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ミズノ クニオ
水野 邦夫
心理学部心理学科
タイトル パーソナリティ(Big Five)からみた『日本書紀』の構造の検討―『日本書紀』編纂1,300年によせて―
著者 水野邦夫
単著・共著の別 単著
発行雑誌 帝塚山大学心理科学論集
発行所 帝塚山大学・帝塚山大学大学院心理科学研究科
4号
開始ページ 1
終了ページ 9
出版年月 20210331
掲載種別 研究論文
概要  本研究はパーソナリティのBig Fiveモデルの観点から、『日本書紀』の構造を検討することを目的とした。『日本書紀』から収集された79のパーソナリティ関連語句について、それぞれがBig Fiveの各特性とどれくらい関連するかについて評定を求めた。その結果3次元が得られ、第1次元は「有徳-邪悪(正と邪)」、第2次元は「典雅-素朴(知と情)」、第3次元は「威圧-萎縮(強と弱)」と解釈した。結果について、1)第1次元(有徳-邪悪)は、歴史書において統治者のレジティマシー(正統性)を明確にする必要があることの表れであると考えられる。2)第2次元(典雅-素朴)は、当時の支配層において、中国からの文化的教養や儒教思想への知識や理解が当時のステイタスであったことを反映していると考えられる。3)第3次元(威圧-萎縮は、政治的な権力闘争において強さは不可欠であることなどが考察された。

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