世淳子,奥村由美子 要介護高齢者の施設入所と介護者(その2)-介護負担感を中心に- 共著 日本心理学会第69回大会 20050900 日本心理学会 東京都 愛知県下のA市に在住する、在宅で要介護認定を受けた高齢者の介護者に、NFU版介護負担感尺度や施設の情報などに関する質問紙調査を郵送法により実施し、すでに施設入所している50名の回答を分析した。全体的負担感は、在宅者に比べて「非常に大きな負担である」と回答する割合が多かったが、中でも、入所後に要介護者の状態が悪くなったという場合に負担感が高く、要介護者の状態の認識が介護者の負担感に影響している可能性が示された。
認知症高齢者にかかわる介護スタッフの認知症介護に関する自己評価 谷向知,奥村由美子,久世淳子,朝田隆 共著 第6回認知症ケア学会大会 20051000 日本認知症ケア学会 島根県松江市 各種高齢者施設で認知症高齢者にかかわるスタッフに認知症の症状への理解度や経験、認知症の知識などを調査した。スタッフが相談や介護を担う経験と理解度は相関し、各症状の経験と介護負担感にも正の相関を認めた。とくに「幻覚」、「妄想」、「興奮」への負担感が高く、知識や経験があっても限界があることが示された。ADやVDはよく知られていたがPiDやDLBの知識は不十分であった。認知症はそれぞれ異なる特徴的な症状を呈するために、各疾患と対応についての教育が必要である。
認知症高齢者の心理理解と生活の捉え方「心理的理解」 奥村由美子 単著 愛知県認知症介護実践者研修 20060700 愛知県 愛知県名古屋市 老年期の心理、認知症性疾患、および認知症の非薬物療法について解説した。
ケアを視野にいれた認知症の入院とその効果について(第6回石崎賞受賞) 谷向知,池嶋千秋,飯嶋佳路,奥村由美子,白川洋子,朝田隆 共著 第7回認知症ケア学会大会 20060900 日本認知症ケア学会 北海道札幌市 認知症患者への1-6週間程度の入院診療によって、我々の経験では認知機能障害の程度が進行した症例はみられなかった。退院後、在宅介護を行なう中で認知症の進行を訴える家族があるが、これは介護教育を通じて介護者が認知症の本人に関心を持ち、これまで気づかなかった症状について的確に判断できるようになったための一過性のものであった。独居の場合には、入院精査を通して起床時から就寝までの観察評価を行うことにより服薬や摂食などの問題が鮮明になり、施設内での対応も含め、退院後の円滑な生活や介入が可能になったケースを認めた。
認知症の精査入院とその効果について 谷向知,飯嶋佳路,白川洋子,池嶋千秋,奥村由美子,水上勝義,朝田隆 共著 第25回日本認知症学会大会(6th Annual Meeting of International College of Geriatric Psychoneuropharmacology : ICGP合同開催国際大会) 20061000 日本認知症学会(International College of Geriatric Psychoneuropharmacology : ICGP合同開催国際大会) 広島県広島市 筑波大学附属病院701病棟では軽度認知症患者への精査入院を行っている。独居の場合に家族が気づいていない生活面の困難さが気づかれ、事故を未然に防ぐことができ、本人が社会資源の活用を拒む場合に一定期間の集団生活により退院後に施設利用やヘルパーによる介入が可能になるケースもある。軽度認知症の場合は環境に順応できる能力が保たれており混乱が少なく、早い段階で、介護体制の検討・整備されていない状況での介護負担の増大を防ぐためにも、精査入院は有用である。
認知症介護に携わる専門職が持つ認知症・健常高齢者へのイメージ-BPSDへの負担感との関連- 奥村由美子,谷向知,久世淳子,朝田隆 共著 第25回日本認知症学会大会(The 6th Annual Meeting of International College of Geriatric Psychoneuropharmacology : ICGP合同開催国際大会) 20061000 日本認知症学会(International College of Geriatric Psychoneuropharmacology : ICGP合同開催国際大会) 広島県広島市 認知症介護に携わるスタッフを対象に、10項目のBPSDへの介入経験やその負担感、認知症・健常高齢者へのイメージを調査した。その結果、「幻覚」、「作話」、「妄想」、「興奮・暴言・暴力行為」への負担感が大きいほど認知症高齢者イメージは否定的で、4つの症状への負担感得点合計と健常高齢者イメージにも正の相関を認めた。専門職は、様々な状態にある高齢者に意識して別の視点でもかかわることや、BPSDへの対応には職場内や職種間での連携をとり負担感の軽減を図ることが重要である。
認知症の理解と心理的援助 奥村由美子 単著 岡山県岡山市西地域包括支援センター介護予防教室 20061000 岡山県岡山市 岡山県岡山市 老年期の心理、認知症性疾患、および認知症の非薬物療法について解説した。
学生の高齢者イメージ(1)-イメージ測定方法の検討- 久世淳子,奥村由美子 共著 日本心理学会第70回大会 20061100 日本心理学会 福岡県福岡市 大学生91名を対象に、認知症に関する知識と主観的知識、および認知症高齢者と健常高齢者のイメージを調査し、知識とイメージの測定方法を検討した。その結果、認知症の知識度得点と認知症に関する主観的な知識度とは相関しておらず、異なる側面を測定する尺度として用いることができることがわかった。イメージについては先行研究をもとにSD法などの3種類を用いたが、因子分析の結果、異なる側面を測定する因子が抽出されていると判断した。
学生の高齢者イメージ(2)-認知症高齢者と健常高齢者のイメージに関連する要因- 奥村由美子,久世淳子 共著 日本心理学会第70回大会 20061100 日本心理学会 福岡県福岡市 学生の高齢者イメージ(1)で検討した測定方法を用いて検討をすすめた。その結果、大学生の認知症高齢者と健常高齢者のイメージには、親や祖父母の望ましい態度や身近なかかわりが影響する可能性が示されたが、イメージの内容は、認知症高齢者と健常高齢者とでは異なっていた。認知症高齢者については、認知症の知識が少ない方がイメージは肯定的であったが、奉仕活動などの経験がある場合にもイメージは肯定的であったことから、実際にかかわることの必要性も示された。
認知症高齢者の心理 奥村由美子 単著 岡山県認知症介護実践者研修 20061100 岡山県 岡山県岡山市 老年期の心理、認知症性疾患、および認知症の非薬物療法について解説した。
認知症高齢者への心理的援助-回想法について- 奥村由美子 単著 岡山県赤磐市介護者教室 20061200 岡山県赤磐市 岡山県赤磐市 老年期の心理、認知症性疾患、および認知症の非薬物療法、回想法について解説した。
学生の高齢者イメージ(4)-イメージと認知症に関する知識,高齢者との関わりの関係- 久世淳子,奥村由美子 共著 日本心理学会第71回大会 20070900 日本心理学会 東京都 大学生の高齢者イメージを検討した第2報と第3法では対象学生が異なり、イメージの因子構造やその関連要因が異なった。2つの調査データを併せて分析したところ、イメージについては第3報と同じ因子構造が得られた。また、祖父母を好きであったり親の祖父母の態度に思いやりを感じた学生は高齢者イメージの得点が高く、高齢者を好きであったり親の祖父母以外の高齢者に思いやりを感じた学生は認知症高齢者イメージの得点が高かった。第2報と第3報での異なる結果は、高齢者との関わりに関連する可能性が高いと考えられた。
学生の高齢者イメージ(3)-医療福祉系大学生への調査より- 奥村由美子,久世淳子 共著 日本心理学会第71回大会 20070900 日本心理学会 東京都 医療福祉系大学で老人心理学を受講する学生に認知症高齢者と健常高齢者のイメージを測定した。祖父母への感情が肯定的である場合や親の祖父母への態度に思いやりを感じる場合に健常高齢者の肯定的イメージに強く関連していたが、肯定的感情を高齢者全般に持っていたり親が他の高齢者に接する態度に思いやりを感じていると、認知症高齢者のイメージにも関連する可能性が示された。より広い関係での関わり体験や親の態度が高齢者イメージに良い影響を及ぼす可能性が示された。
グループ回想法実施によりみられたグループホーム入居者の変化 -自助的交流が展開された事例より- 奥村由美子,長谷川妙子,上山加代子,谷向知 共著 第8回日本認知症ケア学会大会 20071000 第8回日本認知症ケア学会 岩手県盛岡市 グループホームで暮らす認知症高齢者を対象に、2つのユニットにおいて5回のグループ形式での回想法を実施した。回想時には、毎回楽しく時代を振り返る会話が展開され、積極的な相互交流が行なわれた。語想起課題による語彙数が増加する傾向も認めた。しかし、日常生活での変化はユニットにより異なった。もともと相互交流がもたれていたユニットでは、回想法参加者の声かけにより複数の入居者が集うようになった。もう1つのユニットでは回想法参加者が、他者と交流しにくかった非参加者にも声をかけて、テーブルで一緒に歓談するようになった。
Effect to professional caregivers of reminiscence group therapy for the elderly with dementia Yumiko Okumura, Satoshi Tanimukai, Toshiko Kubouchi, Taira Nagatani, Takashi Asada 共著 IPA 2007 Osaka Silver Congress 20071000 International Psychogeriatrics Association 大阪市 介護専門職が高齢者に肯定的イメージを持っているとケアの質が高まるといわれる。そこで、介護専門職が認知症高齢者へのグループ回想法の実施にかかわることによる認知症高齢者イメージの変化を、日常会話グループにかかわった専門職、通常の介護業務のみ行なった専門職と比較した。その結果、回想法にかかわった専門職においてのみ、認知症高齢者のイメージが有意に肯定的に変化した。回想法では、日常の介護では見られないような認知症高齢者の生き生きとした様子やそれぞれの人生の歴史を知り、認知症高齢者への理解を深める機会となると考えられた。
認知症高齢者を介護する施設介護スタッフのストレッサーと介護信念および仕事の魅力の関係について 後藤陽子,奥村由美子,鴨野元一 共著 岡山心理学会第55回大会 20071200 岡山心理学会 岡山県倉敷市 A県の特別養護老人ホーム6施設で認知症高齢者を介護する介護職を対象に、仕事の魅力、ストレッサー、情動状態、介護への認識に関する質問紙調査を実施した。ユニット制担当者は、認知症高齢者への介護は何らかの成果を生み出すという信念をもち、認知症高齢者が特定の欲求や感情をもつ存在であると考えていること、業務上の負荷を感じることが少ないことが示されたが、その一方で情動状態が高く体調はよくない傾向も示された。ユニットケアに伴う介護負担を考慮し、仕事の魅力を検討するとともに、マネジメントが必要であると考えられた。
在宅高齢者の地域社会的活動-主観的幸福感および自己開示との関連 吉田章子,奥村由美子 共著 岡山心理学会第55回大会 20071200 岡山心理学会 岡山県倉敷市 A市在住の在宅高齢者を対象に社会的活動、主観的幸福感、自己開示などに関する質問紙調査を実施した。社会的活動あり群は、なし群にくらべて、主観的幸福感得点と自己開示得点がいずれも高く、社会活動あり群では両得点の相関も認められた。他者との交流によって老いを受容し心理的に自分に満足感を得られていることや、社会的活動が従来指摘されてきたような主観的満足感だけではなく自己開示にも関連することがわかり、高齢者の社会的活動の意義が示唆されたと考えられた。
認知症高齢者への回想法の実践
奥村由美子 単著 大分県社会福祉介護研修センター公開介護教室
20080300 大分県 大分県 老年期の心理、認知症性疾患、および認知症の非薬物療法、回想法について解説した。
認知症高齢者への回想法の実践
奥村由美子 単著 認知症ケア懇話会 20080300 川崎医科大学 岡山県倉敷市 老年期の心理、認知症性疾患、および認知症の非薬物療法、回想法について解説した。
若年性認知症患者を介護する主介護者の負担に関する検討 野瀬真由美,池嶋千秋,奥村由美子,児玉千稲,増田元香,朝田隆 共著 第23回日本老年精神医学会大会 20080600 日本老年精神医学会 神戸市 4つの若年性認知症の家族会を通じ、65歳未満での発症が推測される認知症患者の家族と介護者に調査票を配布した。患者は男性30名、女性11名で、疾患名はアルツハイマー病が最も多く、主介護者は女性、続柄は妻が最も多かった。副介護者のいる主介護者は介護負担が低く、抑うつ度の高い主介護者や経済的負担の高い主介護者では介護負担が高かった。家族会に所属し、心理的サポートや情報提供を受けている介護者であっても負担感には差があることや、若年性認知症のための経済的支援策の必要性が示唆された。
Factors related to the student’s image of elderly people Okumura,Yumiko.,Kuze,Junko 共著 The XXIX International Congress of Psychology 20080700 International Congress of Psychology ベルリン,ドイツ 高齢者介護の質の向上には、専門的知識とともに高齢者への肯定的イメージもつことが関連する可能性があるが、人格発達段階での形成要因にも着目する必要がある。大学生を対象に高齢者へのイメージを測定したところ、祖父母だけではなく、より広い関係での高齢者との関わり体験や高齢者に対する親の態度が、高齢者のイメージにも良い影響を及ぼす可能性が示された。発達過程において、高齢者と柔軟な関わり体験をもつことや親の望ましい態度をみて育つことが重要である。
Knowledge of dementia and the image of elderly people Kuze,Junko.,Okumura,Yumiko 共著 The XXIX International Congress of Psychology 20080700 International Congress of Psychology ベルリン,ドイツ 個人が持つ高齢者に関する知識が高齢者イメージに影響することが知られている。本研究では、認知症に関する知識との関係について検討した。大学生を対象とした10項目からなる認知症に関する知識を問うテストを作成し、その得点による3群間で健常高齢者、および認知症高齢者のイメージを比較したところ、両者のイメージに差が見られた。認知症に関する知識は、認知症高齢者のイメージに影響を与えるだけでなく、健常高齢者のイメージにも影響を与えていることがわかった。
介護スタッフのもつ介護信念がストレッサー認知におよぼす影響に関する研究 後藤陽子,奥村由美子,鴨野元一 共著 日本心理学会第72回大会 20080900 日本心理学会 北海道札幌市 A県の特別養護老人ホーム6施設で認知症高齢者の介護に関わるスタッフ181名を対象に、ストレッサーの体験や介護への認識について調査した。その結果、介護に成果の信念や欲求の信念が高ければ、「同僚とのコンフリクト」を体験する頻度が少なく、「業務量の負荷」の体験頻度は多かった。自分の仕事の成果を信じ、利用者が欲求をもつ存在であるという信念をもつことで主たる関心が利用者に向き、相対的に同僚との間に起こるコンフリクトを感じにくくさせる一方で、業務の質・量の高まりが、業務量の負荷を感じやすくさせるのではないかと考えられた。
大学生の認知症に関する知識について-認知症に関する知識を測定する項目の改訂- 久世淳子,奥村由美子 共著 日本心理学会第72回大会 20080900 日本心理学会 北海道札幌市 これまでの認知症に関する知識を測定するための項目は、正答率が高いこと
学生の高齢者イメージ(5)-イメージの違いをもたらす要因- 奥村由美子,久世淳子 共著 日本心理学会第72回大会 20080900 日本心理学会 北海道札幌市 医療福祉系大学で心理学関連の科目を受講する大学生の高齢者へのイメージについて、これまでの実施してきた検討結果との比較から、高齢者イメージの違いをもたらす要因を検討した。新たに、柔軟性のイメージについて高齢者への肯定的感情や親の態度への評価などとより関連しやすいことや、高齢者全般への肯定的感情が健常高齢者と認知症高齢者のイメージにより有意に関連する可能性が示され、今回の対象が高齢者への関心がより高いことと関連するのではないかと考えられた。
認知症高齢者への回想法(3回連続講座) 奥村由美子 単著 大学コンソーシアム岡山 吉備創生カレッジ 20081000 大学コンソーシアム岡山 岡山県岡山市 老年期の心理、認知症性疾患、および認知症の非薬物療法、回想法について解説した。
若年性認知症患者とその家族の負担に関する検討 野瀬真由美,池嶋千秋,奥村由美子,児玉千稲,増田元香,朝田隆 共著 第24回日本老年精神医学会大会 20090600 日本老年精神医学会 神奈川県横浜市 若年性認知症の4つの家族の会と筑波大学の外来の患者と家族を対象に、臨床症状と生活状況に関する調査を実施した。回答した介護者は妻が多く、患者は在宅患者、診断病名はアルツハイマー病、推定発症年齢は55-59歳が最多であった。患者の年齢が若く経済状況が悪化している場合に経済負担感がより強かった。介護者が男性の場合には、患者の推定発症年齢が高いほど介護者の抑うつ度得点は高くなるが、女性の場合には介護負担感、介護者の現年齢、経済負担感が高く、副介護者がいない場合に抑うつ度がより高くなる傾向が認められた。
大学生の高齢者に関する知識 久世淳子,奥村由美子 共著 日本心理学会第73回大会 20090800 日本心理学会 京都市 大学生を対象にパルモアのFAQなどからなる質問紙調査を実施し、加齢および高齢者についての知識を測定する項目を検討した。FAQのうち、時代に合わない項目は日本語の表現を変更した。FAQについては、平成2年に奈良県医師会が看護学生に実施している。今回、6項目で正答率が10%高く、3項目で10%低かった。実施時期に約18年の違いがあるが、表現をかえた項目についての正答率にあまり差はなく、今回の変更はあまり問題がないと判断した。また、高齢者イメージには、認知症よりも高齢者に関する知識が関係することが明らかになった。
学生の高齢者イメージ(6)-「健常高齢者」と「高齢者」のイメージ- 奥村由美子,久世淳子 共著 日本心理学会第73回大会 20090800 日本心理学会 京都市 心理学関連科目を受講する学生に、「健常高齢者」と「高齢者」という語により
介護スタッフの「仕事の魅力」に影響を及ぼす業務体験に関する研究 後藤陽子,奥村由美子 共著 日本健康心理学会第22回大会 20090900 日本健康心理学会 東京都 AntonovskyのSOC概念の構成要素である「有意味感」に注目し、認知症介護に携わるスタッフの「肯定的感情」と「有意味感」が「仕事の魅力」に及ぼす影響を質問紙調査により検討した。対象はA県内の認知症対応型グループホーム23施設のスタッフ277名であった。認知症介護に携わるスタッフが仕事に対して感じる魅力を高めるには、利用者とともに存在することによってもたらされる肯定的感情を多くもつことや、介護スタッフにとっての人生の意味を高める必要があることが示唆された。
認知症の診断から治療の最前線
浦上克哉,妻井令三,安東保夫,奥村由美子,久保均 共著 第37回日本放射線技術学会秋季学術大会 市民公開シンポジウム
20091000 日本放射線技術学会 岡山県岡山市 認知症性疾患に対する治療として、認知症の非薬物療法について解説した。
認知症高齢者への回想法心理的援助-回想法を中心に-
奥村由美子 単著 滋賀県竜王町介護予防サポーター養成講座 20091000 滋賀県竜王町 滋賀県竜王町 老年期の心理、認知症性疾患、および認知症の非薬物療法、回想法について解説した。
講義中における大学生の私語-着席位置との関連- 髙尾堅司,水子学,三野節子,奥村由美子 共著 岡山心理学会第57回大会 20091200 岡山心理学会 岡山県高梁市 大学教育の質の低下を防ぐ要因を検討するために、大学生の講義中の私語に着目した。私語を「教員が許可した発言を除き、この講義中に学生同士で行なった私的な発言」と定義し、講義時の着席位置別にみた私語内容や実施度および私語の既定因の違いを検討した。その結果、後列に着席する学生ほど、講義に関係するしないを問わず私語を行なっていた。後列に着席する学生の私語の既定因は、講義担当者への好感のみであり、受講生自身の目的意識や講義内容とともに、教員への肯定的な情緒的評価も私語の抑制力になると考えられた。
認知症ケアの諸潮流ー回想法とその周辺-
奥村由美子 単著 日本社会事業大学専門職大学院スキルアップ講座Ⅵ 20100200 日本社会事業大学 東京都 老年期の心理、認知症性疾患、および認知症の非薬物療法、回想法について解説した。
認知症ケアと回想法
奥村由美子 単著 滋賀県大津市認知症研修 20100300 滋賀県大津市 滋賀県大津市 老年期の心理、認知症性疾患、および認知症の非薬物療法、回想法について解説した。
MMSE得点による回想法の効果-認知症高齢者の日常生活への広がりー 奥村由美子,谷向知,朝田隆 共著 第25回日本老年精神医学会大会 20100600 日本老年精神医学会 熊本県熊本市 病院とグループホームで認知症高齢者への5回のグループ回想法を実施し、その効果をMMSE得点の異なる2群で比較した。回想法実施後には語想起課題の語彙数はいずれの群でも増加し、語彙数変化のパターンに差はなかったが、日常生活の様子には2群間で差が認められ、MMSE15点以上の方が評点の変化が大きかった。MMSE得点を指標に回想法の効果の違いがみられたことは、対象となる認知症高齢者に回想法を導入する目的を明確にでき、効果の確認も行ないやすくなると考えられた。
老人心理学講義による高齢者イメージの変化 奥村由美子,久世淳子 共著 日本心理学会 20100900 日本心理学会第74回大会 大阪府吹田市 大学で老人心理学を受講する学生に、講義前後に認知症に関する知識や高齢者イメージ、高齢者とのかかわりに関する質問紙調査を実施した。講義受講により、じっくりと高齢者に関心を向けることにより理解が深まるような側面に関する高齢者イメージが肯定的に変化する可能性が示された。それは、これまで高齢者とかかわる機会をあまりもっていない、祖父母以外の高齢者に対する親の態度に思いやりを感じていない、高齢者に肯定的な感情を持っていないという場合に関連していた。
介護スタッフが業務を通して獲得する人生の意味 後藤陽子,奥村由美子 共著 日本心理臨床学会第29回大会 20100900 日本心理臨床学会 宮城県仙台市 A県内の認知症高齢者対応型グループホーム4施設の介護スタッフ7名を対象に、「印象深い1人の利用者とのエピソードとその体験で得たもの」に関する非構造化面接を実施した。得られた回答を文書化し、「人生の意味」に関連するキー・フレーズを抽出、KJ法を用いてカテゴリー化した。その結果、介護スタッフが利用者への尊重と尊敬の念をもち、自分の内面の変化に気づき成長することによって、その利用者から学ぶという関係が加わることや、スタッフ間の一体感や看取りを体験することなどが、スタッフにおける「人生の意味」を高めると考えられた。
大学生の高齢者に関する知識(2) 久世淳子,奥村由美子 共著 日本心理学会第74回大会 20100900 日本心理学会 大阪府吹田市 加齢や高齢者の知識を測定するFAQを基にした25項目について、予備調査では類似内容の整理、正答率が高い項目や知識得点の高・低群で高齢者イメージに差がない項目の削除、表現の変更により15項目に修正した。高齢者イメージの測定項目は、3種類のうちSD法による50項目を12項目に修正した。これら修正版項目による本調査では、高齢者および認知症に関する知識はいずれも、得点の高低により高齢者イメージの円熟性因子に差がみられた。予備調査では6因子で差がみられていたことから、調査対象となる学生の違いが影響していると考えられた。
高齢者の理解と心理的援助
奥村由美子 単著 岡山市立御南西公民館主催講座
20101000 岡山県岡山市 岡山県岡山市 老年期の心理、認知症性疾患、および認知症の非薬物療法について解説した。
認知症の正しい理解と心理的援助
奥村由美子 単著 岡山県備前県民局民生委員・児童委員研修会
20110200 岡山県 岡山県岡山市 老年期の心理、認知症性疾患、および認知症の非薬物療法について解説した。
医療福祉系大学生の講義受講による高齢者イメージの変化-加齢や高齢者と認知症の知識の違いによる検討- 奥村由美子,久世淳子,谷向知,朝田隆 共著 第26回日本老年精神医学会大会 20110600 日本老年精神医学会 東京都 老人心理学を受講する大学生に、講義の前後に加齢や高齢者と認知症の知識、高齢者イメージを調査した。講義受講による変化を検討したところ、加齢や高齢者に関する知識を多く有することで高齢者の能動的側面の理解が深まるが、「無関係ではなく、誰にでも起こりうる」という側面への理解は認知症に関する知識を多く有することと関連していた。より具体的に現実的な高齢期のあり方を考えていける人材養成には認知症への理解を高める内容を積極的に導入する必要があると考えられた。
認知症の非薬物療法(回想法を中心とした取り組みから)  奥村由美子 単著 日本認知症ケア学会第29回教育講演 20110900 日本認知症ケア学会 神奈川県横浜市 認知症の非薬物療法の位置づけや主な療法について解説するとともに、非薬物療法の一つである回想法について研究成果もふまえて解説した。
老人心理学講義による高齢者イメージの変化(3) 久世淳子,奥村由美子 共著 日本心理学会第75回大会 20110900 日本心理学会 東京都 我々が行ってきたこれまでの検討とは異なる担当者による、講義を受講することによる高齢者イメージの変化を、高齢者や認知症に関する知識の変化という観点から検討した。その結果、講義受講による高齢者イメージの変化は認められなかったが、高齢者への関心や好意によってイメージが変化した点については前報と同様であった。講義内容の精査も必要であると考えられた。
老人心理学講義による高齢者イメージの変化(2) 奥村由美子,久世淳子 共著 日本心理学会第75回大会 20110900 日本心理学会 東京都 老人心理学講義による高齢者イメージの変化について、対象となる学生が異なっても同様の結果が認められるかどうかを確認した。高齢者イメージについては同様の因子が抽出されたが、講義受講によっては比較的理解しやすい側面のイメージの肯定的変化にとどまり、高齢者への関心の程度により、内面的理解につながる可能性が示された。
「認知症に有効なアクティビティケア」〜回想法〜 奥村由美子 単著 日本認知症ケア学会2011年度九州・沖縄地域大会シンポジウム 20111100 日本認知症ケア学会 大分県別府市 認知症の非薬物療法の一つである回想法の位置づけや意義について、研究成果もふまえて解説した。
認知症高齢者への回想法 連続講義(3回)
奥村由美子 単著 倉敷市大学連携講座
20111200 岡山県倉敷市 岡山県倉敷市 老年期の心理、認知症性疾患、および認知症の非薬物療法、回想法について解説した。
軽度認知障害(MCI)の理解とアセスメント-認知症への理解をもとに
奥村由美子 単著 日本臨床発達心理士会主催・資格更新研修会(全国研修会) 20120200 日本臨床発達心理士会 京都市 軽度認知障害(Mild Cognitive Impairment)について解説した
若年性認知症の理解と支援-全国疫学調査をもとに-
奥村由美子 単著 帝塚山大学心理学研究会
20120600 帝塚山大学心理学部 奈良市 全国疫学調査の結果をもとに、若年性認知症の実態と支援について解説した。
老人心理学講義による高齢者イメージの変化(5)-講義による比較- 久世淳子,奥村由美子 共著 日本心理学会第76回大会 20120900 日本心理学会 東京都 高齢者に関する内容を扱わない心理学の講義を受講することによる学生の高齢者イメージへの影響について検討した。その結果、高齢者に関する内容を扱わない心理学の講義によっては、高齢者イメージはほとんど変化しなかった。しかし、認知症に関する知識得点は低下しており、講義前後の変化を講義内容だけに帰することには限界があると考えられた。
老人心理学講義による高齢者イメージの変化(4)-講義に用いるテキストとの関連- 奥村由美子,久世淳子 共著 日本心理学会第76回大会 20120900 日本心理学会 東京都 学生の講義受講による高齢者イメージの変化について、テキスト内容との関連から検討した。その結果、具体的なエピソードが多く盛り込まれているテキストを用いることにより、学生の高齢者への理解を深めやすく、知識やイメージの肯定的の変化につながりやすい可能性があることが示唆された。
医療機関での実習における大学生の自己開示への態度(2)-実習日程の経過に伴う患者への自己開示に対する抵抗感の変化- 中村有里,武井裕子,水子学,高尾堅司,奥村由美子,山田了 共著 日本心理学会第76回大会 20120900 日本心理学会 東京都 大学生を対象に、医療機関での実習を想定し、実習日程の経過に伴う学生から患者への自己開示に対する抵抗感がどのように変化するのかを明らかにすることを目的とした。その結果、実習の初日、最終日のいずれの時点でも「生年月日」や「アルバイトをしている場所」については「抵抗なし」の比率が高く、「住所」「電話番号」等の6項目では「抵抗あり」の比率が高かった
医療機関での実習における大学生の自己開示への態度(1)-自己開示内容および学年別での比較- 武井裕子,中村有里,水子学,高尾堅司,奥村由美子,山田了士 共著 日本心理学会第76回大会 20120900 日本心理学会 東京都 医療現場で心理臨床の実習を受ける大学生の患者への自己開示の判断について、自己開示する内容による違いや専門教育をうける機会の増加による変化について検討した。患者に伝えることに抵抗がないとして内容に対しては、学年があがってもその回答の顕著な増加や減少の傾向は認められなかった。抵抗があるとして内容については、学年があがるについてさらに抵抗があるとする回答が増加した。自己開示への倫理的な規範意識を高める教育システムについて検討することが必要であると考えられた。
医療機関での実習における大学生の自己開示行動の差異―自己開示内容および学年別比較- 武井祐子,中村有里,水子学 ,奥村由美子,山田了士 共著 日本パーソナリティ心理学会第21回大会 20121000 日本パーソナリティ心理学会 島根県松江市 専門教育を受けている学生が,患者への自己開示を実際に行うと考えるか否かについて、自己開示の内容および専門教育を受ける期間の長さから検討した。学生は、「住所」、「電話番号」、「メールアドレス」は開示するべきでない個人情報ととらえ、専門教育を受ける期間が長くなるとその傾向は強くなると考えられた。
高齢者への理解と支援について
奥村由美子 単著 奈良県臨床心理士会主催こころの健康フォーラム2012 
20121100 奈良県臨床心理士会 奈良市 老年期の心理、認知症性疾患、および認知症の非薬物療法について解説した。
認知症高齢者への回想法に関する研究-心理学に期待される役割と課題-
奥村由美子 単著 帝塚山大学・中京大学合同心理学研究会
20130200 帝塚山大学・中京大学 奈良市 老年期の心理、認知症性疾患、および認知症の非薬物療法、回想法について解説した。
講義による高齢者イメージの変化に関する研究-時間の経過についての検討- 久世淳子,奥村由美子 共著 日本心理学会第77回大会 20130700 日本心理学会 北海道札幌市 講義受講による高齢者イメージの変化について、属性のあまり異ならない同じ学科の学生を対象に検討した。その結果、老人心理学、心理学の受講により高齢者イメージは変化しなかったが、老人心理学の受講によっては高齢者や認知症の知識は増えていることがわかった。
Knowledge of Aging and the images of The Elderly Kuze,Junko.,Okumura,Yumiko 共著 The 13th European Congress of Psychology 20130700 European Congress of Psychology ストックホルム,スウェーデン 加齢についての知識や高齢者イメージとの関連を調べるために、知識を測定する15項目を改訂した。その知識項目の得点の高低によりイメージを比較したところ、イメージ4因子のうち「円熟性」のみが知識得点による差が認められた。
Effects of Lecture of Aging Psychology to the Student’s Knowledge and Images of The Elderly Okumura,Yumiko.,Kuze,Junko 共著 The 13th European Congress of Psychology 20130700 European Congress of Psychology ストックホルム,スウェーデン 老人心理学の講義の受講による学生の高齢者についての知識やイメージとの関連を、異なる教材を用いたクラス間で比較、検討した。その結果、高齢者についての知識や関心、高齢者とのかかわり経験に違いがないにもかかわらず、多くの具体的なエピソードが解説されているテキストを用いる方が学生の高齢者への理解を促進し、高齢者の知識やイメージが肯定的に変化する可能性が示された。
講義が学生の高齢者イメージにもたらす効果-教材との関連についての検討- 奥村由美子,久世淳子 共著 日本心理学会第77回大会 20130900 日本心理学会 北海道札幌市 老人心理学の講義受講による学生の加齢に関する知識と高齢者イメージとの関連を検討した。講義内容に関連する具体的エピソードが示されたテキストを用いた場合、より内面的な側面の理解にかかわる高齢者イメージが変化していた。さらに、イメージ因子得点の変化量について知識得点による差は認められなかった。
老年期の発達課題達成と心理的well-being 山口京子,奥村由美子 共著 関西心理学会第125回大会 20131100 関西心理学会 和歌山県和歌山市 高齢者の心理的Well-beingを維持、促進させる支援を考えるために、老年期の発達課題達成に孫の存在や孫以外の子育て支援の有無との関連を検討した。その結果、孫のいる高齢者では統合性が生活満足度、精神的健康との間に関連がある可能性が示された。また、孫以外の子育て支援にかかわる高齢者では、次世代を育成することによって世代性や統合性が獲得され、人生全体のまとめができることから、精神的健康度が高まる可能性が示された。
University student’s images and knowledge of the elderly: relation with recognition to grandparents and parents. Yumiko Okumura,Junko Kuze 共著 The 28th Conference of the European Health Psychology Society 20140800 The European Health Psychology Society インスブルック,オーストリア 高齢者心理学の講義の受講前後に大学生の高齢者イメージを比較した。その結果、講義を受けることによって、祖父母や親の態度への認識にかかわらず加齢に関する知識は獲得されるが、イメージの変化は異なり、祖父母や親の態度を肯定的に認識している学生の方が、高齢者の様々な側面についての肯定的イメージが形成されていることがわかった。
学生の高齢者イメージ(7)‐発達過程における親と祖父母への認識との関連- 奥村由美子,久世淳子 共著 日本心理学会第78回大会 20140900 日本心理学会 京都市 大学生が発達過程で経験した親と祖父母の関係への認識と、高齢者イメージ、高齢者に関する知識との関連を検討した。その結果、発達過程において親や祖父母の思いやりのある態度にふれることが高齢者への理解を促進することや、さまざまな世代や関係にある人との交流を経験すること、および良い思い出を持っていることが、成長後の高齢者への肯定的感情や関心につながる可能性が示された。
学生の高齢者イメージ(8)-地域での高齢者とのつきあい経験との関連- 久世淳子,奥村由美子 共著 日本心理学会第78回大会 20140900 日本心理学会 京都市 生まれ育った地域での高齢者との関係に焦点をあてて学生の高齢者イメージを検討した。その結果、地域での高齢者とのつきあいがある方が高齢者イメージが統合柔軟的で、積極的であり、地域における高齢者との関係性の重要性が示された。
医療機関での患者の自己開示に対する大学生の態度-専門教育を受ける期間と守秘義務に対する倫理的判断への迷いとの関連- 武井祐子,中村有里,水子学,高尾堅司,奥村由美子,山田了士 共著 日本心理学会第78回大会 20140900 日本心理学会 京都市 医療機関の実習で患者の自己開示に対する大学生の態度について、判断に迷う回答に着目し、第三者に伝える場所と相手の組み合わせによって判断に迷うかどうかを検討した。その結果、判断に迷う回答に学年の高低による差異は認められず、縦断的に個人内変化やその内容を質的に検討することが重要であると考えられた。
認知症介護における家族介護者の精神的健康-日常生活における回想行為との関連- 奥村由美子 単著 日本健康心理学会第27回大会 20141100 日本健康心理学会 沖縄県 認知症者を在宅で介護する家族の精神的健康と日常生活における回想行為との関連を検討した。その結果、日常生活において自分自身や要介護者との良い思い出を回想する機会をもつことが、介護者の精神的健康に関連する可能性が示された。しかし、介護者にとって自分自身の思い出の回想と、要介護者との思い出の回想は機能が異なる可能性が示唆された。
地域での高齢者とのつきあい経験と高齢者イメージの関連 久世淳子,奥村由美子 共著 日本健康心理学会第27回大会 20141100 日本健康心理学会 沖縄県 これまで複数県にある大学で収集した大学生の高齢者イメージに関する調査データの再分析を行った。その結果、地域での高齢者とのつきあい経験有り群の高齢者イメージの方が能動的、積極的であり、統合柔軟的な傾向があったが、高齢者に関する知識得点と認知症に関する知識得点には差が見られなかった。この結果を久世・奥村(2014)と比較すると、異なっていたのは能動性因子でも地域での高齢者とのつきあい経験の影響が見られたという点であった。
大学生の高齢者への肯定的感情と高齢者イメージとの関連 奥村由美子・久世淳子 共著 日本心理学会第79回大会 20150922 日本心理学会 名古屋市 高齢者や大学生に対する肯定的認識につながる、発達過程における親や祖父母の態度や交流のあり方を検討した。その結果、高齢者への肯定的感情が高齢者イメージとともに大学生イメージにも関連しており、発達過程における高齢者とのかかわりが、青年期の同世代への内面的な理解にもつながる可能性があると考えられた。
大学生の他世代に対するイメージ―高齢者イメージと大学生イメージの比較― 久世淳子・奥村由美子 共著 日本心理学会第79回大会 20150922 日本心理学会 名古屋市 大学生を対象とし、「大学生」と「高齢者」に対するイメージの構成要素を比較した。その結果、SD法イメージ・行動特性イメージでは、高齢者イメージと大学生イメージの因子構造が異なっていた。とくに行動特性イメージでは「関係性」因子が独立しており、この世代の人間関係の重要性が示されていると考えられた。
大学生を対象とした心理専門職の職業倫理教育―講義と実習経験が患者とのかかわりに関する倫理的判断にもたらす効果について― 中村有里・武井祐子・水子学・高尾堅司・奥村由美子 共著 日本心理学会第79回大会 20150923 日本心理学会 名古屋市 心理臨床の専門教育を受けている大学生を対象に、架空事例を用いた職業倫理教育と医療機関での実習経験が患者とのかかわりに関する倫理的判断にどのように効果をもたらすのかを検討した。その結果、調査対象者の多くが実習で倫理的困難場面に遭遇したことを報告した。講義によって実習場面での倫理的要素の気づきにつながり、実習により贈り物を提案する患者側の意図を考えられるようになるなど、抵抗感以外の変数に効果が及ぶ可能性が示された。
認知症,BPSD,介護拒否 その理解
とケア
奥村由美子 単著 第17回全国抑制廃止研究会東京大会 20150923 全国抑制廃止研究会 東京都 認知症,BPSD,介護拒否 その理解について、臨床心理学の立場から解説した。
生涯発達の視点から認知症ケアを考える 奥村由美子 単著 日本認知症ケア学会第54回教育講演 20160603 日本認知症ケア学会 兵庫県神戸市 我が国における認知症高齢者数は、2012年の時点ですでに約462万人に達し、今後もさらに増加していくと予測されている。認知症ケアにおいては、認知症の方それぞれへの全人的理解を深めることが一層の課題である。「今、ここ」でかかわる認知症の方や家族が、どのようなことを大切にして、どのような関係性の中で人生を過ごしてこられたのかということに関心をもち、人と人とのつながりを深めていることが求められる。本公演では、人の「生涯発達」に着目して認知症ケアについて解説した。
Comparison of mental health between caregivers currently caring for dementia patients and those that have completed caregiving. Okumura Yumiko ,Kuze Junko 共著 The 31st International Congress of Psychology 20160727 International Congress of Psychology 神奈川県横浜市 認知症の人を介護する家族介護者の精神的健康を維持、促進に向けた心理的援助方法を検討するための基礎的調査を行い、介護が家族介護者の精神的健康にもたらす影響を検討した。認知症介護を終了した家族介護者は、自分らしさを感じるようになる可能性が示された。しかし、精神的健康度には介護状況による差がなく、介護終了後にも早々には改善しない可能性が示された。家族介護者の精神的健康の維持、促進には、家族介護者が自己のアイデンティティの回復や維持につながる心理的介入を導入する必要性があると考えられた。
University Students’image of the elderly and their attitude toward the elderly-Comparison for their own image-. Kuze Junko, Okumura Yumiko 共著 The 31st International Congress of Psychology 20160727 International Congress of Psychology 神奈川県横浜市 198名の大学生を対象に高齢者イメージと高齢者への態度に関する質問紙調査を行った。また、大学生自身のイメージについても尋ねた。その結果、高齢者イメージと自己イメージには差があり、高齢者の成熟性に関するイメージ得点は高かったが、肯定的な、あるいは活動的なイメージの得点は低かった。高齢者への態度は高齢者イメージと関連していた。自己イメージの得点には将来の職業選択が影響していた。
Factors related to mental health of family members in dementia care
―the significance of living how one wants―
Yumiko Okumura, Junko Kuze, Satoshi Tanimukai, Issho Matsumoto, Hiroko Masuyama, Sadao Katayama 共著 32nd Internationl Conference of Alzheimer's Disease International 20170428 Alzheimer's Disease International 京都府京都市 In the support to family members caring person with dementia, it is important to consider the recognition about caring and about self as well as the age and the gender of the family members.
Factors related to mental health of elder family caregivers in dementia care
―the significance of living how one wants―
Yumiko Okumura, Junko Kuze, Satoshi Tanimukai, Issho Matsumoto, Hiroko Masuyama, Sadao Katayama 共著 he 21st IAGG Congress of Gerontology & Geriatrics 20170725 The GERONTOLOGICAL SOCIETY OF AMERICA SAN FRANCISCO, CALIFORIA,USA In dementia care, it is suggested that the support to maintain or promote the self-identity is needed for the elder family caregivers.
大学生の高齢者に関する知識と高齢者イメージ―高齢者に関する知識を測定する項目の改訂― 久世淳子,奥村由美子 共著 日本健康心理学会第30回記念大会 20170903 日本健康心理学会 東京都 齢者に関する知識を問う項目を改訂し、高齢者、および大学生イメージへの影響を検討した。高齢者の行動特性に関する項目はもっとも正答率が低いだけでなく、高齢者の積極的イメージに影響を与えていた。

 所属学協会

所属学協会名 年月(自) 年月(至) 年月(至)区分 職名
日本心理臨床学会 19900600 現在に至る 会員
日本老年社会科学会 19940600 現在に至る 会員・評議員
日本認知症学会 19980700 現在に至る 会員
日本認知症ケア学会 20000800 現在に至る 会員・代議員
日本心理学会 20030100 現在に至る 会員
日本健康心理学会 20070300 現在に至る 会員
日本在宅ケア学会 20070300 20100300 退会 会員
川崎医療福祉学会 20090400 現在に至る 会員
日本老年精神医学会 20100200 現在に至る 会員

 受賞

受賞年月 授与機関 受賞名 概要
20061100 財団法人三井住友海上福祉財団 第4回三井住友海上福祉財団賞(高齢者福祉部門) 認知症高齢者への回想法の評価方法や実施回数については検討段階にある。アルツハイマー型認知症高齢者を対象に5回のセミ・クローズドのグループ回想法を実施した。回想のテーマは4種類でどの回から参加してもその参加者には初回と最終回のテーマが同じになるように設定し、効果判定には語想起課題を用いた。実施群では終了後に初回に比べて語彙数が増加していた。短期間のセミ・クローズのグループ回想法は有用であり、評価には簡便な語想起課題を用いることができる。

 競争的資金等の研究課題

提供機関 研究種目 タイトル 採択開始 採択終了 代表者 研究課題 代表者・分担者の別
財団法人三井住友海上福祉財団 高齢者福祉部門 2001 2002 奥村由美子 回想法による短期入院痴呆性高齢者への効果と介護スタッフにもたらす介護意識・ストレスに関する研究 代表者
日本学術振興会 基盤研究(C) 科学研究費補助金 2007 2010 奥村由美子 加齢および高齢者に関する知識とイメージを測定するテストの開発 代表者
日本学術振興会 研究成果公開促進費 学術図書 科学研究費補助金 2009 2009 奥村由美子 認知症高齢者への回想法に関する研究 代表者
帝塚山学園 学術・教育研究助成  第1種(C) 2013 2013 奥村由美子 認知症高齢者を介護する家族への回想法的介入による心理的援助 代表者
日本学術振興会 基盤研究(C) 平成27年度科学研究費助成事業(学術研究助成基金助成金) 2015 2017 奥村由美子 認知症介護にかかわる家族の日常生活における回想行為と精神的健康の関連に関する研究 代表者

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