カワグチ ヒロシ
川口 洋
文学部日本文化学科
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タイトル | 歴史人口学からみた結婚・離婚・再婚 |
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著者 | 黒須里美編著 |
担当区分 | 共著 |
出版社 | 麗澤大学出版会 |
出版年月 | 20120325 |
担当範囲 |
第6章 江戸時代後期の近畿地方における婚姻移動 pp.140-170、総ページ数:227頁。 |
概要 | 婚姻移動を指標として、江戸時代後期の近畿地方周辺における民衆の生活交渉空間を検討した。従来の研究では、婚姻移動の閉鎖性が強調されていたが、村、支配関係、郡、国といった政治的境域の閉鎖性を否定する流動性の高い婚姻移動の実態を復原することができた。すなわち、江戸時代後期の近畿地方周辺は,遠方婚送り出し地域,京阪神・遠方婚受け入れ地域などから構成されていた。後者は,大坂後背地,兵庫津後背地,京後背地,伏見後背地からなり,大坂後背地は西宮後背地を内包していたとみられる。婚姻移動を指標とした民衆の生活交渉空間は,巨大都市を中心とした階層性のある空間構造を有していた。京阪神・遠方婚受け入れ地域における大坂や京などの巨大都市と都市近郊村落は,高い労働需要を背景に広範囲から労働人口を受け入れていた点で共通性を持っていた。 |