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ワタナベ ヤスヨ
渡辺 康代
文学部日本文化学科および現代生活学部
タイトル 「番条のお大師さん」にみる集落の持続性―奈良県大和郡山市番条八十八ヶ所詣りとその行事食に着目して―
講演者 渡辺 康代
担当区分
会議名 地理空間学会第14回大会
開催年月日 20210620
主催者 地理空間学会
開催地 つくば市イノベーションプラザにおける会場発表とオンライン(Zoom))
概要  番条環濠集落では,弘法大師の月命日を祀る初大師(1月21日),春の大師(4月21日),盆大師(8月21日)の3回の祭りが行われていたが,明治末頃から春の大師のみの実施に絞られた。盆と正月の大師祭りは廃れても,なぜ4月21日の春の「お大師さん」は存続されてきたのか。 現在も4月21日におこなわれる「お大師さん」では,集落各戸に伝わる一番から八十八番までの弘法大師像が祀られるなか、筍は供物の共通項である。春祭りの「お大師さん」は,番条集落を取り囲む竹藪や環濠の維持を図る協働と組み合わせて不可欠な行事であったと位置づけられる。集落の人々による協働が、竹藪や環濠を現在まで存続させてきた力であったことを指摘した。

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